プロ野球・元オリックスの清原和博さん(42)が25日に緊急入院していたことが30日、分かった。
関係者によると、清原さんは20日から背部に痛みを感じ、25日に病院で診察。腎臓系の病や尿管結石の疑いなどで約1か月間の入院が必要と診断された。
12月11日からはテレビ東京系「柔道グランドスラム東京2009」(13日まで)にスペシャルコメンテーターとして出演予定だったが、この日、降板を発表。現在も痛みの原因を検査中で、今後の活動も未定という。
(清原和博さんが緊急入院)
尿路結石とは、その名の通り、「尿路(腎、尿管、膀胱、尿道)に結石のある状態」を指します。ちなみに、腎・尿管結石を上部尿路結石、膀胱・尿道結石を下部尿路結石と呼び、分ける場合もあります(95%が上部尿路結石、5%が下部尿路結石といわれています)。
生涯罹患率は10人に1人程度といわれ、増加しつつあるようです。5年再発率は約40%であり、繰り返しやすいのも特徴です。20〜50歳代が大半を占め、男女比は 2〜3:1です(下部尿路結石では、6:1と圧倒的に男性に多い)。
結石の種類としては、シュウ酸カルシウム結石のほか、シスチン結石や尿酸結石(両者ともX線透過性)、尿路感染で形成されやすいリン酸マグネシウムアンモニウム結石、リン酸カルシウム結石(遠位型尿細管性アシドーシスの存在を疑う)などがあります。
原因としては、上記のような生活習慣や基礎疾患の存在(原発性上皮小体機能亢進症、ビタミンD中毒、長期臥床、クッシング症候群など)があります。また、尿酸結石などの場合、高尿酸尿症、痛風、白血病などが原因となります。
特に、膀胱結石の場合、前立腺肥大症、前立腺癌、膀胱頸部硬化症、尿道狭窄などの排尿障害を来す男子高齢患者に多く認められ、残尿と感染が結石形成の大きな要因となります。
膀胱憩室、神経因性膀胱、カテーテル長期留置などで引き起こされた尿路感染症では、リン酸マグネシウムアンモニウム結石を形成します。上記のケースでは、脊髄損傷による排尿障害が原委任となっていたようです。
症状は排尿時痛、血尿、排尿障害などがあります。膀胱結石の内尿道口閉塞や尿道結石では、尿閉となります。診断は超音波検査、KUB(腹部単純撮影)、尿道膀胱鏡で行います。
疼痛、血尿、結石自排が3主徴であるといわれています。
まず、疝痛発作といって、結石が腎盂や尿管に嵌頓して尿流を遮断すると、腎部に激しい痛みをきたします。鼠径部から陰嚢に放散します(背部痛をきたすこともあります)。悪心・嘔吐、冷汗などの症状を伴うこともあります。下部尿管結石でも腎部に疼痛を感じ、嵌頓しない限り疼痛はありません。肋骨脊柱角(costovertebral angle; CVA)叩打痛(CVA tenderness; CVAT)がみられることもあります。
血尿もみられ、肉眼的または顕微鏡的血尿がみられます。感染結石では膿尿、細菌尿、となり尿pHも重要です。腹部超音波断層法(エコー)も行われ、結石は高エコーで音響効果を伴います。水腎症を伴うことが多いです。
静脈性尿路造影では、結石陰影と尿流停滞、水腎症がみられます。X線陰性結石では陰影欠損となります。血液尿生化学検査では、血清Ca、尿酸、1日尿Ca、P(リン)、シュウ酸、尿酸、クエン酸排泄量などで成因を検討します。
鑑別診断として、尿路の陰影欠損は尿酸結石と尿路上皮癌の鑑別を要します。エコーまたはCTが有用である(尿酸結石はCTで白い)と考えられます。
尿路結石の治療としては、以下のようなものがあります。
関係者によると、清原さんは20日から背部に痛みを感じ、25日に病院で診察。腎臓系の病や尿管結石の疑いなどで約1か月間の入院が必要と診断された。
12月11日からはテレビ東京系「柔道グランドスラム東京2009」(13日まで)にスペシャルコメンテーターとして出演予定だったが、この日、降板を発表。現在も痛みの原因を検査中で、今後の活動も未定という。
(清原和博さんが緊急入院)
尿路結石とは
尿路結石とは、その名の通り、「尿路(腎、尿管、膀胱、尿道)に結石のある状態」を指します。ちなみに、腎・尿管結石を上部尿路結石、膀胱・尿道結石を下部尿路結石と呼び、分ける場合もあります(95%が上部尿路結石、5%が下部尿路結石といわれています)。
生涯罹患率は10人に1人程度といわれ、増加しつつあるようです。5年再発率は約40%であり、繰り返しやすいのも特徴です。20〜50歳代が大半を占め、男女比は 2〜3:1です(下部尿路結石では、6:1と圧倒的に男性に多い)。
結石の種類としては、シュウ酸カルシウム結石のほか、シスチン結石や尿酸結石(両者ともX線透過性)、尿路感染で形成されやすいリン酸マグネシウムアンモニウム結石、リン酸カルシウム結石(遠位型尿細管性アシドーシスの存在を疑う)などがあります。
原因としては、上記のような生活習慣や基礎疾患の存在(原発性上皮小体機能亢進症、ビタミンD中毒、長期臥床、クッシング症候群など)があります。また、尿酸結石などの場合、高尿酸尿症、痛風、白血病などが原因となります。
特に、膀胱結石の場合、前立腺肥大症、前立腺癌、膀胱頸部硬化症、尿道狭窄などの排尿障害を来す男子高齢患者に多く認められ、残尿と感染が結石形成の大きな要因となります。
膀胱憩室、神経因性膀胱、カテーテル長期留置などで引き起こされた尿路感染症では、リン酸マグネシウムアンモニウム結石を形成します。上記のケースでは、脊髄損傷による排尿障害が原委任となっていたようです。
症状は排尿時痛、血尿、排尿障害などがあります。膀胱結石の内尿道口閉塞や尿道結石では、尿閉となります。診断は超音波検査、KUB(腹部単純撮影)、尿道膀胱鏡で行います。
疼痛、血尿、結石自排が3主徴であるといわれています。
まず、疝痛発作といって、結石が腎盂や尿管に嵌頓して尿流を遮断すると、腎部に激しい痛みをきたします。鼠径部から陰嚢に放散します(背部痛をきたすこともあります)。悪心・嘔吐、冷汗などの症状を伴うこともあります。下部尿管結石でも腎部に疼痛を感じ、嵌頓しない限り疼痛はありません。肋骨脊柱角(costovertebral angle; CVA)叩打痛(CVA tenderness; CVAT)がみられることもあります。
血尿もみられ、肉眼的または顕微鏡的血尿がみられます。感染結石では膿尿、細菌尿、となり尿pHも重要です。腹部超音波断層法(エコー)も行われ、結石は高エコーで音響効果を伴います。水腎症を伴うことが多いです。
静脈性尿路造影では、結石陰影と尿流停滞、水腎症がみられます。X線陰性結石では陰影欠損となります。血液尿生化学検査では、血清Ca、尿酸、1日尿Ca、P(リン)、シュウ酸、尿酸、クエン酸排泄量などで成因を検討します。
鑑別診断として、尿路の陰影欠損は尿酸結石と尿路上皮癌の鑑別を要します。エコーまたはCTが有用である(尿酸結石はCTで白い)と考えられます。
尿路結石の治療
尿路結石の治療としては、以下のようなものがあります。
治療としては、自排を待つ、体外衝撃波結石破砕療法、内視鏡手術、溶解療法などがあります。
自排は、横径 6 mm 以下の結石ならば可能と考えられます。飲水と運動を行い、疝痛発作に対しては鎮痙薬を投与します。
体外衝撃波結石破砕療法(extracorporeal shock-wave lithotripsy; ESWL)は、衝撃波を体内の結石に集束させて破砕します。2 cm以下の結石が対象で、疝痛発作にも有効となります。合併症として、破砕片の嵌頓、腎被膜下血腫があり、妊婦は禁忌となります。
内視鏡手術では、破砕不能な結石は尿管鏡手術または経皮的腎盂鏡手術で破砕、摘出します。
溶解療法では、尿酸、シスチン、キサンチン結石は尿pHを上げることにより溶解できます。重曹、クエン酸塩などが用いられます。シスチン尿症にはチオプロニン、D-ペニシラミンを投与します。
結石が尿道内に嵌頓し尿閉状態になれば、緊急に解除する必要があります。尿道カテーテルや尿道鏡で膀胱内に押し戻し、後日に砕石します。それまでは再度の嵌頓を予防するため、バルーンカテーテルを留置したりします。
小結石は内視鏡で確認しながら、結石把持鉗子で摘出します。多くの結石は、レーザーやリトクラストなどで破砕した後に摘出します。
また、結石の除去のみではなく、原因となった疾患の治療が必要となります。排尿困難となった原因を、しっかりと診療する必要があります。
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腎臓結石ではなく、実は妊娠していて陣痛だった女性
尿路結石になりやすい人−生活習慣チェックリスト
自排は、横径 6 mm 以下の結石ならば可能と考えられます。飲水と運動を行い、疝痛発作に対しては鎮痙薬を投与します。
体外衝撃波結石破砕療法(extracorporeal shock-wave lithotripsy; ESWL)は、衝撃波を体内の結石に集束させて破砕します。2 cm以下の結石が対象で、疝痛発作にも有効となります。合併症として、破砕片の嵌頓、腎被膜下血腫があり、妊婦は禁忌となります。
内視鏡手術では、破砕不能な結石は尿管鏡手術または経皮的腎盂鏡手術で破砕、摘出します。
溶解療法では、尿酸、シスチン、キサンチン結石は尿pHを上げることにより溶解できます。重曹、クエン酸塩などが用いられます。シスチン尿症にはチオプロニン、D-ペニシラミンを投与します。
結石が尿道内に嵌頓し尿閉状態になれば、緊急に解除する必要があります。尿道カテーテルや尿道鏡で膀胱内に押し戻し、後日に砕石します。それまでは再度の嵌頓を予防するため、バルーンカテーテルを留置したりします。
小結石は内視鏡で確認しながら、結石把持鉗子で摘出します。多くの結石は、レーザーやリトクラストなどで破砕した後に摘出します。
また、結石の除去のみではなく、原因となった疾患の治療が必要となります。排尿困難となった原因を、しっかりと診療する必要があります。
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