YOSHIKIの頚椎椎間板ヘルニアなどの悪化により延期となっていたX JAPANのフランス・パリ公演が、11月22日にあらためて開催されることが明らかになった。

振替公演にあたり気になるのはYOSHIKIの体調だが、彼は休養中に治療に専念しており、医師の判断からこの時期の復帰は問題ないとのことだ。

この公演がいち早く発表されたフランスでは、7月4日にX JAPANフランス公式サイトがオープン。これを記念した大掛かりなイベントが市内で開催された。

イベントではWEBアドレスがデザインされた特製Tシャツを着た約2000人の市民ローラーブレイダーが、パリ白バイ警察の先導のもとパリの街中を約1時間かけて巡回。最終地点のシャイヨー宮では、何本ものX JAPANフラッグが掲げられ、最新楽曲「I.V.」が流れる中、エッフェル塔が浮かび上がる夜空に花火が上げられた。
(医学の力でYOSHIKI復活!X JAPANパリで攻撃再開)


椎間板は、隣接する脊椎の椎体と椎体の間にあるものです。円盤状をしており、周辺部の線維軟骨性の線維輪と、中央部のゼリー状構造の髄核からなっています。

機能としては、脊柱において、椎体と椎体の間のクッションとして働いたり、椎体の運動の支点の役割をしています。

椎間板ヘルニアとは、この椎間板に異常な外力が加わり、線維輪を破って中心の髄核が流れ出ることによって生じます。結果、脱出した椎体の部分が神経根を圧迫して症状が現れてきます。

椎間板ヘルニアは、頚椎、胸椎、腰椎のどこにでも発生する可能性があります。ですが、特に後縦靱帯、脊椎骨の構造の差から、頸椎より腰椎に生じやすく、胸椎にはまれなものであるといわれています。

頚椎では、腰椎よりも変性の大きな状態でヘルニアが起こります。椎間板内の水平裂→軟骨板に達する垂直裂→軟骨板の断片化と進む変性の最終段階で、軟骨板を含む椎間板組織片が後縦靱帯の深層を破って、結果、ヘルニアとなります。

頚椎のヘルニアは中高年齢層で生じることが多く、10歳代や20歳代では稀であるといいわれています。神経根症(脊髄から分岐する神経が刺激されて生じる痛み、脱力、筋萎縮のこと)を起こすヘルニアの椎間板高位はC6-7椎間が最も多く、次いでC5-6、C7-T1、C4-5椎間の順となっています。

症状としては、以下のようなものがあります。
症状は、神経根症か脊髄症かで異なります。神経根症では、ほとんどが頚部痛(項部、肩甲上部、肩甲骨上角部、肩甲間部、肩甲骨部のいずれかの痛み)で発症し、一般に上肢痛あるいは手指のしびれが遅れて生じます。

手指のしびれでは、片手にあることが多く、両側では稀であるといわれています。手〜指の背側に訴えることが多く、しばしば朝方に改善していて、午後〜夕方に増強してきます。

脊髄症に特徴的な症候としては、多くが手指のしびれで発症します。両側同時の発症もありますが、左右いずれかに生じて、まもなく両側性となる例が多いといわれています。

続いて、手指のもつれ、箸使い、書字、ボタンをはめるといったことが困難といった、手指の巧緻運動障害が現れてきます。やがて、足をひきずったり、もつれといった歩行が出現し、足先や下肢、体幹におよぶ痺れ、さらに排尿障害が加わります。

神経根症であれば、まず保存的治療を行うのが原則となります。一方、脊髄症であれば、ほとんどで保存的治療が無効なために手術が適応されます。YOSHIKIさんの場合、どちらにあたっていたのかは分かりませんが、喜ばしいことに復帰できたようです。無理をなさらず、活躍していただきたいと思われます。

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