日本映画界を支えた男女の名脇役が逝ったことが6日、分かった。俳優の佐藤慶さんは2日午後4時19分、肺炎のため都内の病院で死去。81歳。昨年公開された映画「カイジ 人生逆転ゲーム」が遺作となった。

大作から前衛的な作品まで数多くの映画、テレビ、舞台で唯一無二の存在感を見せてきた“怪優"が静かにこの世を去っていた。

関係者によると、佐藤さんは3年ほど前から膀胱(ぼうこう)がんなどで入退院を繰り返し、最近は心臓病に悩まされていた。一昨年秋に撮影した映画「カイジ―」(公開は昨秋)が俳優としては最後の仕事。今年初頭から入退院を繰り返していた。春には東京・杉並区内の自宅に戻っていたが、先月上旬、心臓発作で倒れ、救急車で病院に緊急搬送された。

再入院後は肺炎が悪化して意識が混濁した状態で「映画の依頼が2~3本来ていたが、とても受けられる状態ではなかった」(事務所関係者)。最期は長男の純さんとその妻ら数人にみとられ、静かに息を引き取った。葬儀は佐藤さんの遺志で5日に密葬で行われ、その日に火葬された。1952年に結婚した奈保子夫人は数年前から認知症を患い、昨年から高齢者施設に入所していた。最期はみとれなかったが、密葬には参列したという。
(佐藤慶さん死す…日本映画界を支えた名脇役)

肺炎とは


肺炎とは、肺胞や肺間質に生ずる炎症のことを指します。原因は種々の微生物や化学物質、物理的、免疫学的要因など、さまざまなものがあります。一般的には肺の急性感染症として理解されています(つまり、細菌やウィルスなどが原因となっています)。

日本人の死亡率の第4位を占める疾患は肺炎であり、85歳以上の高齢者では肺炎が死亡率の第2位となり、治療薬として優れた抗菌薬を用いても高齢化社会が進むわが国では大きな問題となっています。

罹患場所によって市中肺炎(普通の生活のなかで発症した肺炎)や院内肺炎(病院で治療中の患者、他の疾患を持つ患者に発症した肺炎)と分けたり、他にも感染した細菌やウィルスなどで分類したりします。

起炎微生物の種類としては肺炎球菌とレジオネラの2菌種が重症肺炎の原因菌となり得ます。

市中肺炎で最も頻度の多い原因は、肺炎球菌です。特に、ウイルス感染や喫煙で気道の線毛運動によるクリアランス機構(細菌を排除する機能)が障害されると、細気管支や肺胞腔内に吸入されて、肺炎が起こってしまいます。

一方、院内肺炎は何らかの基礎疾患をもち入院中の患者に合併する肺炎で、入院後48時間以降に発症したものと定義されます。

市中肺炎と異なり、すべての患者が何らかの基礎疾患をもち、そのために易感染状態にある可能性が高いです。また、治療や検査に伴うさまざまな医療行為による感染防御機能の低下もしばしばみられるので、自らの生体常在菌や病院環境に特有の弱毒性耐性菌がその原因菌となることも少なくないです。

頻度の高い原因菌としては、MRSAを中心とする黄色ブドウ球菌、あるいは緑膿菌、肺炎桿菌、大腸菌などのグラム陰性桿菌群などであり、市中肺炎と同様の肺炎球菌や嫌気性菌群も重要な原因菌となります。

また、経気道的に侵入した病原微生物が肺葉全体に炎症を起こしたものを大葉性肺炎、気管支と連続した肺胞にのみ炎症がみられるものを気管支肺炎と呼ぶこともあります。このような解剖学的分類は、胸部X線の所見としてよく用いられることがあります。

肺炎の治療


肺炎の治療としては、以下のようなものがあります。
市中肺炎の治療に関しては、肺炎球菌を目標に薬剤を選択します。したがって、ペニシリン系抗菌薬やセフェム系抗菌薬も選ばれますが、ペニシリン耐性肺炎球菌(PRSP)の増加が問題となっています。

また、マクロライド耐性肺炎球菌の増加も著しく、耐性の肺炎球菌に対してもペニシリン系抗菌薬の注射剤であれば、十分な濃度が肺炎の局所で達成されるため、有効であり、第1選択となりえます。
 
マイコプラズマやクラミジア、レジオネラなどによる非定型肺炎に対しては、マクロライド系抗菌薬やテトラサイクリン系抗菌薬、フルオロキノロン系抗菌薬が有用であると考えられます。このような薬剤を適宜用いて、治療を行っていきます。

院内肺炎の治療では、重症度にかかわらず積極的かつ強力に行い、素早い感染症の制圧を心がける必要があります。抗菌薬の選択は、重症度よりもむしろ肺炎悪化の危険因子の有無に応じて行います。危険因子のある場合、メロペンなどの広域で強力な抗生剤の選択が行われることが多いようです。

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