中国で今年に入って手足口病の感染が急増し、衛生省は27日、重症の児童ら18人が死亡したと発表した。全国で4万人を超す感染を確認。患者の9割以上が5歳以下の児童で、河南省で7人、山東省で5人が死亡した。
手足口病は口の中や手足に発疹が出る感染症。5〜7月に感染拡大の恐れがある。日本でも毎年夏に流行期を迎えるが、手洗いの励行などで死亡例はほとんどない。中国では昨年、30人以上が死亡している。
(手足口病で児童ら18人死亡 4万人超が感染)
手足口病は、エンテロウイルス属であるコクサッキーウイルスA10、A16やエンテロウイルス71型などに感染し、口腔内、手掌足底に水疱性発疹をつくる疾患です。ほかにもコクサッキーA5、コクサッキーA9、コクサッキーB1、コクサッキーB3などが原因として報告されていますが、コクサッキーA16、エンテロウィルス71がほとんどです。
主に夏季に流行し、好発年齢は4歳以下です。不顕性感染(特に症状が現れない)に終わることも多く、ほとんどの成人は感染していると考えられます。飛沫または経口感染します。
症状としては、4〜6日の潜伏期の後、発熱や口内痛、食欲低下をきたします。手足では手背、指間、足背、趾間、手掌や足底にも皮疹が出現することが特徴的です。顔面では両頬部、肘・膝・臀部にも同様の皮疹がみられます。数日〜1週間で痂皮化(かさぶたになる)します。
口腔粘膜には、紅暈を伴った浅い潰瘍がみられます。口内では口蓋、口腔粘膜、舌には小水疱、びらんを生じ、数日で治ります。口内疹は疼みが強いため、お子さんでは食欲不振になることもあります。
通常は全身症状はなく、あっても元気がなかったり、微熱があったりする程度ですが、まれに急に頭痛、嘔吐、高熱、痙攣、意識消失などの髄膜炎症状を呈したりすることもあります。また、不整脈・呼吸困難などの心臓循環器症状を呈する場合もあります。
合併症として、無菌性髄膜炎を伴うことがありますが、後遺症もなく予後は良好です。しかし、まれに脳炎を合併することがあり、特に最近ではマレーシア、台湾でエンテロウイルス71による手足口病が流行した際、脳炎を合併し死亡した症例が多く報告されています。
一般にエンテロウイルス71による手足口病は、コクサッキーA16をはじめとしたその他のエンテロウイルス属による場合に比べ、より高率に重篤な中枢神経系合併症を起こすといわれています。
診断は、手足に生じる特徴的な皮疹と、口腔内潰瘍よりできます。便、咽頭ぬぐい液、水疱内容よりウイルスの分離またはウイルス抗原をFA法(蛍光抗体法)にて検出できます。ペア血清による血中抗体価の上昇もみられます。
治療としては、以下のようなものがあります。
手足口病は口の中や手足に発疹が出る感染症。5〜7月に感染拡大の恐れがある。日本でも毎年夏に流行期を迎えるが、手洗いの励行などで死亡例はほとんどない。中国では昨年、30人以上が死亡している。
(手足口病で児童ら18人死亡 4万人超が感染)
手足口病は、エンテロウイルス属であるコクサッキーウイルスA10、A16やエンテロウイルス71型などに感染し、口腔内、手掌足底に水疱性発疹をつくる疾患です。ほかにもコクサッキーA5、コクサッキーA9、コクサッキーB1、コクサッキーB3などが原因として報告されていますが、コクサッキーA16、エンテロウィルス71がほとんどです。
主に夏季に流行し、好発年齢は4歳以下です。不顕性感染(特に症状が現れない)に終わることも多く、ほとんどの成人は感染していると考えられます。飛沫または経口感染します。
症状としては、4〜6日の潜伏期の後、発熱や口内痛、食欲低下をきたします。手足では手背、指間、足背、趾間、手掌や足底にも皮疹が出現することが特徴的です。顔面では両頬部、肘・膝・臀部にも同様の皮疹がみられます。数日〜1週間で痂皮化(かさぶたになる)します。
口腔粘膜には、紅暈を伴った浅い潰瘍がみられます。口内では口蓋、口腔粘膜、舌には小水疱、びらんを生じ、数日で治ります。口内疹は疼みが強いため、お子さんでは食欲不振になることもあります。
通常は全身症状はなく、あっても元気がなかったり、微熱があったりする程度ですが、まれに急に頭痛、嘔吐、高熱、痙攣、意識消失などの髄膜炎症状を呈したりすることもあります。また、不整脈・呼吸困難などの心臓循環器症状を呈する場合もあります。
合併症として、無菌性髄膜炎を伴うことがありますが、後遺症もなく予後は良好です。しかし、まれに脳炎を合併することがあり、特に最近ではマレーシア、台湾でエンテロウイルス71による手足口病が流行した際、脳炎を合併し死亡した症例が多く報告されています。
一般にエンテロウイルス71による手足口病は、コクサッキーA16をはじめとしたその他のエンテロウイルス属による場合に比べ、より高率に重篤な中枢神経系合併症を起こすといわれています。
診断は、手足に生じる特徴的な皮疹と、口腔内潰瘍よりできます。便、咽頭ぬぐい液、水疱内容よりウイルスの分離またはウイルス抗原をFA法(蛍光抗体法)にて検出できます。ペア血清による血中抗体価の上昇もみられます。
治療としては、以下のようなものがあります。
治療としては、抗ウイルス薬など特異的なものはないため、発熱に対する解熱薬の投与や、口腔内の疼痛のため経口摂取が妨げられるような場合には、輸液をするなど対症的な治療のみとなります(口腔内の痛みに対し、刺激の少ないものを摂取させることが大切)。
お子さんの場合、出席停止期間に関しては、発疹が消失し全身状態が改善すれば登校可能となります。
成人以降でも、手足口病になることはあります。一般的には1〜2週で治癒し予後はよい疾患(ただ発症後、数週間は感染力をもつ)です。しっかりと休んでいただければ、と思われます。
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水ぼうそう(水痘) 子どもだけじゃなく、大人も要注意
帯状疱疹 4回繰り返した38歳男性
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成人以降でも、手足口病になることはあります。一般的には1〜2週で治癒し予後はよい疾患(ただ発症後、数週間は感染力をもつ)です。しっかりと休んでいただければ、と思われます。
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