顎関節症は、歯ぎしりや歯の食いしばりが引き金となって生じることの多い顎の障害である。
米国の非営利団体Nemours Foundation(フロリダ州、デラウェア州)によると、顎関節症には以下のような症状がよくみられるという:
(顎関節症の徴候)
顎関節症とは、口を大きく開いたり、物を噛んだりする際に、顎関節部または咀嚼筋部を中心に痛みを訴え、さらに運動に伴う雑音や運動自体の障害(開口障害など)がみられ、類似の症状を呈する疾患(例えば顎関節強直症,関節リウマチなど)を除外した疾患群を指します。
簡単に言えば、何らかの原因でアゴにかかった大きな負担から、痛みや音が出るといった異変が発生し、最終的には口がほとんど開かなくなってしまう疾患、といえるでしょう。潜在患者数は、日本人の2人に1人であり、20代から30代の女性に多く見られる疾患です。
病態としては、顎の関節でクッションの役割をしている関節円盤と呼ばれる組織が、何らかの理由で本来の位置からずれてしまうことが考えられます。すると顎は、正常な働きが出来ず、痛みや口が開かない症状などが現れてきます。
原因はまだ完全には分かっていませんが、精神的ストレスによる長時間の歯の噛み締め行為が関係していると言われています。一度の噛み締め行為で、顎には50kgもの負荷がかかると言われています。
顎関節症は、痛みの部位と病態によりI〜V型に分類されます。
I・II型は疼痛の部位からの判定となりますが、III・IV型では関節円板の位置異常などをMRIで、また、IV型は単純X線検査(パノラマX線、側斜位経頭蓋法など)でも描出可能です。
顎関節症の治療としては、以下のようなものがあります。
米国の非営利団体Nemours Foundation(フロリダ州、デラウェア州)によると、顎関節症には以下のような症状がよくみられるという:
・顔面筋、顎関節、耳、肩または首周辺の筋痙攣による痛み。
・咀嚼時、あくび、話すときの痛み。
・口の開閉時にクリック音やはじけるような異常な音が鳴る。
・物をかじったり噛んだりするのに障害がある。
・顎が動かなくなる。
・難聴または耳鳴り、めまい、頭痛などがある。
(顎関節症の徴候)
顎関節症とは
顎関節症とは、口を大きく開いたり、物を噛んだりする際に、顎関節部または咀嚼筋部を中心に痛みを訴え、さらに運動に伴う雑音や運動自体の障害(開口障害など)がみられ、類似の症状を呈する疾患(例えば顎関節強直症,関節リウマチなど)を除外した疾患群を指します。
簡単に言えば、何らかの原因でアゴにかかった大きな負担から、痛みや音が出るといった異変が発生し、最終的には口がほとんど開かなくなってしまう疾患、といえるでしょう。潜在患者数は、日本人の2人に1人であり、20代から30代の女性に多く見られる疾患です。
病態としては、顎の関節でクッションの役割をしている関節円盤と呼ばれる組織が、何らかの理由で本来の位置からずれてしまうことが考えられます。すると顎は、正常な働きが出来ず、痛みや口が開かない症状などが現れてきます。
原因はまだ完全には分かっていませんが、精神的ストレスによる長時間の歯の噛み締め行為が関係していると言われています。一度の噛み締め行為で、顎には50kgもの負荷がかかると言われています。
顎関節症の診断とは
顎関節症は、痛みの部位と病態によりI〜V型に分類されます。
・I型:咀嚼筋障害
・II型:関節包・靭帯障害
・III型:関節円板障害(a:転位した円板は開口時に下顎頭との関係が復位し、関節雑音“クリック音”を伴う、b:転位した円板が開口時にも復位せず、雑音は消失または軋轢音で,開口障害“ロック”を伴う)
・IV型:変形性顎関節障害
・V型:上記I−IV型に含まれないものである
(日本顎関節学会・編、飯塚忠彦・監:顎関節症診療に関するガイドライン、2001年、口腔保健協会)
I・II型は疼痛の部位からの判定となりますが、III・IV型では関節円板の位置異常などをMRIで、また、IV型は単純X線検査(パノラマX線、側斜位経頭蓋法など)でも描出可能です。
顎関節症の治療とは
顎関節症の治療としては、以下のようなものがあります。
疼痛および開口障害が強く、日常生活に支障をきたす場合には治療を要することになります。その場合でも、保存的な治療法により改善することが多いようです。
保存療法としては、安静、咬合床(スプリント)の装着、開口練習などの理学療法、消炎鎮痛薬・筋弛緩薬・トランキライザーなどの薬物療法を組み合わせて実施することになります。ただし、薬物療法は診断・補助的意義が強く、長期の投与は避けるべきであるといわれています。少なくとも1週間投与にて再度評価する必要があります。
日常生活障害が高度な場合には、MRI・CTなどでの精査、外科療法が必要なこともあります。外科療法としては、関節腔穿刺療法、顎関節鏡視下剥離授動術、関節円板切除術、関節置換術などを行います。
治療には、しっかりと原因(歯並びの悪さや歯ぎしりなど)の改善・除去が必要になることもあります。そのためにも、早めに顎関節症の徴候などに気づいていただければ、と思われます。
【本の紹介】
顎関節症で困ったら―専門医がおしえるセルフケア
顎関節症となり得る日常生活を改善したり、自宅療法を取り入れたりすることの手助けをしてくれる本です。
【関連記事】
本当は怖い顔のゆがみ−顎関節症
本当は怖い顎の痛み−顎関節症
本当は怖い口の開けづらさ−咀嚼筋腱・腱膜過形成症
保存療法としては、安静、咬合床(スプリント)の装着、開口練習などの理学療法、消炎鎮痛薬・筋弛緩薬・トランキライザーなどの薬物療法を組み合わせて実施することになります。ただし、薬物療法は診断・補助的意義が強く、長期の投与は避けるべきであるといわれています。少なくとも1週間投与にて再度評価する必要があります。
日常生活障害が高度な場合には、MRI・CTなどでの精査、外科療法が必要なこともあります。外科療法としては、関節腔穿刺療法、顎関節鏡視下剥離授動術、関節円板切除術、関節置換術などを行います。
治療には、しっかりと原因(歯並びの悪さや歯ぎしりなど)の改善・除去が必要になることもあります。そのためにも、早めに顎関節症の徴候などに気づいていただければ、と思われます。
【本の紹介】
顎関節症で困ったら―専門医がおしえるセルフケア
顎関節症となり得る日常生活を改善したり、自宅療法を取り入れたりすることの手助けをしてくれる本です。
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