4歳で白血病と診断された愛する息子が、4年にも渡る闘病生活も効果が出ず、余命いくばくもないと分かった時、母親はせめて息子の夢をすべて叶えてあげたいと立ち上がった。映画「THE BUCKET LIST/最高の人生の見つけ方」さながらの、美しくも悲しい出来事が今、英国中に涙と感動の渦を巻き起こしている。
英国ダービー・マックワースに暮らす28歳の母、ロレーン・フレミングさんは、すでに体力も失い死を待つだけの白血病の息子リース君(8)を、どうにか大きな夢で満たして天国に送り出してあげたいと思った。息子に希望リストを書かせ、周囲もおおいに協力、フェラーリやポルシェに乗せたり、一日を消防署で過ごさせてあげたり、友達とパーティを開いたりと、ひとつずつ夢は実現していった。
だが彼の心にある最大の、そして最後の夢は、何年も前から好きだった女の子、エレノア・パースグロブちゃんとの結婚であった。ロレーンさんの何回かの申し出についにエレノアちゃんも首を縦に振り、式当日、エレノアちゃんは純白の美しいウェディングドレスを身にまとい、リムジンでリース君の自宅に到着した。
お気に入りの白いシャツに着替えて待っていたリース君は、美しいエレノアちゃんに嬉しそうに赤いバラを一本差出し、教会牧師役を務めたエレノアちゃんの母親に従い、ふたりは永遠の愛を誓い、指輪を交換し、結婚証明書にサインもしたという。
しかしその後すぐにリース君の容態が悪化、ベッドに横たわり、ついに翌日静かに息を引き取った。ロレーンさんは、花嫁のエレノアちゃんが自宅に現れてからのリース君がずっと優しい笑顔であったことを思い出し、この夢が叶ったことを本人がどれほど喜んでいるか改めて分かったといい、周囲の協力に心から感謝している。
(8歳の白血病男児が最後に叶えた大きな夢。英国中に涙と感動をもたらす。)
小児の白血病は、急性白血病が95%を占め、その中の約75%が急性リンパ性白血病、残りの25%が急性骨髄性白血病であるといわれています。
急性白血病は、造血細胞(リンパ系、および骨髄系)が未熟な分化段階で分化障害・停止が起こり、未熟な造血細胞が次々と増殖してしまう疾患であると考えられています。
小児の白血病に多い、急性リンパ性白血病は遺伝子の突然変異により、癌化してしまったリンパ系前駆細胞(リンパ系幹細胞/前駆細胞)が原因で起こります(癌遺伝子の活性化や癌抑制遺伝子の不活性化も伴って腫瘍化します)。急性リンパ性白血病とは、このように生じた白血病細胞が、分化・成熟が障害されて著しく増える造血器腫瘍です。
骨髄で増殖しつづけた白血病細胞は、次第に正常造血幹細胞による造血を抑制し、増殖したリンパ系の芽球は末梢血を循環し始めます。結果、全身の臓器に浸潤する血中、さらには諸臓器に浸潤するようになります。こうした状態になると、骨髄不全による感染症や出血、さらに臓器不全を生じ、死に至る可能性もあります。
症状としては、正常造血幹細胞による造血が抑制されることによって起こってきます。
などが多いと言われています。他にも、脾腫、肝腫、リンパ節腫大のほか、髄膜浸潤による髄膜刺激症状や中枢神経白血病による頭痛なども時にみられます。
治療としては、以下のようなものがあります。
英国ダービー・マックワースに暮らす28歳の母、ロレーン・フレミングさんは、すでに体力も失い死を待つだけの白血病の息子リース君(8)を、どうにか大きな夢で満たして天国に送り出してあげたいと思った。息子に希望リストを書かせ、周囲もおおいに協力、フェラーリやポルシェに乗せたり、一日を消防署で過ごさせてあげたり、友達とパーティを開いたりと、ひとつずつ夢は実現していった。
だが彼の心にある最大の、そして最後の夢は、何年も前から好きだった女の子、エレノア・パースグロブちゃんとの結婚であった。ロレーンさんの何回かの申し出についにエレノアちゃんも首を縦に振り、式当日、エレノアちゃんは純白の美しいウェディングドレスを身にまとい、リムジンでリース君の自宅に到着した。
お気に入りの白いシャツに着替えて待っていたリース君は、美しいエレノアちゃんに嬉しそうに赤いバラを一本差出し、教会牧師役を務めたエレノアちゃんの母親に従い、ふたりは永遠の愛を誓い、指輪を交換し、結婚証明書にサインもしたという。
しかしその後すぐにリース君の容態が悪化、ベッドに横たわり、ついに翌日静かに息を引き取った。ロレーンさんは、花嫁のエレノアちゃんが自宅に現れてからのリース君がずっと優しい笑顔であったことを思い出し、この夢が叶ったことを本人がどれほど喜んでいるか改めて分かったといい、周囲の協力に心から感謝している。
(8歳の白血病男児が最後に叶えた大きな夢。英国中に涙と感動をもたらす。)
小児の白血病は、急性白血病が95%を占め、その中の約75%が急性リンパ性白血病、残りの25%が急性骨髄性白血病であるといわれています。
急性白血病は、造血細胞(リンパ系、および骨髄系)が未熟な分化段階で分化障害・停止が起こり、未熟な造血細胞が次々と増殖してしまう疾患であると考えられています。
小児の白血病に多い、急性リンパ性白血病は遺伝子の突然変異により、癌化してしまったリンパ系前駆細胞(リンパ系幹細胞/前駆細胞)が原因で起こります(癌遺伝子の活性化や癌抑制遺伝子の不活性化も伴って腫瘍化します)。急性リンパ性白血病とは、このように生じた白血病細胞が、分化・成熟が障害されて著しく増える造血器腫瘍です。
骨髄で増殖しつづけた白血病細胞は、次第に正常造血幹細胞による造血を抑制し、増殖したリンパ系の芽球は末梢血を循環し始めます。結果、全身の臓器に浸潤する血中、さらには諸臓器に浸潤するようになります。こうした状態になると、骨髄不全による感染症や出血、さらに臓器不全を生じ、死に至る可能性もあります。
症状としては、正常造血幹細胞による造血が抑制されることによって起こってきます。
・赤血球減少:貧血症状(息切れ、動悸、倦怠感、顔面蒼白など)
・好中球減少:発熱(感冒症状の遷延化)
・血小板減少:出血症状(点状出血,紫斑,口腔粘膜・歯肉出血,性器出血)
などが多いと言われています。他にも、脾腫、肝腫、リンパ節腫大のほか、髄膜浸潤による髄膜刺激症状や中枢神経白血病による頭痛なども時にみられます。
治療としては、以下のようなものがあります。
治療としては、主体は抗がん剤を用いた化学療法と、造血幹細胞移植があります。まずは化学療法によって白血病細胞を叩き、完全寛解(正常造血の回復によって末梢血液像および骨髄像が正常化し、臓器浸潤も消失した状態)と呼ばれる状態になるまで治療します。
まずは抗癌剤を用いた多剤併用化学療法が、第1選択の治療法となります。
完全寛解に到達した直後に、寛解地固め療法が行われます。これは、残存白血病細胞をさらに減少させ、完全寛解状態をより強固なものにする目的で行われます。
地固め療法には、寛解導入療法と同じ治療法(投与量をある程度減量する場合が多い)あるいは交差耐性のない薬剤を組み合わせた多剤併用療法が2〜3回繰り返されます。その後、より安定した状態を維持するため、維持強化療法が1〜2年継続されます。
化学療法の基本骨格は、
からなります。
化学療法のみでは治癒が期待できない患者さんなどでは(HLAが一致した兄弟姉妹のドナーがいる場合では、寛解後できる限り早期に移植を行うことを考えます)、治癒を目指した治療法として、同種造血幹細胞移植が積極的に検討されます。
造血幹細胞移植は、染色体転座であるt(9;22)、t(4;11)の染色体異常を認める症例、寛解導入困難例、骨髄再発症例に対して適応されます。一般的には、造血幹細胞を多く含む骨髄を採取・輸注することで行います。
ただ、最近では、末梢血あるいは臍帯血もその細胞ソースとして用いられており、末梢血幹細胞移植、臍帯血移植とよばれています。
4年間にもわたる闘病生活を送ってきたリースくんが、安らかに最期を迎えられた影には、ご家族や周囲の人々の大きな愛情や協力があったのであると思われます。医療にも限界があり、そうしたときには、やはり周囲の人々の支えが重要なのだと考えさせられました。
【関連記事】
仰天ニュース系の症例集
三十万人からの奇跡−慢性骨髄性白血病の治療とは
まずは抗癌剤を用いた多剤併用化学療法が、第1選択の治療法となります。
完全寛解に到達した直後に、寛解地固め療法が行われます。これは、残存白血病細胞をさらに減少させ、完全寛解状態をより強固なものにする目的で行われます。
地固め療法には、寛解導入療法と同じ治療法(投与量をある程度減量する場合が多い)あるいは交差耐性のない薬剤を組み合わせた多剤併用療法が2〜3回繰り返されます。その後、より安定した状態を維持するため、維持強化療法が1〜2年継続されます。
化学療法の基本骨格は、
1)寛解導入療法
プレドニゾロン/デカドロン、オンコビン、ロイナーゼの3剤、あるいはテラルビシンを加えた4剤
2)中枢神経白血病予防治療
メソトレキセート、キロサイド、ハイドロコートン髄注、メソトレキセート大量療法、頭蓋放射線照射などがある。
3)強化療法
エンドキサン、キロサイド、ロイケリンによる寛解導入療法直後の地固め療法、維持療法開始直前の再寛解導入療法
4)維持療法
メソトレキセートを週1回、ロイケリンを連日内服、プレドニゾロン・オンコビンによる4週ごとの強化療法
からなります。
化学療法のみでは治癒が期待できない患者さんなどでは(HLAが一致した兄弟姉妹のドナーがいる場合では、寛解後できる限り早期に移植を行うことを考えます)、治癒を目指した治療法として、同種造血幹細胞移植が積極的に検討されます。
造血幹細胞移植は、染色体転座であるt(9;22)、t(4;11)の染色体異常を認める症例、寛解導入困難例、骨髄再発症例に対して適応されます。一般的には、造血幹細胞を多く含む骨髄を採取・輸注することで行います。
ただ、最近では、末梢血あるいは臍帯血もその細胞ソースとして用いられており、末梢血幹細胞移植、臍帯血移植とよばれています。
4年間にもわたる闘病生活を送ってきたリースくんが、安らかに最期を迎えられた影には、ご家族や周囲の人々の大きな愛情や協力があったのであると思われます。医療にも限界があり、そうしたときには、やはり周囲の人々の支えが重要なのだと考えさせられました。
【関連記事】
仰天ニュース系の症例集
三十万人からの奇跡−慢性骨髄性白血病の治療とは