俳優の水嶋ヒロ(24)とシンガー・ソングライターの絢香(21)が3日、都内で会見し、2月22日に結婚したと報告した。絢香はさらに、2007年からバセドー病を患い、完治まで無期限で音楽活動を休止することを発表。水嶋は「病気を含めて守ってやりたいと思い、早い決断をした」と語った。昨年8月に交際をスタートし約3か月後にプロポーズ。人気絶頂の2人の電撃婚は、絢香の病がきっかけのひとつだった。

初々しい笑顔で結婚指輪を披露した2人だったが、絢香の衝撃の告白で和やかな雰囲気は一変した。絢香がバセドー病と診断されたのはデビュー翌年の07年。「持病を公表せず、薬をのみながら活動してきました。数値が上がり1曲歌うと息切れや動悸がしました。今も(緊張で)数値が上がっています」。会見では胸に手を当てしばらく絶句する場面が2~3回あった。

06年から毎年、全国ツアーを行ってきた。ファンの前でパワフルな歌声を披露してきたが、実は病気と闘っていた。病状には波があり、体調が悪いときはコンサートの曲数を減らした。医師を公演会場に待機させたことはないという。病気の兆候が出ると、数日後に控えたイベントや番組収録を延期したり、出演時間を短縮したこともたびたびあった。

水嶋は交際中に絢香の持病を知った。「それ(病気)を含め守ってやりたい。だから結婚の早い決断をしました」とスピード婚に至った理由を説明。入籍は「2人が夫婦(22)になった日」の意味を込め、2月22日を選んだ。絢香の妊娠については「ありません」(水嶋)と否定した。

この日の会見は当初、水嶋ひとりで行う予定だった。会見場にはマイクもいすもひとつだけ。だが、絢香は結婚と持病を自ら報告するため同席した。

「絢香は今年いっぱい仕事をして家庭に入り、サポートしてくれると言ってくれました」と水嶋。絢香は「病気と向き合えたのも彼と出会えたから。多忙な彼なので妻としてサポートしたい。期限を決めず病気と向き合っていきます。治療も音楽も妻としての役割もしっかり頑張っていきたい」とキッパリ語った。
(絢香 結婚即活動休止!水嶋ヒロと2月入籍…難病「バセドー病」告白)


Basedow病(バセドウ病)とは、甲状腺刺激ホルモン(TSH)レセプター抗体の刺激により、びまん性の甲状腺腫と甲状腺機能亢進症をきたす自己免疫性甲状腺疾患です。

リンパ球が、自己抗体であるTSHレセプター抗体を産生します。これが、TSH同様の作用をTSHレセプターに伝達するため、甲状腺ホルモンが過剰に産生され、甲状腺機能亢進症が起こります。

簡単に言ってしまえば、自分の甲状腺を異物として誤って認識し、抗体(TSHレセプター抗体)が生じるために起こります。抗体により甲状腺が刺激され血液中の甲状腺ホルモンが増加する疾患です(甲状腺機能亢進症)。

結局の所、この甲状腺ホルモンが血中に増加するために症状が起こってきます。全身症状としては、体重減少、多汗、易疲労感、暑がり、微熱、口渇、月経不順、無月経、掻痒感などが生じることがあります。

また、循環器症状として動悸、頻脈、労作時息切れ、不整脈などがあります。神経筋症状として、手指振戦、いらいら、多動、不眠、情緒不安定、筋力低下、四肢麻痺などがあります。

さらに、眼症状として特徴的なものがあります。眼球突出、眼裂開大、眼瞼浮腫、複視、視野狭窄、視力低下などが起こることがあります。バセドウ眼症(甲状腺眼症)とは、とりわけ重症型は悪性眼球突出症といわれます。女性が男性より罹患しやすいという特徴があります。

治療としては、以下のようなものがあります。
バセドウ病の甲状腺機能亢進症に対する治療には、抗甲状腺薬による内科的治療、放射性ヨード治療、外科的療法の3つがあります。日本では、内科的治療が第1選択として施行されることが圧倒的に多く、次いで放射性ヨード治療、外科的療法の順で行われています。

ただ、放射性ヨード治療や外科的療法を行う際でも甲状腺クリーゼを回避するため、抗甲状腺薬にて甲状腺機能をコントロールしておくことが原則となり、やはり抗甲状腺薬が初期の第1選択となります。

抗甲状腺薬(ATD)には、チアマゾール(メルカゾール)とプロピルチオウラシル(チウラジール、プロパジール)があります。ともに、甲状腺内でのヨードの酸化・有機化の抑制などによって、甲状腺ホルモンの合成を低下させることが主作用です。

β受容体遮断薬を併用することが多く、約2〜4週毎に血中甲状腺ホルモンを測定し正常化すればβ受容体遮断薬を中止し、抗甲状腺薬を徐々に減量していきます。症状が改善しても、再燃を防ぐため服薬を継続することが勧められます。バセドウ病治療の最終目標は寛解ですが、寛解を得るには1〜2年の長期のわたって投薬をしたほうがよいとされています。

放射性ヨード療法は、中高年者で抗甲状腺薬で副作用があったり寛解しない例や手術後の再発例が対象となります。晩発性甲状腺機能低下症は副作用というよりも不可避な結果と考えられます。

手術療法は、内科的治療で寛解しないもしくはコントロール不良な若年者、抗甲状腺薬の副作用例、腫瘍の合併、短期間に治療希望、甲状腺腫が非常に大きい場合、などでは手術療法の適応となります。

結婚生活、そして闘病など多くの困難が待ち受けているかもしれません。ですが、困難を乗り越えてより大きな幸せを掴んでいただきたいと思われます。

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