以下は、ザ!世界仰天ニュースで扱われていた内容です。
1996年、24歳の末永晴恵さんは都内の病院で管理栄養士として働いていた。新人のため休みもなく働きストレスはたまるばかり。そこで気分転換に友人と伊豆下田に旅行に行くことにした。
友人と海岸を散歩するが、普段疲れが溜まっているせいか、少し歩くだけで疲れが出て、すぐに宿に戻ってきた。畳の上に寝転んで休んでいると、何か体に痒みを感じる。手足を見てみると、赤く腫れ上がっている。30分も経つと腫れは引いたため、ダニに食われたと思い気にせずにいた。だが、その後も、外出すると同じ症状が出た。
原因は一体何なのか?服に覆われていないところだけが真っ赤に腫れ上がり、覆われている所は何も症状は出ない。さすがにおかしいと感じた晴恵さんは病院へ。検査の結果、「日光アレルギー」と診断された。日光アレルギーとは、その名の通り、太陽の光を浴びると皮膚が赤く腫れ上がり、痒みを伴う。突然発症する極めて稀なアレルギーで、原因は今のところ分かっていない。
そんなアレルギーを持つ晴恵さん、現在一体どんな生活をしているのか?スタッフが彼女を訪ねた。外に出かける時は、手袋、長袖、帽子は欠かせず、白い服装は日光が反射し顔に当たるため、必ず黒い服装で出かける。長男、恵生君のサッカーの時には、日光が当たらないように傘をさして応援。だが、日光の下で子供たちと一緒に遊ぶことはできないという。家では晴恵さんの家事がしやすいようにと、夫の博さんがベランダに日よけを付けてくれた。これで洗濯物を干すのに日光が直接当たらずに済む。いつも自分を支えてくれる家族に囲まれ、晴恵さんは病気にめげず頑張っていた。
光線過敏症とは、健常人では何ら変化を生じない程度の光線照射により、異常な皮膚反応を生じる一群の皮膚疾患です。狭義の光線過敏症は光線照射が発症に必須な疾患ですが、一般的に光線照射により発症、増悪する疾患も広義の光線過敏症とされます。遮光することで改善します。
皮疹は日光にあたっている部分に限局して、その皮疹は紅斑、じんま疹、丘疹、小水疱、びらん、色素斑など多彩です。
日光にあたり始める乳児期から発症の場合は、先天性光線過敏症を考えます。成人、特に老人に発症するのは後天性光線過敏症を考えます。後天性の場合、光線過敏の原因となる、光のエネルギーを吸収して励起されるクロモフォア(体内に取り込まれて皮膚に到達し、光線によって励起される物質)が直接皮膚に接触したか、経口的に摂取されたかを調べる必要があります。
光接触皮膚炎は、クロモフォアの付着部位に発症するので、化粧品や医薬品だと皮疹は塗布部位に限局していることが診断に役立ちます。薬物性光線過敏症は、内服薬あるいは経口摂取された化学物質により、露光部に発症します。内服直後に発症する場合は光毒性反応、潜伏期をおいて発症する場合は光アレルギー性反応によります。
上記のケースでは、特にそうしたクロモフォアの摂取は無かったようであり、日光蕁麻疹と診断されていました。日光蕁麻疹とは、以下のようなものです。
1996年、24歳の末永晴恵さんは都内の病院で管理栄養士として働いていた。新人のため休みもなく働きストレスはたまるばかり。そこで気分転換に友人と伊豆下田に旅行に行くことにした。
友人と海岸を散歩するが、普段疲れが溜まっているせいか、少し歩くだけで疲れが出て、すぐに宿に戻ってきた。畳の上に寝転んで休んでいると、何か体に痒みを感じる。手足を見てみると、赤く腫れ上がっている。30分も経つと腫れは引いたため、ダニに食われたと思い気にせずにいた。だが、その後も、外出すると同じ症状が出た。
原因は一体何なのか?服に覆われていないところだけが真っ赤に腫れ上がり、覆われている所は何も症状は出ない。さすがにおかしいと感じた晴恵さんは病院へ。検査の結果、「日光アレルギー」と診断された。日光アレルギーとは、その名の通り、太陽の光を浴びると皮膚が赤く腫れ上がり、痒みを伴う。突然発症する極めて稀なアレルギーで、原因は今のところ分かっていない。
そんなアレルギーを持つ晴恵さん、現在一体どんな生活をしているのか?スタッフが彼女を訪ねた。外に出かける時は、手袋、長袖、帽子は欠かせず、白い服装は日光が反射し顔に当たるため、必ず黒い服装で出かける。長男、恵生君のサッカーの時には、日光が当たらないように傘をさして応援。だが、日光の下で子供たちと一緒に遊ぶことはできないという。家では晴恵さんの家事がしやすいようにと、夫の博さんがベランダに日よけを付けてくれた。これで洗濯物を干すのに日光が直接当たらずに済む。いつも自分を支えてくれる家族に囲まれ、晴恵さんは病気にめげず頑張っていた。
光線過敏症とは、健常人では何ら変化を生じない程度の光線照射により、異常な皮膚反応を生じる一群の皮膚疾患です。狭義の光線過敏症は光線照射が発症に必須な疾患ですが、一般的に光線照射により発症、増悪する疾患も広義の光線過敏症とされます。遮光することで改善します。
皮疹は日光にあたっている部分に限局して、その皮疹は紅斑、じんま疹、丘疹、小水疱、びらん、色素斑など多彩です。
日光にあたり始める乳児期から発症の場合は、先天性光線過敏症を考えます。成人、特に老人に発症するのは後天性光線過敏症を考えます。後天性の場合、光線過敏の原因となる、光のエネルギーを吸収して励起されるクロモフォア(体内に取り込まれて皮膚に到達し、光線によって励起される物質)が直接皮膚に接触したか、経口的に摂取されたかを調べる必要があります。
光接触皮膚炎は、クロモフォアの付着部位に発症するので、化粧品や医薬品だと皮疹は塗布部位に限局していることが診断に役立ちます。薬物性光線過敏症は、内服薬あるいは経口摂取された化学物質により、露光部に発症します。内服直後に発症する場合は光毒性反応、潜伏期をおいて発症する場合は光アレルギー性反応によります。
上記のケースでは、特にそうしたクロモフォアの摂取は無かったようであり、日光蕁麻疹と診断されていました。日光蕁麻疹とは、以下のようなものです。
日光蕁麻疹とは、日光にあたった部分に生じる蕁麻疹で、日光にあたって数分で紅斑、膨疹が生じますが、3時間以内に消退します。280〜760nmの波長の紫外光・可視光が原因となる。原因波長は症例ごとに異なりますが、可視光域が多いです。
検査としては、光照射テストなどがあります。健常人では何ら反応を呈さない量の光照射でじんま疹、紅斑、丘疹などを生じたとき、光線過敏症と確定診断できます。
疾患により発症する光の波長域(作用波長という)が異なります。中波長紫外線(UVB)照射で最少紅斑量(MED)の低下、長波長紫外線(UVA)や可視光線で紅斑を生じれば光線過敏症と診断できます。
光接触皮膚炎との鑑別では、光パッチテストといって、疑わしい化学物質によるパッチテストを2列行い、24時間後に一方にUVA照射、他方は遮光して、24〜48時間後に判定します。
薬物性光線過敏症を疑う場合、薬剤内服光照射テストを行って、薬剤の常用量と内服後紫外線、主としてUVAを十分量(たとえば10J/cm2)照射します。照射直後、24〜48時間後に判定します。
日光蕁麻疹の場合、患者血清を無菌操作で日光照射を行い、再び患者の皮内に注射すると膨疹を形成することがあります。
上記のように、症状を起こさないためには、しっかりと遮光することが重要となります。帽子、衣類、サンスクリーン剤などによる遮光を徹底します。症状抑制のためには、副腎皮質ホルモン薬を外用することもあります。
このような症状がみられた場合、皮膚科に受診して相談されてはいかがでしょうか。
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アレルギー性接触皮膚炎−痒みや発疹に耐える女性のワケ
検査としては、光照射テストなどがあります。健常人では何ら反応を呈さない量の光照射でじんま疹、紅斑、丘疹などを生じたとき、光線過敏症と確定診断できます。
疾患により発症する光の波長域(作用波長という)が異なります。中波長紫外線(UVB)照射で最少紅斑量(MED)の低下、長波長紫外線(UVA)や可視光線で紅斑を生じれば光線過敏症と診断できます。
光接触皮膚炎との鑑別では、光パッチテストといって、疑わしい化学物質によるパッチテストを2列行い、24時間後に一方にUVA照射、他方は遮光して、24〜48時間後に判定します。
薬物性光線過敏症を疑う場合、薬剤内服光照射テストを行って、薬剤の常用量と内服後紫外線、主としてUVAを十分量(たとえば10J/cm2)照射します。照射直後、24〜48時間後に判定します。
日光蕁麻疹の場合、患者血清を無菌操作で日光照射を行い、再び患者の皮内に注射すると膨疹を形成することがあります。
上記のように、症状を起こさないためには、しっかりと遮光することが重要となります。帽子、衣類、サンスクリーン剤などによる遮光を徹底します。症状抑制のためには、副腎皮質ホルモン薬を外用することもあります。
このような症状がみられた場合、皮膚科に受診して相談されてはいかがでしょうか。
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