走ったときに横腹が痛くなるのはなぜ?というエントリーに、以下のようなことが書かれていました。
運動中、もしくは運動後には胸やけ、腹痛、嘔気、下痢などの消化器症状がみられることがあります。長距離走では、消化管出血による血便もみられることがあります。
ちなみに、強い運動中に生じる左右上腹部の疝痛を生じるのは、運動時側腹筋痛(サイドスティッチ)と呼ばれます。詳しい機序や原因は不明ですが、食事や腸内のガスが関連していると推定されています。
そもそも、腹痛には、消化管が刺激を受けることによって発生する「内臓痛」と腹壁・壁側腹膜や後腹膜が刺激されることによって発生する「体性痛」とがあります。
「内臓痛」は平滑筋の過伸展、拡張、収縮などによって生じます。管腔臓器では、壁の平滑筋に接して自律神経の自由終末があります。胃腸、胆嚢、尿管などの管壁に起こった張力の異常な変化は、内臓知覚神経の自由終末や、筋層間Auerbach(アウエルバッハ)神経叢、粘膜内Meissner(マイスナー)神経叢を刺激します。この刺激は、C線維を介して腹腔神経叢や交感神経幹などを経て脊髄後角へ痛みを伝えることになります。
「内臓痛」は、その臓器の支配血管に沿って分布することが多く、必ずしも腹痛の場所と疾患部位が一致するわけではありません。これは胎生期に肝・胆・膵原基が、いまだ発生せず、原腸も屈曲捻転せず正中線に位置している時期、皮膚分節への神経支配が確立されるためであると考えられています。
「体性痛」については、以下のような説明ができると思われます。
去る3月22日、約3万5000人のランナーが春の都心を駆け抜ける「東京マラソン2009」が開催されました。テレビを見る限り、みんな楽しそうに走ってるけど、万年運動不足のボクなら1kmも走らないうちに横腹が痛くなってしまいそう…。スポーツは健康上、もしくは精神的にもリフレッシュできるなど利点がありますが、内科的障害やケガなどの起こりうる可能性があります。こうした障害をゼロにするのは難しいかもしれませんが、障害を最低限にするようにすることは重要であると思われます。
そういえば、走っているとやってくるあの痛みって一体なんなの!?遅刻しそうで、ついダッシュする時とか…走ると横腹が痛くなるのはなぜ? 痛みをとめることはできるの?
「原因はいくつかありますが、1つは横隔膜の痙攣ですね。運動不足の人が急に普段使わない筋肉を使ったことによって、つるような感じになるんです。2つめは"脾臓の急激な収縮による痛み"です。脾臓は古くなった赤血球を破壊する機能のほかに、体内の余分な血液を蓄えていて、運動時に酸素を含んだ血液を、必要な筋肉に送り出す機能を持っています。これが急激に行われると一気に脾臓が収縮して、つるような痛みになるわけです」(新宿西口治療院院長・宮本啓稔さん)
予防するには、走る前にその場で30秒〜1分ほどジャンプをして“これから体を動かしますよ!”ということを体に伝えることが重要なのだとか。痛くなってしまったら、体を横に倒して痛い方のお腹をよくストレッチすればいいそうですよ。
運動中、もしくは運動後には胸やけ、腹痛、嘔気、下痢などの消化器症状がみられることがあります。長距離走では、消化管出血による血便もみられることがあります。
ちなみに、強い運動中に生じる左右上腹部の疝痛を生じるのは、運動時側腹筋痛(サイドスティッチ)と呼ばれます。詳しい機序や原因は不明ですが、食事や腸内のガスが関連していると推定されています。
そもそも、腹痛には、消化管が刺激を受けることによって発生する「内臓痛」と腹壁・壁側腹膜や後腹膜が刺激されることによって発生する「体性痛」とがあります。
「内臓痛」は平滑筋の過伸展、拡張、収縮などによって生じます。管腔臓器では、壁の平滑筋に接して自律神経の自由終末があります。胃腸、胆嚢、尿管などの管壁に起こった張力の異常な変化は、内臓知覚神経の自由終末や、筋層間Auerbach(アウエルバッハ)神経叢、粘膜内Meissner(マイスナー)神経叢を刺激します。この刺激は、C線維を介して腹腔神経叢や交感神経幹などを経て脊髄後角へ痛みを伝えることになります。
「内臓痛」は、その臓器の支配血管に沿って分布することが多く、必ずしも腹痛の場所と疾患部位が一致するわけではありません。これは胎生期に肝・胆・膵原基が、いまだ発生せず、原腸も屈曲捻転せず正中線に位置している時期、皮膚分節への神経支配が確立されるためであると考えられています。
「体性痛」については、以下のような説明ができると思われます。
「体性痛」とは壁側腹膜、腸間膜、横隔膜などに分布する脊髄神経(Aδ線維)の自由終末を介して伝達される痛みです。伸展やれん縮による物理的刺激や、発痛物質などの化学的刺激により発生した疼痛刺激は、脊髄神経の求心路を経て脊髄後角へ痛みとして伝達されます。
「体性痛」には、鋭く強い持続性の痛みで、発生部位がはっきりと感じられ体動により増強するという特徴があります。ちなみに腹膜の神経は特に過敏であり、この部位の体性痛はしばしば激しい痛みを引き起こすことがあります(腹膜刺激症状)。
腹痛と一口に言っても、部位や性質、強さ、持続性は多様かつ非特異的であり、腹痛を引き起こす原因も多岐にわたります。また、腹痛の感じかたには個人差があり、しばしば精神心理学的な要因に大きく影響されこともあります。
そのため、実際に腹痛を訴える患者さんについて、その腹痛の発生機序を解明し、適切な治療を行うことが難しいこともあります。患者さんも「問診や検査ばっかり…さっさと治療してくれ!」と怒らずに、ぜひともご理解をいただきたいと思われます。
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「体性痛」には、鋭く強い持続性の痛みで、発生部位がはっきりと感じられ体動により増強するという特徴があります。ちなみに腹膜の神経は特に過敏であり、この部位の体性痛はしばしば激しい痛みを引き起こすことがあります(腹膜刺激症状)。
腹痛と一口に言っても、部位や性質、強さ、持続性は多様かつ非特異的であり、腹痛を引き起こす原因も多岐にわたります。また、腹痛の感じかたには個人差があり、しばしば精神心理学的な要因に大きく影響されこともあります。
そのため、実際に腹痛を訴える患者さんについて、その腹痛の発生機序を解明し、適切な治療を行うことが難しいこともあります。患者さんも「問診や検査ばっかり…さっさと治療してくれ!」と怒らずに、ぜひともご理解をいただきたいと思われます。
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