読売新聞の医療相談室で、以下のような相談がなされていました。
ですが、現在は成長との関連は少なく、小児期の精神的・身体的な欲求不満から生じる心因反応であろうと考えられています。
膝の深部痛が一般的ですが、大腿、下腿、鼠径部に疼痛を訴えることもあります。膝関節痛を訴え始め、2〜9歳の間に発症し、成長終了後には症状は消失します(1〜10歳過ぎまで幅広くみられ、6〜7歳にピーク)。大半は年長になるにつれ軽快消失しますが、一部は慢性に経過する思春期を中心とする心因性の四肢痛となることがあります。
患者さんの背景としては、長男(女)、一人っ子、祖父母と同居(溺愛されている)、神経質・几帳面、いわゆる「お利口さん」、下に弟(妹)ができた、家庭内ストレスや患児の塾通いなどの過密スケジュール、などが挙げられます。
治療としては、以下のようなものがあります。
成長痛は、病態の特徴(急に発症し急に平常にもどる、特に母親とのスキンシップが効果的など)から器質的変化は考え難いです。患児の背景について問題があれば、その対応について両親と話し合う必要があります。また、母親と子どもに一緒に聞かせるように説明すると、子どもなりに理解することも多いようです。
医師からの説明が少なかったり、検査を色々やりすぎてしまうと(器質的な疾患との鑑別をする上では必要かも知れませんが)、逆に悩ませてしまうこともあるようです。心因的な原因が強い、ということを認識し、背景にある問題などを親子で話されることが重要であると考えられます。
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中学3年の娘が、小学3年生の頃からずっと足の痛みを訴え、「成長痛」と診断されています。レントゲン検査で異常はなく、医師は「様子を見てください」としか言いません。(東京・53歳母)この相談に対して、東京慈恵医大病院スポーツ・ウェルネス クリニック講師である白石稔先生は、以下のようにお答えになっています。
成長痛とは、幼児から小学校低学年によくみられる症状です。主に、夕方から夜間にかけて、膝の周囲や太もも、ふくらはぎなどが痛くなります。成長痛とは、「小児の器質的・機能的異常が不明であり、一過性で、主に夜間の膝痛」が従来、成長痛と呼ばれてきました。
毎回痛むところが異なったり、翌朝には痛みが治まったりする場合がありますが、通常は、腫れたり、赤くなったり、熱をもつといった症状はみられません。
このような状態で、レントゲン検査などで何も異常がみられない場合、便宜的に成長痛と診断されます。
原因は、はっきりわかっていませんが、母親など身近な人との人間関係や環境の変化などで起こるストレスや不安、体内ホルモンや各種神経のバランスなどが関係して発症することもあると言われています。
ですが、現在は成長との関連は少なく、小児期の精神的・身体的な欲求不満から生じる心因反応であろうと考えられています。
膝の深部痛が一般的ですが、大腿、下腿、鼠径部に疼痛を訴えることもあります。膝関節痛を訴え始め、2〜9歳の間に発症し、成長終了後には症状は消失します(1〜10歳過ぎまで幅広くみられ、6〜7歳にピーク)。大半は年長になるにつれ軽快消失しますが、一部は慢性に経過する思春期を中心とする心因性の四肢痛となることがあります。
患者さんの背景としては、長男(女)、一人っ子、祖父母と同居(溺愛されている)、神経質・几帳面、いわゆる「お利口さん」、下に弟(妹)ができた、家庭内ストレスや患児の塾通いなどの過密スケジュール、などが挙げられます。
治療としては、以下のようなものがあります。
特別な治療は不要ですが、上記にもありますが、診断は疼痛出現状況と、何の後遺もなく急速に平常にもどる、といった経過などが参考になります。ただ、器質性病変を除外する必要があります(レントゲンなどで確認)。
1)サポーターをはめる
2)温める
3)マッサージをする
などで痛みが和らぐ場合があります。服薬は、よほど痛みが強い場合以外は必要ありません。
成長痛という呼び名が誤解を招きやすいのですが、骨の成長とは無関係で、通常は自然に治ります。後遺症も残りません。ただ、成長痛と同じような症状で、時々、関節、骨、じん帯などの病気が隠れている場合があります。
幼児などで歩行や動きがおかしく、痛みが続くようであれば、早めに整形外科を受診しましょう。また、心理的な要因が疑われる場合は、よく話を聞いてコミュニケーションを図るように努めたり、心療内科に相談したりする方がよいと思われます。
成長痛は、病態の特徴(急に発症し急に平常にもどる、特に母親とのスキンシップが効果的など)から器質的変化は考え難いです。患児の背景について問題があれば、その対応について両親と話し合う必要があります。また、母親と子どもに一緒に聞かせるように説明すると、子どもなりに理解することも多いようです。
医師からの説明が少なかったり、検査を色々やりすぎてしまうと(器質的な疾患との鑑別をする上では必要かも知れませんが)、逆に悩ませてしまうこともあるようです。心因的な原因が強い、ということを認識し、背景にある問題などを親子で話されることが重要であると考えられます。
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