イギリスのオックスフォードに住むある女性が栄養士の言いつけを守り、体内の毒素を出すため毎日約2リットルの水を飲んだ。その結果女性は低ナトリウム血症となり、脳に損傷を負ってしまったという。彼女は訴訟を起こし、7年の裁判の末80万ポンド(約1700万円)の賠償金を勝ち取った。
現在52歳のこの女性、2001年の時、栄養士にダイエット方法についてアドバイスを求めた。この時栄養士は女性に、「毎日2.3リットルの水を飲み塩分の摂取を減らせば体重が減る」とアドバイスしたという。
女性はこのアドバイスを実践したが、普通でない量の水を飲んだことで体内バランスが崩れ、女性は耐え難い嘔吐の症状に見舞われた。この症状を見ても栄養士は、これは体の毒を出すための方法だ、などと説明し、1日に飲む水の量を3.4リットルまで増やすよう指示した。一週間後、女性は著しい低ナトリウム血症のためてんかんの症状が出始め、病院に運ばれることになってしまった。
しかしこの時、女性の脳は回復不能なほどの損傷を受けてしまっていた。女性は記憶力、注意力、言語表現能力を損ない、仕事もやめざるを得なくなってしまったという。
(ダイエットのため1日2リットルの水飲み脳を損傷)
2007年1月12日に、カリフォルニア州のラジオ局が主催した「大量の水を飲むことを競うイベント」で、水中毒による死者を出してしまったことがありました。7.6リットルもの水をトイレに行かずに飲み干した28歳の女性が、翌日に亡くなってしまいました。
水中毒とは、体内が水過剰の状態になり、水分が細胞内まで広がり、体液浸透圧の低下や細胞の膨化を生じた状態です。水分過剰による低ナトリウム血症、浸透圧低下が短時間で起こり、脳浮腫(脳組織の細胞内・細胞外、または両者に水分が過剰に貯留した状態)が起こって精神症状や神経・筋症状が出現してきます。
上記のケースでは、ナトリウムの摂取量が低下し、さらに水を多量に飲む生活を続けていく内に、低ナトリウム血症を起こしたと考えられます。その結果、脳浮腫をおこしてしまったのではないか、と思われます。
低ナトリウム血症とは、血清ナトリウム(Na)濃度が 135mEq/L未満の状態を指します。低ナトリウム血症が発生するのは、Naの欠乏や水過剰など、水とNaの摂取と排泄のバランスが崩れ、調節能力を超えた場合です。
水中毒のように急性では症状が出現しやすいですが、上記のケースのように慢性の場合、ナトリウムの値が125mEq/L以下にならなければ顕性化しないことが多いです。症状としては、無力感や、全身倦怠感、食欲不振、悪心・嘔吐、意識障害、痙攣などが起こります。
治療としては、以下のようなものがあります。
現在52歳のこの女性、2001年の時、栄養士にダイエット方法についてアドバイスを求めた。この時栄養士は女性に、「毎日2.3リットルの水を飲み塩分の摂取を減らせば体重が減る」とアドバイスしたという。
女性はこのアドバイスを実践したが、普通でない量の水を飲んだことで体内バランスが崩れ、女性は耐え難い嘔吐の症状に見舞われた。この症状を見ても栄養士は、これは体の毒を出すための方法だ、などと説明し、1日に飲む水の量を3.4リットルまで増やすよう指示した。一週間後、女性は著しい低ナトリウム血症のためてんかんの症状が出始め、病院に運ばれることになってしまった。
しかしこの時、女性の脳は回復不能なほどの損傷を受けてしまっていた。女性は記憶力、注意力、言語表現能力を損ない、仕事もやめざるを得なくなってしまったという。
(ダイエットのため1日2リットルの水飲み脳を損傷)
2007年1月12日に、カリフォルニア州のラジオ局が主催した「大量の水を飲むことを競うイベント」で、水中毒による死者を出してしまったことがありました。7.6リットルもの水をトイレに行かずに飲み干した28歳の女性が、翌日に亡くなってしまいました。
水中毒とは、体内が水過剰の状態になり、水分が細胞内まで広がり、体液浸透圧の低下や細胞の膨化を生じた状態です。水分過剰による低ナトリウム血症、浸透圧低下が短時間で起こり、脳浮腫(脳組織の細胞内・細胞外、または両者に水分が過剰に貯留した状態)が起こって精神症状や神経・筋症状が出現してきます。
上記のケースでは、ナトリウムの摂取量が低下し、さらに水を多量に飲む生活を続けていく内に、低ナトリウム血症を起こしたと考えられます。その結果、脳浮腫をおこしてしまったのではないか、と思われます。
低ナトリウム血症とは、血清ナトリウム(Na)濃度が 135mEq/L未満の状態を指します。低ナトリウム血症が発生するのは、Naの欠乏や水過剰など、水とNaの摂取と排泄のバランスが崩れ、調節能力を超えた場合です。
水中毒のように急性では症状が出現しやすいですが、上記のケースのように慢性の場合、ナトリウムの値が125mEq/L以下にならなければ顕性化しないことが多いです。症状としては、無力感や、全身倦怠感、食欲不振、悪心・嘔吐、意識障害、痙攣などが起こります。
治療としては、以下のようなものがあります。
上記のように、体内Na増加を上回る体液量の増加を認める場合では、水制限(1,000mL/日)が必要となります。症状・原因に応じて、利尿薬の投与を行います。
ただ、急速な低Na血症の補正を行うと、中心橋脱髄症といって中枢神経に細胞内脱水をきたし、橋部を中心に脱髄病変を示して意識障害、痙攣、四肢麻痺などが生じます。
倦怠感や悪心・嘔吐が生じている時点で、すでに低ナトリウム血症による症状が出始めています。それでもさらに水を飲み続ければ、低ナトリウム血症がさらに進行してしまいます。結果、脳浮腫を起こして障害を負ってしまったと考えられます。
かなり危険なダイエットを行っている人というのは、結構いらっしゃるのではないか、と思われます。しっかりとバランスのとれた食事を摂るなど、安全に行って欲しいと思われます。
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仰天ニュース系の症例集
末期の白血病である8歳男児のため、奔走した両親
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倦怠感や悪心・嘔吐が生じている時点で、すでに低ナトリウム血症による症状が出始めています。それでもさらに水を飲み続ければ、低ナトリウム血症がさらに進行してしまいます。結果、脳浮腫を起こして障害を負ってしまったと考えられます。
かなり危険なダイエットを行っている人というのは、結構いらっしゃるのではないか、と思われます。しっかりとバランスのとれた食事を摂るなど、安全に行って欲しいと思われます。
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