筑紫哲也さんの悲報に、喉頭癌で闘病中のロック歌手・忌野清志郎(57)は大きなショックを受けた。今春には一緒に温泉へ行っており「仲間意識があったので、とても残念です」と悲痛な思いを明かした。
喉頭がんが腰に転移し、7月から音楽活動を休止して闘病に専念している清志郎。9月に事務所スタッフが筑紫さんと話した際に「とても元気だった」と報告を受けていただけに、大きなショックを受けている。
文書で「突然の訃報に驚いています。共に病気と闘っているという仲間意識があったのでとても残念です」とコメント。休業後、初めて公に出したコメントが筑紫さんへの追悼の言葉となった。
がんになったのは筑紫さんが1年後輩。年下の清志郎を「先輩」と呼び、病気への向き合い方を相談した。
今年3月2日の京都でのライブには夫人同伴で訪れ、前説も担当。同月末には一緒に温泉旅行し、その時の模様は「NEWS23」でも放送された。その時の「また(前説)お願いしますよ」と言った約束は果たされなかった。清志郎は「長い間お疲れさまでした。ゆっくり休んでください」とコメント。
(清志郎ショック“同士”の死「とても残念」)
喉頭とは、喉頭とは、食物の通路と呼吸のための空気の通路との交差点である咽頭の奥で、空気専用通路の始まりの部分を指します。外から見れば、いわゆる「のどぼとけ(甲状軟骨先端)」の位置にあります。
喉頭の機能としては、咽頭に開いた空気の取り入れ口で、吸気では下の気管へ空気を送り、呼気では気管からの空気を咽頭に送ります(この空気が声帯を震わせ、発生ができるわけです)。そのため、もし喉頭全摘出術の場合は、歌うことも、話すことも難しい状態になると考えられます。
喉頭癌とは、この喉頭に発生する癌であり、大部分が扁平上皮癌(まれに腺癌)です。男女比は10〜15:1と圧倒的に男性に多いです。40歳代からみられ、60歳代、70歳代が多いです。
喫煙との関連が強く示唆されており、喉頭癌患者のブリンクマン指数(1日喫煙本数×年数)は、平均1,000という大きな数値であることも統計としてでています。
原発部位により、声門上癌、声門癌、声門下癌に分類されます。喉頭癌の中でも、声門(声帯)に発生するがんが60〜65%を占め、声門上は30〜35%で 、声門下は極めて少なく1〜2%であるといわれています(声門上癌は次第に減少し、声門癌が増加しています)。こうした部位により症状、癌の進展形式、リンパ節転移の頻度などに大きな違いがあり、治療方法や予後も異なります。
症状としては、声門上癌では初期には咽喉頭異常感などの不定愁訴しかないことが多く、声帯に進展すると嗄声をきたします。さらに癌が増大すると潰瘍を生じて咽喉頭痛、嚥下痛、出血を自覚するようになります。こうした咽喉頭違和感や嚥下痛(飲み込むときの痛み)、耳に放散する痛みなどが出現してきます。また、高率(約40%)に頸部リンパ節転移が認められることで、時にリンパ節腫脹が初発症状となることもあります。
声門癌では嗄声(声が、しゃがれて出しにくい)がみられます。小さな癌病変でも嗄声を起こすため、早期発見されることが多いといわれています。
声門下癌は声帯に癌が波及して初めて症状が出現してきます。初期には無症状で経過することが多く、進行して初めて嗄声や呼吸困難などの症状が出現してきます。そのため、進行例が多いといわれています。
初診時の声門癌はT1、T2が約8割を占めます(早期癌)が、声門上癌では約6割と早期癌が少ないです。また、初診時リンパ節転移は声門癌では1割以下にしかみられませんが、声門上癌では約半数にみられます。
治療としては、以下のようなものがあります。
喉頭がんが腰に転移し、7月から音楽活動を休止して闘病に専念している清志郎。9月に事務所スタッフが筑紫さんと話した際に「とても元気だった」と報告を受けていただけに、大きなショックを受けている。
文書で「突然の訃報に驚いています。共に病気と闘っているという仲間意識があったのでとても残念です」とコメント。休業後、初めて公に出したコメントが筑紫さんへの追悼の言葉となった。
がんになったのは筑紫さんが1年後輩。年下の清志郎を「先輩」と呼び、病気への向き合い方を相談した。
今年3月2日の京都でのライブには夫人同伴で訪れ、前説も担当。同月末には一緒に温泉旅行し、その時の模様は「NEWS23」でも放送された。その時の「また(前説)お願いしますよ」と言った約束は果たされなかった。清志郎は「長い間お疲れさまでした。ゆっくり休んでください」とコメント。
(清志郎ショック“同士”の死「とても残念」)
喉頭とは、喉頭とは、食物の通路と呼吸のための空気の通路との交差点である咽頭の奥で、空気専用通路の始まりの部分を指します。外から見れば、いわゆる「のどぼとけ(甲状軟骨先端)」の位置にあります。
喉頭の機能としては、咽頭に開いた空気の取り入れ口で、吸気では下の気管へ空気を送り、呼気では気管からの空気を咽頭に送ります(この空気が声帯を震わせ、発生ができるわけです)。そのため、もし喉頭全摘出術の場合は、歌うことも、話すことも難しい状態になると考えられます。
喉頭癌とは、この喉頭に発生する癌であり、大部分が扁平上皮癌(まれに腺癌)です。男女比は10〜15:1と圧倒的に男性に多いです。40歳代からみられ、60歳代、70歳代が多いです。
喫煙との関連が強く示唆されており、喉頭癌患者のブリンクマン指数(1日喫煙本数×年数)は、平均1,000という大きな数値であることも統計としてでています。
原発部位により、声門上癌、声門癌、声門下癌に分類されます。喉頭癌の中でも、声門(声帯)に発生するがんが60〜65%を占め、声門上は30〜35%で 、声門下は極めて少なく1〜2%であるといわれています(声門上癌は次第に減少し、声門癌が増加しています)。こうした部位により症状、癌の進展形式、リンパ節転移の頻度などに大きな違いがあり、治療方法や予後も異なります。
症状としては、声門上癌では初期には咽喉頭異常感などの不定愁訴しかないことが多く、声帯に進展すると嗄声をきたします。さらに癌が増大すると潰瘍を生じて咽喉頭痛、嚥下痛、出血を自覚するようになります。こうした咽喉頭違和感や嚥下痛(飲み込むときの痛み)、耳に放散する痛みなどが出現してきます。また、高率(約40%)に頸部リンパ節転移が認められることで、時にリンパ節腫脹が初発症状となることもあります。
声門癌では嗄声(声が、しゃがれて出しにくい)がみられます。小さな癌病変でも嗄声を起こすため、早期発見されることが多いといわれています。
声門下癌は声帯に癌が波及して初めて症状が出現してきます。初期には無症状で経過することが多く、進行して初めて嗄声や呼吸困難などの症状が出現してきます。そのため、進行例が多いといわれています。
初診時の声門癌はT1、T2が約8割を占めます(早期癌)が、声門上癌では約6割と早期癌が少ないです。また、初診時リンパ節転移は声門癌では1割以下にしかみられませんが、声門上癌では約半数にみられます。
治療としては、以下のようなものがあります。
声門癌は全体の7割を占めます。早くから嗄声を生じるので比較的早期に発見されやすいという特徴があります。声門上癌は2割強を占め、初診時リンパ節転移は声門癌では1割以下にしかみられませんが、声門上癌では約半数にみられるといった違いがあります。
この違いにより、早期癌であれば喉頭部分切除術、進行癌であれば喉頭全摘出術などが施行されます。放射線療法や外科療法でも治癒する可能性がある場合は、年齢(手術に耐えられるかどうかなど)、全身状態、職業(声を使う職業で、できるだけ手術を避けたい、など)などを考慮した上で、それぞれの治療の長所、短所を十分説明して決定します。
喉頭癌の5年生存率は80−90%と良好であるといわれています。その上で、嚥下・呼吸・発声という喉頭機能を保存して治癒率を上げることが重要となります。放射線療法を基本にし、化学療法と手術を組み合わせて加療を行います。
声門上癌では、T1、T20症例はPF(Cisplatin + 5-FU化学療法)同時併用放射線療法を行います。T1、T2声門癌に比べて、腫瘍容量が概して大きいことから化学療法を併用います。40グレイ照射時に効果を判定し照射のみで根治を望めないと判断されたときは、手術を行います(多くの場合、喉頭水平部分切除術によって制御可能)。
T2N+およびT3症例では、TPF(Docetaxel + Cisplatin + 5-FU)同時併用放射線療法を行います。40グレイ照射時に効果を判定し照射のみで根治を望めないと判断されたときは手術(水平部分切除術、CHEP、喉頭全摘出術)を行います。
声門癌では、T1、T2N0症例は放射線根治線量(60〜70グレイ)を照射します。40グレイ照射時に効果を判定し、照射のみで根治を望めないと判断されたときは手術を行います(多くの場合、喉頭垂直部分切除術によって制御可能)。
T2N+およびT3症例はTPF(Docetaxel + Cisplatin + 5-FU)同時併用放射線療法を行います。40グレイ照射時に効果を判定し照射のみで根治を望めないと判断されたときは手術〔垂直部分切除術、喉頭亜全摘術(cricohyoidoepiglottopexy:CHEP)、喉頭全摘出術〕を行います。
声門下癌は、T1で発見されることはほぼなく、T2以上であり声門上癌と同じ治療方針にて行います。
治療中もニュース番組でお見かけすることもありました。癌との闘いをしている人にとって、そうした活動は勇気づけてくれるものであったものと思われます。ご冥福をお祈りしたいと思われます。
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有名人の症例集
喉頭癌で5回におよぶ手術を受けていた 唐渡亮さん
この違いにより、早期癌であれば喉頭部分切除術、進行癌であれば喉頭全摘出術などが施行されます。放射線療法や外科療法でも治癒する可能性がある場合は、年齢(手術に耐えられるかどうかなど)、全身状態、職業(声を使う職業で、できるだけ手術を避けたい、など)などを考慮した上で、それぞれの治療の長所、短所を十分説明して決定します。
喉頭癌の5年生存率は80−90%と良好であるといわれています。その上で、嚥下・呼吸・発声という喉頭機能を保存して治癒率を上げることが重要となります。放射線療法を基本にし、化学療法と手術を組み合わせて加療を行います。
声門上癌では、T1、T20症例はPF(Cisplatin + 5-FU化学療法)同時併用放射線療法を行います。T1、T2声門癌に比べて、腫瘍容量が概して大きいことから化学療法を併用います。40グレイ照射時に効果を判定し照射のみで根治を望めないと判断されたときは、手術を行います(多くの場合、喉頭水平部分切除術によって制御可能)。
T2N+およびT3症例では、TPF(Docetaxel + Cisplatin + 5-FU)同時併用放射線療法を行います。40グレイ照射時に効果を判定し照射のみで根治を望めないと判断されたときは手術(水平部分切除術、CHEP、喉頭全摘出術)を行います。
声門癌では、T1、T2N0症例は放射線根治線量(60〜70グレイ)を照射します。40グレイ照射時に効果を判定し、照射のみで根治を望めないと判断されたときは手術を行います(多くの場合、喉頭垂直部分切除術によって制御可能)。
T2N+およびT3症例はTPF(Docetaxel + Cisplatin + 5-FU)同時併用放射線療法を行います。40グレイ照射時に効果を判定し照射のみで根治を望めないと判断されたときは手術〔垂直部分切除術、喉頭亜全摘術(cricohyoidoepiglottopexy:CHEP)、喉頭全摘出術〕を行います。
声門下癌は、T1で発見されることはほぼなく、T2以上であり声門上癌と同じ治療方針にて行います。
治療中もニュース番組でお見かけすることもありました。癌との闘いをしている人にとって、そうした活動は勇気づけてくれるものであったものと思われます。ご冥福をお祈りしたいと思われます。
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