加護亜依さんは八重歯を矯正したと、2008年9月18日のブログで報告している。

「八重歯が好きだった方ごめんなさい!」
八重歯のせいで周りの歯が歪んできた上に、噛みあわせが悪くて頭痛に悩まされていた。何より、「芸能人は歯が命!」なのだとか。ブログに、歯科医院で撮ったと思われる治療前の写真を載せている。

また9月17日に、「あたし顎に対して歯が少ないのです、だから矯正してます」と、明かしていた。この日のブログには、「invisalign(インビザライン)」と書かれた袋の写真が載っている。インビザラインとは透明のマウスピースのような矯正器具で、目立たず、食事の時などに取り外すことができる。女優の柴田理恵さんも最近、同様の矯正をしていると、ブログで明かしていた。値段は100万円前後。治療期間はおよそ1〜2年かかる。
(加護亜依、八重歯を矯正 「好きだった方ごめんなさい!」)


個々の歯が、歯列の中で本来あるべき位置からずれていることを転位といいます。中でも、唇側転位は歯が歯列の外側の口唇方向へずれていることをいいます。一方、歯が歯列の外側の頬方向へずれている場合を頬側転位といいます。

八重歯は、上顎犬歯の「低位唇側転位」のことを指すと言われています。低位歯とは、咬合線(かみ合わせの位置)に達しない位置にとどまっている状態の歯を指します(逆に、咬合線を超えて出ているような歯を「高位歯」といいます)。つまり、八重歯とは「かみ合わせの位置から短い位置(低位)にある犬歯」、ということができるでしょう。

歯列矯正を行う場合、その治療法としては
1)歯を抜かないで拡大
2)部分矯正により、歯を小さくする
3)抜歯

といった方法があるようです。1)は小児矯正などでもちいられ、アーチワイヤーなどで歯列拡大を行う方法です。側方や後方への歯列拡大を行い、犬歯の位置を矯正する方法となります。

2)部分矯正による方法としては、犬歯付近のスペースが十分にあれば、前歯だけの部分矯正により、前歯を小さくする方法がとれるようです。上顎の叢生(数歯にわたり舌側や唇側に転位して、配列が乱れている状態)を部分矯正において治療する方法としては、舌側矯正といって、歯の裏面からのアプローチによりセラミック装置を装着する方法もあります。

3)の方法は、歯と顎の大きさの不調和が大きい場合に必要となります。矯正で歯を移動するスペースを確保するため、抜歯により歯の数を減らすことが必要となります。ただ、抜歯と言っても犬歯を抜くわけではなく、犬歯の奥側にある小臼歯を抜くことでスペースを確保する方法がとられるようです。

ちなみに、インビザラインなどのマウスピース装置による治療としては、以下のようなものがあります。
マウスピース矯正とは、透明のマウスピース(アライナー)を使用する方法で、一日17時間以上口腔内に装着をすることで治療を行う矯正法です。約2週間ごとに新しいアライナーに交換しながら、歯を徐々に移動させていきます。

適応となるのは、非抜歯で治療可能な症例であり、比較的歯の移動量の少ないケースとなります。八重歯などの軽度の叢生や空隙のある歯列の閉鎖、矯正の治療の後戻りなどで適応となるようです。

加護さんが用いているのは、中でもインビザラインと呼ばれるものだそうです。これは、クリンチェックと呼ばれる3次元シミュレーションソフトを通じ、コンピュータ画面上で歯科医師が治療計画を策定することに大きな特徴があります。こうした過程で治療完了に至るまでのアライナー(一つのアライナーで、0.25mm歯を動かすことができる)の必要個数、形状が決定されます。

患者記録データが、アライン・テクノロジー本社技工所にオンライン送信または郵送などで送られ、CAD/CAM(光造形)技術によりアライナーが作成されます(手元に届くまで2ヶ月ほどかかるそうです)。費用としては、60万円〜100万円とのことであり、マウスピース矯正より、若干割高になっています。

チャーミングだという方もいらっしゃるかもしれませんが、不正咬合はブラッシングをする上で問題となることもあります。気になっている方は、歯科を受診されてはいかがでしょうか。

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