教えて!gooに、「扁桃腺の腫れをとる方法」という相談が掲載されていました。
扁桃とは、口から咽頭への移行部の粘膜にあるリンパ組織のことを指しています。「扁桃」という名前は、アーモンドの種子の形に似ているため、アーモンドの別称である「扁桃」と命名されました。
上から咽頭扁桃(pharyngeal tonsil)、口蓋扁桃、舌扁桃の順に口峡を取り巻いて配置されているので、リンパ咽頭輪(ワルダイエル輪)といいます。
ここで炎症が起こることで、急性扁桃炎や、炎症を繰り返す慢性扁桃炎が起こりえます。保田さんのように、慢性扁桃炎は、急性炎症の反復を原因とする慢性化した口蓋扁桃の炎症を指します。喫煙、塵埃といった持続する物理・化学的刺激、慢性副鼻腔炎なども誘因となります。
ふだんの症状はないかあっても軽度で、咽頭不快感、異常感、微熱などがみられ、急性炎症を反復します。所見としては、扁桃の表面は肥厚し凹凸が著しく、前口蓋弓から軟口蓋にかけて発赤がみられます。腺窩内に膿栓をしばしば認め、圧迫すると膿汁が流出します。
習慣性扁桃炎(年に4〜5回以上程度)、扁桃周囲膿瘍反復などがある場合、相対的適応とみなされ、手術が行われます。
上記のケースでは、急性扁桃炎と考えられます。扁桃炎を起こす主なウイルスは、小児ではアデノ、コクサッキーA、成人では単純ヘルペスHSV-1、2、EBウィルスがあります。扁桃炎の70%はウイルス性です。
症状としては、急激に悪寒戦慄を伴う高熱を発し、咽頭痛、嚥下(飲み込む)痛を伴います。食事摂取が困難となり、全身倦怠感、頭痛、関節痛、頸部痛も伴います。耳への放散痛もみられることがあります。
急性扁桃炎の症状がいったん軽快した後、新たに高熱を発し、高度の嚥下痛を訴え、全身状態が悪化するときは「扁桃周囲膿瘍」を考えます。「扁桃周囲膿瘍」は、20〜30歳代に多く発生し、咽頭痛、嚥下痛、耳への放散痛、発熱、流涎、含み声が特徴的症状で、開口困難の頻度も高いです。進行すると呼吸困難が生じることもあります。
急性扁桃炎の治療としては、以下のようなものがあります。
妻が体調を崩し寝込んでいます。昨日、病院に行き診断の結果、カゼと疲れが溜まった為との事、うがい薬・トローチ・風邪薬等を貰ってきましたが、身体のダルさは緩和したのですが、扁桃腺が腫れだけが治りません。
息を吸うだけでも痛いらしいのですが、緩和、治療方法を教えてください(医者は扁桃腺が腫れているのは知っているのですが、元々出ている体質を話すと、そこに関しては、問題視していなかったようです)。
扁桃炎とは
扁桃とは、口から咽頭への移行部の粘膜にあるリンパ組織のことを指しています。「扁桃」という名前は、アーモンドの種子の形に似ているため、アーモンドの別称である「扁桃」と命名されました。
上から咽頭扁桃(pharyngeal tonsil)、口蓋扁桃、舌扁桃の順に口峡を取り巻いて配置されているので、リンパ咽頭輪(ワルダイエル輪)といいます。
ここで炎症が起こることで、急性扁桃炎や、炎症を繰り返す慢性扁桃炎が起こりえます。保田さんのように、慢性扁桃炎は、急性炎症の反復を原因とする慢性化した口蓋扁桃の炎症を指します。喫煙、塵埃といった持続する物理・化学的刺激、慢性副鼻腔炎なども誘因となります。
ふだんの症状はないかあっても軽度で、咽頭不快感、異常感、微熱などがみられ、急性炎症を反復します。所見としては、扁桃の表面は肥厚し凹凸が著しく、前口蓋弓から軟口蓋にかけて発赤がみられます。腺窩内に膿栓をしばしば認め、圧迫すると膿汁が流出します。
習慣性扁桃炎(年に4〜5回以上程度)、扁桃周囲膿瘍反復などがある場合、相対的適応とみなされ、手術が行われます。
上記のケースでは、急性扁桃炎と考えられます。扁桃炎を起こす主なウイルスは、小児ではアデノ、コクサッキーA、成人では単純ヘルペスHSV-1、2、EBウィルスがあります。扁桃炎の70%はウイルス性です。
症状としては、急激に悪寒戦慄を伴う高熱を発し、咽頭痛、嚥下(飲み込む)痛を伴います。食事摂取が困難となり、全身倦怠感、頭痛、関節痛、頸部痛も伴います。耳への放散痛もみられることがあります。
急性扁桃炎の症状がいったん軽快した後、新たに高熱を発し、高度の嚥下痛を訴え、全身状態が悪化するときは「扁桃周囲膿瘍」を考えます。「扁桃周囲膿瘍」は、20〜30歳代に多く発生し、咽頭痛、嚥下痛、耳への放散痛、発熱、流涎、含み声が特徴的症状で、開口困難の頻度も高いです。進行すると呼吸困難が生じることもあります。
急性扁桃炎の治療
急性扁桃炎の治療としては、以下のようなものがあります。
合併症を起こさなければ約1週間で軽快します。そのため、安静を保つことが第一となります。最も多いウイルス性の扁桃炎には特効薬はなく、補液、栄養管理、消炎鎮痛といった対症療法がとられますが、細菌感染の併発が多いので抗生物質投与は必要となります。
この場合の抗生物質の投与日数は、5〜7日間程度となります。EBウイルス感染が疑われるときには、ペニシリン系は皮疹を誘発するので避けます。A群β溶連菌による扁桃炎と確診された場合や、臨床的にA群β溶連菌が疑われたときはAM-PCの投与を行います。投与期間は再燃、再排菌の予防、合併症の予防のため10〜14日が必要となります。
扁桃周囲膿瘍に移行してしまった場合は、排膿するとともに、点滴静注で強力な抗生物質を投与する必要があります。
痛みを抑えるためには、抗炎症剤などの服用といった対症療法を行い、抗生剤内服も行うことも望まれます。扁桃炎の腫れが続くような場合などは、しっかりと受診して適切な治療を受けられることが望まれます。
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扁桃周囲膿瘍に移行してしまった場合は、排膿するとともに、点滴静注で強力な抗生物質を投与する必要があります。
痛みを抑えるためには、抗炎症剤などの服用といった対症療法を行い、抗生剤内服も行うことも望まれます。扁桃炎の腫れが続くような場合などは、しっかりと受診して適切な治療を受けられることが望まれます。
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