兄弟漫才コンビ「中川家」の剛(39)が出演予定だった舞台をすい炎の治療のために休演していることが27日までに明らかになった。
剛は25、27、28日の大阪・なんばグランド花月での通常興行に弟・礼二(38)と「中川家」として出演予定だったが休演。舞台は礼二が一人で務めている。23日更新分の同劇場ホームページには「中川家・剛は体調不良のため、中川家・礼二のみの出演となります」と記載されている。
剛は7月に慢性すい炎からくる急性すい炎のために入院。約1カ月半の療養生活の後、9月2日に東京・ルミネtheよしもとの舞台で仕事復帰したばかり。所属の吉本興業は「病状が悪化したということではなく、復帰後も継続的な治療が必要な病気なので、日々の治療の一環として休んでいる。週明けには仕事に戻る予定です」と説明した。
しかし一方で、「今後も、治療のための休みをもらうことも考えられる」としており、多くの仕事を抱えるコンビだけに、治療が活動に影響を及ぼす可能性もありそうだ。剛は2003年にも急性すい炎で入院。1週間休業している。
(「中川家」剛またダウン…すい炎療養)
慢性膵炎とは、腹痛や背部痛などの臨床症状を呈し、膵臓の内部に不規則な線維化・細胞浸潤・実質の脱落・肉芽組織の形成などの慢性変化が生じ、膵臓の外分泌・内分泌機能の低下をきたす難治性の慢性疾患です。
原因はアルコール性55%、特発性33%、胆道原性6%などとなっています。男性はアルコール性が圧倒的に多く、女性は特発性(原因不明)が多いです。
経過としては、膵機能が比較的保たれ、血中膵酵素上昇を伴う上腹部痛が主症状の代償期と、膵組織が破壊され膵外分泌機能の低下による消化吸収障害や膵内分泌機能低下による糖代謝障害が出現する非代償期に分けられます。
アルコール性慢性膵炎の場合、飲酒を始めてから5〜20年経って腹痛で発症することが多いといわれています。上腹部痛は約80%に認められる主要な症状であり、激しい腹痛発作を呈し、急性膵炎と同様の病態をとる急性増悪期と、強い腹痛発作を認めない間欠期に分けられます。
間欠期には持続性の心窩部痛が多く、しばしば背部へ放散する。腹痛は背位で増強し、深い前屈位で軽減する傾向がある。大酒家では、数時間から数日間にわたる腹痛発作が反復する傾向がみられます。
一方、終始、無痛性に経過する無痛性慢性膵炎が10%前後存在し、この場合、糖尿病症状や膵石の存在によって初めて診断されることが多いです。
腹痛以外の自覚症状として、食欲不振、悪心・嘔吐、全身倦怠感、腹部重圧感、体重減少、腹部膨満感が40〜50%の症例で認められます。時に、脾静脈に炎症が及んで血栓を形成し、胃静脈瘤破裂による消化管出血の原因になることもあります。
腹部の圧痛は約60%に観察され、その他、やせ、腹部抵抗、発熱が20〜30%に認められるといわれています。総胆管膵部に狭窄があるものでは、腹痛発作時に膵頭部の炎症性膵腫大によって胆管狭窄が増強し、一過性の黄疸が認められることがあります。上腹部に腫瘤を触知する頻度は10%程度です。日本では欧米に比べ脂肪摂取量が少ないため、肉眼的な脂肪便の頻度は低いといわれています。
発症早期は血中膵酵素上昇を伴う上腹部痛発作が頻回に起こり得ます。背部痛を伴うことが多く、この時期は膵内外分泌機能や膵画像の異常は少ないです。中期では、腹痛発作時に血中膵酵素の上昇が多いです。間欠期は血中膵酵素の上昇は少ないですが、膵外分泌機能が低下しています。
後期には腹痛があっても、血中膵酵素の上昇は稀です。間欠期には血中膵型アミラーゼやトリプシンなど膵特異性の高い血中膵酵素が低値を呈します。腹痛を繰り返した既往のある糖尿病、膵石灰化を伴う糖尿病、腹部症状を伴う糖尿病は後期の慢性膵炎の可能性が高いです。腹痛のある上腹部の嚢胞像、アミラーゼ高値を伴う胸水・腹水あるいは黄疸も膵炎の可能性が高いです。
慢性膵炎発作の重症化、特に重症急性膵炎に準ずる重症発作は少ないといわれています。しかし、重症急性膵炎の全国調査では慢性膵炎の急性増悪が12%含まれていたということで、注意深いフォローアップは必要かと考えられます。
診断は、日本膵臓学会 慢性膵炎臨床診断基準などにより診断します。画像診断にてUSやCTで膵石が検出されたり、内視鏡的逆行性膵胆管造影(ERCP)で分枝膵管の不規則な拡張を認めた場合、または膵外分泌機能検査や膵の病理組織学的検査によって確診されます。
治療としては、以下のようなものがあります。
剛は25、27、28日の大阪・なんばグランド花月での通常興行に弟・礼二(38)と「中川家」として出演予定だったが休演。舞台は礼二が一人で務めている。23日更新分の同劇場ホームページには「中川家・剛は体調不良のため、中川家・礼二のみの出演となります」と記載されている。
剛は7月に慢性すい炎からくる急性すい炎のために入院。約1カ月半の療養生活の後、9月2日に東京・ルミネtheよしもとの舞台で仕事復帰したばかり。所属の吉本興業は「病状が悪化したということではなく、復帰後も継続的な治療が必要な病気なので、日々の治療の一環として休んでいる。週明けには仕事に戻る予定です」と説明した。
しかし一方で、「今後も、治療のための休みをもらうことも考えられる」としており、多くの仕事を抱えるコンビだけに、治療が活動に影響を及ぼす可能性もありそうだ。剛は2003年にも急性すい炎で入院。1週間休業している。
(「中川家」剛またダウン…すい炎療養)
慢性膵炎とは
慢性膵炎とは、腹痛や背部痛などの臨床症状を呈し、膵臓の内部に不規則な線維化・細胞浸潤・実質の脱落・肉芽組織の形成などの慢性変化が生じ、膵臓の外分泌・内分泌機能の低下をきたす難治性の慢性疾患です。
原因はアルコール性55%、特発性33%、胆道原性6%などとなっています。男性はアルコール性が圧倒的に多く、女性は特発性(原因不明)が多いです。
経過としては、膵機能が比較的保たれ、血中膵酵素上昇を伴う上腹部痛が主症状の代償期と、膵組織が破壊され膵外分泌機能の低下による消化吸収障害や膵内分泌機能低下による糖代謝障害が出現する非代償期に分けられます。
アルコール性慢性膵炎の場合、飲酒を始めてから5〜20年経って腹痛で発症することが多いといわれています。上腹部痛は約80%に認められる主要な症状であり、激しい腹痛発作を呈し、急性膵炎と同様の病態をとる急性増悪期と、強い腹痛発作を認めない間欠期に分けられます。
間欠期には持続性の心窩部痛が多く、しばしば背部へ放散する。腹痛は背位で増強し、深い前屈位で軽減する傾向がある。大酒家では、数時間から数日間にわたる腹痛発作が反復する傾向がみられます。
一方、終始、無痛性に経過する無痛性慢性膵炎が10%前後存在し、この場合、糖尿病症状や膵石の存在によって初めて診断されることが多いです。
腹痛以外の自覚症状として、食欲不振、悪心・嘔吐、全身倦怠感、腹部重圧感、体重減少、腹部膨満感が40〜50%の症例で認められます。時に、脾静脈に炎症が及んで血栓を形成し、胃静脈瘤破裂による消化管出血の原因になることもあります。
腹部の圧痛は約60%に観察され、その他、やせ、腹部抵抗、発熱が20〜30%に認められるといわれています。総胆管膵部に狭窄があるものでは、腹痛発作時に膵頭部の炎症性膵腫大によって胆管狭窄が増強し、一過性の黄疸が認められることがあります。上腹部に腫瘤を触知する頻度は10%程度です。日本では欧米に比べ脂肪摂取量が少ないため、肉眼的な脂肪便の頻度は低いといわれています。
発症早期は血中膵酵素上昇を伴う上腹部痛発作が頻回に起こり得ます。背部痛を伴うことが多く、この時期は膵内外分泌機能や膵画像の異常は少ないです。中期では、腹痛発作時に血中膵酵素の上昇が多いです。間欠期は血中膵酵素の上昇は少ないですが、膵外分泌機能が低下しています。
後期には腹痛があっても、血中膵酵素の上昇は稀です。間欠期には血中膵型アミラーゼやトリプシンなど膵特異性の高い血中膵酵素が低値を呈します。腹痛を繰り返した既往のある糖尿病、膵石灰化を伴う糖尿病、腹部症状を伴う糖尿病は後期の慢性膵炎の可能性が高いです。腹痛のある上腹部の嚢胞像、アミラーゼ高値を伴う胸水・腹水あるいは黄疸も膵炎の可能性が高いです。
慢性膵炎発作の重症化、特に重症急性膵炎に準ずる重症発作は少ないといわれています。しかし、重症急性膵炎の全国調査では慢性膵炎の急性増悪が12%含まれていたということで、注意深いフォローアップは必要かと考えられます。
診断は、日本膵臓学会 慢性膵炎臨床診断基準などにより診断します。画像診断にてUSやCTで膵石が検出されたり、内視鏡的逆行性膵胆管造影(ERCP)で分枝膵管の不規則な拡張を認めた場合、または膵外分泌機能検査や膵の病理組織学的検査によって確診されます。
治療としては、以下のようなものがあります。
急性増悪期の治療としては、急性膵炎に準じた治療を行います。慢性膵炎の再燃発作は一般に初回発作に比し程度が軽く、死亡率も低いとされますが、常に重症化を念頭に置き慎重に治療にあたる必要があります。
治療内容としては、1) 循環動態の是正と膵の安静・庇護を目的に絶飲絶食の上で補液 2) 蛋白分解酵素阻害薬の投与 3) 感染対策を行います。
抗酵素療法としては、膵内や血中に逸脱した活性化膵酵素を阻害して膵炎を鎮静化し、膵炎の進展や重症化を予防するため、メシル酸ガベキサート(FOY)、メシル酸ナファモスタット(FUT)、ウリナスタチン(UR)などの蛋白分解酵素阻害薬の点滴静注を行います。重症膵炎ではDICやショックを合併することが多く、蛋白分解酵素阻害薬の大量持続投与やFOYとUR、FUTとURなどの2剤併用投与が行われます。
感染対策として、軽症例および中等症例では致死的な合併症である膵および膵周囲の感染症の発生頻度が低いため、抗菌薬の予防的投与はやられないこともあるようです。重症例や重症化が予測される症例ではこれら合併症の発生頻度が高いため、膵移行性の高い広域スペクトラムをもつ抗菌薬を早期から予防的に投与します。
急性胃粘膜病変や消化管出血の合併例、合併する可能性がある症例に対してはH2受容体拮抗薬を投与します。また、激しい腹痛が全身状態を悪化させるため、十分な疼痛抑制をはかります。ブプレノルフィンやペンタゾシンの投与が推奨されますが、Oddi括約筋の収縮作用があるため、頻回に用いるときは硫酸アトロピンを併用します。
【関連記事】
慢性膵炎−生活習慣が大きく関わる疾患
膵癌で亡くなっていた−土井正三さん
急性膵炎で入院・治療していた−中川家・剛
治療内容としては、1) 循環動態の是正と膵の安静・庇護を目的に絶飲絶食の上で補液 2) 蛋白分解酵素阻害薬の投与 3) 感染対策を行います。
抗酵素療法としては、膵内や血中に逸脱した活性化膵酵素を阻害して膵炎を鎮静化し、膵炎の進展や重症化を予防するため、メシル酸ガベキサート(FOY)、メシル酸ナファモスタット(FUT)、ウリナスタチン(UR)などの蛋白分解酵素阻害薬の点滴静注を行います。重症膵炎ではDICやショックを合併することが多く、蛋白分解酵素阻害薬の大量持続投与やFOYとUR、FUTとURなどの2剤併用投与が行われます。
感染対策として、軽症例および中等症例では致死的な合併症である膵および膵周囲の感染症の発生頻度が低いため、抗菌薬の予防的投与はやられないこともあるようです。重症例や重症化が予測される症例ではこれら合併症の発生頻度が高いため、膵移行性の高い広域スペクトラムをもつ抗菌薬を早期から予防的に投与します。
急性胃粘膜病変や消化管出血の合併例、合併する可能性がある症例に対してはH2受容体拮抗薬を投与します。また、激しい腹痛が全身状態を悪化させるため、十分な疼痛抑制をはかります。ブプレノルフィンやペンタゾシンの投与が推奨されますが、Oddi括約筋の収縮作用があるため、頻回に用いるときは硫酸アトロピンを併用します。
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慢性膵炎−生活習慣が大きく関わる疾患
膵癌で亡くなっていた−土井正三さん
急性膵炎で入院・治療していた−中川家・剛