声優や俳優として活躍した野沢那智(のざわ・なち 本名=のざわ・やすとも)さんが、10月30日、肺がんのため都内の病院で死去した。72歳だった。

東京都出身。国学院大学を中退後、劇団「七曜会」などを経て、77年に劇団「薔薇座」を設立。演出家、俳優として活躍した。

洋画の吹き替えでは、アラン・ドロン、アル・パチーノ、ブルース・ウィリスなど幅広い役柄をこなし、テレビアニメでも「新エースをねらえ!」「ベルサイユのばら」「スペース・コブラ」などさまざまな作品で活躍した。

また、ラジオDJとしても活動し、67年からスタートしたTBSラジオの深夜放送「バック・イン・ミュージック」では白石冬美とのコンビで大きな人気を博し、15年にわたり多くのリスナーに親しまれた。
([演劇ニュース] 声優・俳優の野沢那智さんが死去)

肺癌とは


肺癌とは、肺や気管支から発生した悪性腫瘍で、一般にその特徴から、小細胞癌と非小細胞癌に分けられます。非小細胞癌とは、主に腺癌、扁平上皮癌、大細胞癌からなります。

肺癌は非小細胞癌(腺癌、扁平上皮癌、大細胞癌)が約85%、小細胞癌が15%を占めます。病因は喫煙による影響が最も強く、発症危険率は喫煙本数と比例するといわれています。喫煙指数(1日に吸う本数 × 年数)が800を超えると肺癌の危険が高くなるといわれています。

肺癌の場所による分類としては、区域気管支より中枢側に発生したものを中枢型、末梢側に発生したものを末梢型といいます。中枢型には扁平上皮癌と小細胞癌が目立ち、男性例が多く、喫煙との関連が高いです。一方、末梢型では腺癌が目立ち、女性が比較的多く、喫煙との関連は低いといわれています。

小細胞癌は、原発性肺癌の15%を占め、きわめて悪性度が高く、発見時にすでに遠隔臓器への転移や肺門縦隔リンパ節転移をみることが多いといわれています。

小細胞肺癌は、重喫煙者で男性に多いです。多くは肺門型(縦隔のある中心部付近に発生しやすいです。ちなみに肺門とは、左右の肺の内側面中央にある部分で、第5から第7胸椎の高さに相当する)で、区域枝から亜区域枝の上皮の基底膜近辺に発生し、気管支粘膜下を長軸方向に浸潤増殖するという特徴があります。

非小細胞肺癌の腺癌は、肺癌全体の約40%を占め、最も頻度の高い組織型です。女性肺癌の80%は腺癌であり、非喫煙者が多いです。ほとんどの症例で気管支肺胞系の末梢に発生し、孤立結節型の増殖を示し、画像上、結節影を形成します。

腫瘍細胞は、肺胞細胞を置換して隣接する肺胞、小葉へと進展します。腺癌の特殊型である細気管支肺胞型は円柱状の腫瘍細胞が肺胞壁に沿って増殖し、新たな腫瘍間質の形成がみられず、臨床的には多量の喀痰を伴い、しばしば肺炎や間質性肺炎と誤診されることもあります。

肺癌の治療


肺癌治療としては、大まかに分けて手術治療、放射線治療、化学療法(点滴や内服などによる抗癌剤)があります。放射線治療と化学療法、手術後に化学療法が行われたり(術後、切除してきたリンパ節から悪性腫瘍細胞がみとめられたりした場合や、再発した場合など)といった組み合わせはありますが、大まかに分けてこうした治療が行われます。

化学療法としては、以下のようなものがあります。
小細胞肺癌の場合、化学療法の結果、癌は縮小し消失することも多いです。しかし、小細胞肺癌は早くみつかっても既にほかの臓器へ転移していることが多く、治療がよく効いた後も再発する場合も多いです。

抗癌剤には、現在、エトポシド、シスプラチン、カルボプラチン、塩酸イリノテカン、アムルビシンなどの薬剤が主に使われており、シスプラチン/カルボプラチン+エトポシド、シスプラチン+トポテシンなどの組み合わせもしくはアムルビシン(カルセド)単剤などで用いられます。

非小細胞肺癌の場合、通常はI期からIIIA期の一部が手術の対象となります(N2 症例に対する手術単独の治療成績は不良であり、集学的治療の対象)。IIIB期症例に対しては、プラチナ製剤を含む化学療法と胸部放射線治療の併用療法が標準であり、IV期は化学療法などが用いられます。

非小細胞癌に対して用いられる主な抗癌剤は、シスプラチン、カルボプラチン、ビノレルビン、イリノテカン、パクリタキセル、ドセタキセル、ゲムシタビン、などがあります。これらの抗癌剤は単独で用いる場合もありますが(単剤療法)、2種類以上の抗癌剤を組み合わせて用いる場合が多い(併用療法)です。

また、腺癌で特にEGFR mutationという遺伝子の検査の結果、mutation(変異)が検出された場合、ゲフィチニブ(イレッサ)という内服薬が用いられることもあります。ただし、間質性肺炎のリスクも決して低いとは言えません(100人に1人の割合)。

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