ふと気付くとできている口内炎。ひどいものになれば、食べ物を食べるだけでしみたり、痛さで眠れないという人も多いのではないでしょうか。そこで今回は、やっかいな口内炎の原因と治療法が紹介されているエントリーをまとめてみました。

■口内炎の原因
▽口内炎 - Wikipedia
口内炎は、大きく分けて3つに分類されます。
細菌感染
ウイルス感染
アフタ性口内炎
この中で、私たちが「口内炎」と呼ぶのは「アフタ性口内炎」のこと。考えられる原因は以下の通りです。

偏食による鉄分やビタミンの不足
ストレスや睡眠不足
不正咬合や、歯ブラシなどによる粘膜への物理的刺激(口内を噛むなど)
唾液の不足、口腔の乾燥
口腔内の不衛生
歯磨き粉成分による粘膜の損傷(ラウリル硫酸ナトリウムなど)
現在の医学では、これらのメカニズムとの正確な因果関係は解明されていません。しかし、主な原因として挙げている医療機関も多く、一概に間違っているとは言えないようです。

■口内炎ができてしまったら…
口内炎には、いくつかの治療法があります。医師にかかるのはもちろん、薬や民間療法など、さまざまな方法があるようです。

▽口内炎をなおすには!(口内炎の原因を探る、口内炎の対処法)
こちらのエントリーでは、コルチコステロイド軟膏やハーブのお茶を使ったものなど、あらゆる治療法が紹介されています。薬を使う治療に関しては、必ず医師に相談しましょう。

▽痛すぎる口内炎への応急対処法 : ライフハッカー[日本版], 仕事も生活も上手くこなすライフハック情報満載のブログ・メディア
口腔用のウェットティッシュも、即効性があるようです。痛みで歯が磨けないという人にもオススメ。


▽口内炎にはちみつは効きますか? | 口内炎の原因と治療ガイド
古くから民間治療として親しまれている、ハチミツの塗布。痛むようですが、強い殺菌・消炎作用があるそうです。

▽口内炎バスター - 口内炎の治療と予防
なんと、口内炎に効くツボがあるそう!手のひら側の中指の付け根の横じわの中央にある口瘡点(こうそうてん)を、揉み押しや温灸で刺激すると口内炎に効果があるとのこと。

▽口内炎スピード完治! : ためしてガッテン - NHK
人気番組「ためしてガッテン!」でも紹介された口内炎。「ガッテンおすすめ、殺菌ブクブクうがい」では、殺菌成分入りのうがい薬や洗口液を使ったうがいの効果を実証しています。

もちろん、効果は人それぞれですが、一度試してみてはいかがでしょうか?

■口内炎を事前に防ぐ!
では、口内炎ができないようにするには、どうすればいいのでしょうか。
▽口内炎を予防する - 口内炎バスター
上記のサイトで紹介されている予防法は8つ。
口腔内を傷つけない様に注意する
虫歯と入れ歯、差し歯などに注意する
口の中を清潔にする
口の中を潤すようにする
食生活に気をつける
過度の疲労・ストレスを蓄積せず、睡眠は十分に
タバコを控える
アルコールを控える
どれも、日常生活でほんの少し気をつかえばいいことばかりですね。

▽いい歯磨きなんて簡単だ。:[mi]みたいもん!
またこちらでは、ブラッシングによる口内炎にならないための環境づくりを紹介しています。口を噛んで口内炎になってしまう人はチェックしてみてください。

■繰り返しできたらガンの可能性も…
▽口内炎が繰り返しできたら要注意! 「舌がんリスク」はこんなに高まっていた | 働き盛りのビジネスマンを襲う 本当に怖い病気 | ダイヤモンド・オンライン
同じ場所に何度も口内炎ができる場合は、「舌ガン」の可能性も。気になる場合は、早めに歯科口腔外科を受診しましょう。

昔から、口内炎は体の不調を知らせてくれる“信号”だといわれています。口内炎に悩まされている人は、不摂生な生活を送っていないか、偏食をしていないか、一度見つめなおしてみてはいかがでしょうか。
(これで痛みとさようなら?口内炎の原因と治療法をまとめてみた)

口内炎とは


口内炎は、口腔粘膜(硬・軟口蓋、頬粘膜、歯肉、舌)の広い全般的な炎症を言います。その原因は、局所的な原因による口腔粘膜炎と、全身性病変の口腔内変化として分類することができます。

局所的原因に基づく口内炎
1)外傷:種々の外傷によって粘膜障害が起こりえますが、自分の歯による咀傷あるいは歯ブラシなどによる粘膜損傷によって粘膜上皮下水疱から粘膜潰瘍(アフタ)、いわゆるベトナー・アフタが生じることがあります。

2)感染:口腔内感染症の原因菌は種々のものがあります。すなわち、細菌感染ではブドウ球菌、レンサ球菌による扁桃炎あるいは歯肉炎からの粘膜への波及による口内炎、口角びらん症を示すことがあります。カンジダによる鵞口瘡は白色の点状あるいは白斑を生じ、酒粕様顆粒および偽膜様変化をきたすことがあります。乳児、老人にみることが多いですが、一般的には全身的要因(糖尿病、白血病、栄養失調、ステロイド服用患者など)を有する場合に多いです。

単純疱疹ウイルスによる小児の初期感染は発熱を伴い、有痛性の粘膜部の多数の小さなアフタと歯肉炎をきたし(疱疹性歯肉口内炎)、その後、再発性にアフタを繰り返す。コクサッキーA4によるヘルパンギナ、A16による手足口病、水痘ウイルスによる粘膜部の小水疱とアフタはしばしばみるところであります。
 
性行為感染によるHIV感染患者では鵞口瘡、単純性疱疹ウイルスによる病変の発症を頻繁にくりかえす。また、梅毒性口内炎を併発することが少なくないです。


全身病としての口内炎
1)皮疹とともに口腔内に出現する疾患:扁平苔癬では歯肉、粘膜面に網状の白斑を呈し、カンジダ口内炎の症状に類似します。自覚症状は食事時に「しみる」などの症状があり、皮膚にも扁平苔癬の発疹をみることがあります。その原因は不明なことが多いですが、歯金属によるアレルギー反応によるものがある。症例により癌前駆症のものも報告されています。
 
2)天疱瘡、瘢痕性類天疱瘡などの水疱症:尋常性天疱瘡の初期症状として口腔内びらんあるいはアフタを長期に繰り返した後、突然全身へ弛緩性水疱が出現、拡大します。しかし、症例によっては口腔内粘膜病変のみで、食道粘膜をも侵し、突然食道粘膜を排出する例もあります。瘢痕性類天疱瘡(良性粘膜類天疱瘡)は、歯科領域で指摘されている慢性剥離性歯肉炎の原因の一つでもあります。

本症は眼瞼結膜、角膜を侵すと失明することもあり、さらには外陰粘膜をも侵します。組織学的に粘膜上皮下に水疱を形成するために粘膜疹消退後にしばしば瘢痕を残すことから、その呼び名があります。

3)膠原病とその類似疾患:全身性エリテマトーデスではときに硬・軟口蓋部に潰瘍形成を示すことがあります。Behcet(ベーチェット)病の初発症状として、アフタの出現があります。このアフタの特徴は有痛性で、帽針頭大からアズキ大までの、くり抜いたような小円形潰瘍を呈します。

ほかに外陰部潰瘍、毛嚢炎、結節性紅斑様発疹を伴い、時に関節症状、血管閉塞症状、神経系症状、さらには腹部症状など多種多様な全身性症状を呈します。Sweet(スウィート)病も同様な口腔アフタをきたすことがあり、その鑑別が困難なことがあります。

4)その他の全身症状の一つとしての口腔粘膜症状:薬剤による口内炎はペニシリン系薬剤、抗癌薬、金製剤などで粘膜びらんあるいは潰瘍が出現することがあります。白血病による歯肉出血、尿毒症ではカンジダ感染様偽膜を生ずることがあります。その他、歯肉の異常と炎症を示す遺伝性の手足の角化異常を伴うPapillon-Lefevre(パピロン-レフェブレー)症候群、結合組織母斑を伴うPringle(プリングル)病などの疾患、および代謝異常、皮膚・粘膜ヒアリン沈着症などがあります。

口内炎の治療


口内炎の治療としては、以下のようなものがあります。
歯牙や歯科的補綴物による外傷性口内炎では、刺激を受けた部位が潰瘍となっており、原因除去が優先されます。また、デキサルチン軟膏や、口腔用ケナログ軟膏などが用いられます。熱や酸などによるやけどなどの口内炎では、時に広範なびらんを生じるため、表面の保清に努め、また、デキサルチン軟膏や、口腔用ケナログ軟膏などが用いられます。他にも、広汎にできている場合は、アズノールうがい液や、イソジンガーグルなども用いられます。

アフタ性口内炎(直径2〜10mmの類円形で紅暈にふち取られた潰瘍が孤立性あるいは多発性に発生するもの)の場合、アフタッチや、ワプロンPなどが用いられます。これらが貼付困難な場合は、上記の外傷性口内炎の処方例などが用いられます。

単純疱疹ウイルスあるいは帯状疱疹ウイルスにより発症するものでは、口腔粘膜に多数の小水疱が形成され、すぐに破れてびらん様になっていきます。まずは安静と栄養補給が第一となります。バルトレックス錠や、ゾビラックス錠(200mg)などが用いられます。

口内炎の原因や病気によりさまざまな病態を示しますが、重要となるのが口腔癌との鑑別です。1ヶ月以上治癒しないもの、潰瘍の周囲が盛り上がったり硬くなったりしたものは口腔癌も念頭に置いて専門医を受診すべきであると考えられます。

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