
「もうすっかり完治しています。働き過ぎが原因だったので、休むタイミングだったのかなと思います」と妻の顔。著書には仲むつまじい家族写真も掲載されており「一緒に仕事をやることはほとんどないので、出てくれて感謝してます」と笑顔をみせていた。
(MEGUMI 夫・降谷建志の退院報告)
胃潰瘍とは
胃潰瘍とは、胃粘膜の一部が粘膜筋板を越えて欠損する疾患です。急性胃潰瘍と慢性胃潰瘍があります。通常、慢性潰瘍を呼ぶことが多く、多発してみられる急性潰瘍は急性胃粘膜病変と呼び区別されます。
胃は食べた物を殺菌・消化するために、胃酸や消化酵素ペプシンを分泌していますが、自分の胃粘膜は消化しない仕組みになっています。ですが、この仕組みが崩れて胃液が自らの胃粘膜を消化してしまうと胃潰瘍になると考えられています。
胃粘膜の攻撃因子としては、胃酸、胆汁の逆流、防御因子としては、粘液、重炭酸分泌があります。ヘリコバクター・ピロリ感染やストレス、消炎鎮痛薬などは攻撃因子と防御因子のバランスを崩し、潰瘍の発生に関与すると考えられています。
特に、アスピリンなど非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)による潰瘍をNSAID胃潰瘍といいます。NSAIDによる障害の機序としては、プロスタグランジン産生低下による粘膜血流低下や粘液産生低下などの要因が考えられています。
胃・十二指腸潰瘍の自覚症状として最も多いのが心窩部痛(みぞおちの痛み)であり、上腹部不快感、悪心・嘔吐、吐血(大量出血では新鮮血、中等量以下では黒色血塊もしくはコーヒー残渣様)、下血(タール便)、背痛などが主なものです。
心窩部痛は高位潰瘍では食後増強し、幽門に近いほど空腹時増強します。十二指腸潰瘍では空腹時痛が多いです。高齢者では無症状であることも多いです。
他覚所見として上腹部の限局性の圧痛が多く、穿孔(消化管に穴が空く)をきたした場合は、筋性防御(お腹が硬くなる)などの腹膜刺激症状を呈することがあります。潰瘍からの出血が多い場合は、貧血症状を呈することがあり、大量出血の場合はショック症状を呈することもあります。
胃潰瘍の治療
胃潰瘍の治療としては、以下のようなものがあります。
治療の原則は、原因の除去にあります。薬剤が原因の場合には薬剤を中止し、急性期が過ぎてからその後の対策を考えます。過剰な精神的・肉体的ストレスに対しては心身の安静をはかり、嗜好品やアルコールは禁止します。
基本的には、急性期の胃粘膜病変は原因の除去により速やかに改善することが知られています。したがってその治療手順は、原因を見極め、その除去を最優先し、薬物療法は急性期の自覚症状からの早期解放と胃粘膜の速やかな修復を促すことを基本とすべきです。
食事の可否は症状によって適宜決定すべきですが、症状が強い場合や出血などのために食事摂取を中止する場合には補液(電解質・糖質を含めて)を行います。活動性の出血がある場合には、内視鏡的止血を実施します。
出血例や症状が強く、食事摂取を中止する場合には、酸分泌抑制薬(オメプラ−ル、ガスターなど)を原則として数日以内経静脈的に投与し、食事開始と同時に経口内服に変更します。
症状が強く、制吐薬・鎮痙薬の投与が必要な場合は、プリンペラン、ブスコパンなどを用いることがあります。
また、当初から経口投与が可能であれば、経口投与が優先されます。プロトンポンプ阻害薬とH2受容体拮抗薬の使用量は、潰瘍の有無によってその使用量を調節します。
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食事の可否は症状によって適宜決定すべきですが、症状が強い場合や出血などのために食事摂取を中止する場合には補液(電解質・糖質を含めて)を行います。活動性の出血がある場合には、内視鏡的止血を実施します。
出血例や症状が強く、食事摂取を中止する場合には、酸分泌抑制薬(オメプラ−ル、ガスターなど)を原則として数日以内経静脈的に投与し、食事開始と同時に経口内服に変更します。
症状が強く、制吐薬・鎮痙薬の投与が必要な場合は、プリンペラン、ブスコパンなどを用いることがあります。
また、当初から経口投与が可能であれば、経口投与が優先されます。プロトンポンプ阻害薬とH2受容体拮抗薬の使用量は、潰瘍の有無によってその使用量を調節します。
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