漫才協会名誉会長を務める芸人の内海桂子(88)が肺炎で入院していることが11日、分かった。内海が自身のツイッターで「私事で心苦しいんですが肺炎に掛かって緊急入院三日目です」と明かした。
内海は今月6日から10日まで東京・国立演芸場に出演したが、公演前日の5日に体調不良を訴えていたという。39度の発熱があり、熱中症と判断し自宅で静養。ところが、翌6日になっても体調は回復しなかった。
何とか舞台出演は続けたが、9日の公演終了後に夫でマネジャーの成田常也氏に病院に連れて行かれ、肺炎と診断。そのまま入院した。10日は病院から酸素吸入器を付けて会場に行き、舞台は最後までやり通した。
公演終了後は治療に専念し、現在は体温や酸素吸入量も回復。「酒も飲まず、いわれた通りの薬を飲んで今しばらく横になっています」とツイッターで報告している。
関係者によるとあと10日ほどは入院が必要だが、21日からの舞台には復帰する意向という。
この日都内でホストクラブのイベントに登場した事務所の後輩で漫才師・ナイツの塙宣之(33)は「大丈夫だとは思いますが、お年ですし心配です」と大先輩を気遣った。相方の土屋伸之(32)も「これまでご病気になったとか聞いたことないので驚きました」と心配そうに話していた。
(内海桂子が肺炎で入院 ツイッターで報告)
肺炎とは、肺胞や肺間質に生ずる炎症のことを指します。原因は種々の微生物や化学物質、物理的、免疫学的要因など、さまざまなものがあります。また、間質(肺胞壁)を病変の主座とする炎症性疾患を「間質性肺炎」と言います。こちらは一般的にいう「肺炎」とは、異なっています。
一般的には肺の急性感染症として理解され、細菌性肺炎が主だったものになります。
日本人の死亡率の第4位を占める疾患は肺炎であり、85歳以上の高齢者では肺炎が死亡率の第2位となり、治療薬として優れた抗菌薬を用いても高齢化社会が進むわが国では大きな問題となっています。
罹患場所によって市中肺炎(普通の生活のなかで発症した肺炎)や院内肺炎(病院で治療中の患者、他の疾患を持つ患者に発症した肺炎)と分けたり、他にも感染した細菌やウィルスなどで分類したりします。
起炎微生物の種類としては肺炎球菌とレジオネラの2菌種が重症肺炎の原因菌となり、注意する必要があります。
市中肺炎で最も頻度の多い原因は、肺炎球菌です。特に、ウイルス感染や喫煙で気道の線毛運動によるクリアランス機構(細菌を排除する機能)が障害されると、細気管支や肺胞腔内に吸入されて、肺炎が起こってしまいます。
一方、院内肺炎は何らかの基礎疾患をもち入院中の患者に合併する肺炎で、入院後48時間以降に発症したものと定義されます。
市中肺炎と異なり、すべての患者が何らかの基礎疾患をもち、そのために易感染状態にある可能性が高いです。また、治療や検査に伴うさまざまな医療行為による感染防御機能の低下もしばしばみられるので、自らの生体常在菌や病院環境に特有の弱毒性耐性菌がその原因菌となることも少なくないです。
頻度の高い原因菌としては、MRSAを中心とする黄色ブドウ球菌、あるいは緑膿菌、肺炎桿菌、大腸菌などのグラム陰性桿菌群などであり、市中肺炎と同様の肺炎球菌や嫌気性菌群も重要な原因菌となります。
また、経気道的に侵入した病原微生物が肺葉全体に炎症を起こしたものを大葉性肺炎、気管支と連続した肺胞にのみ炎症がみられるものを気管支肺炎と呼ぶこともあります。このような解剖学的分類は、胸部X線の所見としてよく用いられることがあります。
治療としては、以下のようなものがあります。
市中肺炎の治療に際してまず重要なことは、外来で治療をするか、入院させて治療をするかといった判断です。
高齢者や肺炎の経過に影響を及ぼす合併症や基礎疾患を有する患者さん、経口摂取のできない患者さん、頻脈、頻呼吸、低血圧、低酸素血症、意識レベルの低下などを認める患者さんでは、入院による治療が必要となると考えられます。
市中肺炎の治療に関しては、肺炎球菌を目標に薬剤を選択します。したがって、ペニシリン系抗菌薬が第1選択であり、そのほかにセフェム系抗菌薬も選ばれますが、日本では特にペニシリン耐性肺炎球菌(PRSP)の増加が問題となっています。
また、マクロライド耐性肺炎球菌の増加も著しく、耐性の肺炎球菌に対してもペニシリン系抗菌薬の注射剤であれば、十分な濃度が肺炎の局所で達成されるため、有効であり、第1選択となりえます。
マイコプラズマやクラミジア、レジオネラなどによる非定型肺炎に対しては、マクロライド系抗菌薬やテトラサイクリン系抗菌薬、フルオロキノロン系抗菌薬が有用であると考えられます。このような薬剤を適宜用いて、治療を行っていきます。
院内肺炎の治療では、重症度にかかわらず積極的かつ強力に行い、素早い感染症の制圧を心がける必要があります。抗菌薬の選択は、重症度よりもむしろ肺炎悪化の危険因子の有無に応じて行います。危険因子のある場合、メロペンなどの広域で強力な抗生剤の選択が行われることが多いようです。
【関連記事】
肺炎で入院していた−桂歌丸さん
肺炎で入院治療中−松井珠理奈さん
肺炎で入院後に亡くなっていた−ミッキー安川さん
内海は今月6日から10日まで東京・国立演芸場に出演したが、公演前日の5日に体調不良を訴えていたという。39度の発熱があり、熱中症と判断し自宅で静養。ところが、翌6日になっても体調は回復しなかった。
何とか舞台出演は続けたが、9日の公演終了後に夫でマネジャーの成田常也氏に病院に連れて行かれ、肺炎と診断。そのまま入院した。10日は病院から酸素吸入器を付けて会場に行き、舞台は最後までやり通した。
公演終了後は治療に専念し、現在は体温や酸素吸入量も回復。「酒も飲まず、いわれた通りの薬を飲んで今しばらく横になっています」とツイッターで報告している。
関係者によるとあと10日ほどは入院が必要だが、21日からの舞台には復帰する意向という。
この日都内でホストクラブのイベントに登場した事務所の後輩で漫才師・ナイツの塙宣之(33)は「大丈夫だとは思いますが、お年ですし心配です」と大先輩を気遣った。相方の土屋伸之(32)も「これまでご病気になったとか聞いたことないので驚きました」と心配そうに話していた。
(内海桂子が肺炎で入院 ツイッターで報告)
肺炎とは
肺炎とは、肺胞や肺間質に生ずる炎症のことを指します。原因は種々の微生物や化学物質、物理的、免疫学的要因など、さまざまなものがあります。また、間質(肺胞壁)を病変の主座とする炎症性疾患を「間質性肺炎」と言います。こちらは一般的にいう「肺炎」とは、異なっています。
一般的には肺の急性感染症として理解され、細菌性肺炎が主だったものになります。
日本人の死亡率の第4位を占める疾患は肺炎であり、85歳以上の高齢者では肺炎が死亡率の第2位となり、治療薬として優れた抗菌薬を用いても高齢化社会が進むわが国では大きな問題となっています。
罹患場所によって市中肺炎(普通の生活のなかで発症した肺炎)や院内肺炎(病院で治療中の患者、他の疾患を持つ患者に発症した肺炎)と分けたり、他にも感染した細菌やウィルスなどで分類したりします。
起炎微生物の種類としては肺炎球菌とレジオネラの2菌種が重症肺炎の原因菌となり、注意する必要があります。
市中肺炎で最も頻度の多い原因は、肺炎球菌です。特に、ウイルス感染や喫煙で気道の線毛運動によるクリアランス機構(細菌を排除する機能)が障害されると、細気管支や肺胞腔内に吸入されて、肺炎が起こってしまいます。
一方、院内肺炎は何らかの基礎疾患をもち入院中の患者に合併する肺炎で、入院後48時間以降に発症したものと定義されます。
市中肺炎と異なり、すべての患者が何らかの基礎疾患をもち、そのために易感染状態にある可能性が高いです。また、治療や検査に伴うさまざまな医療行為による感染防御機能の低下もしばしばみられるので、自らの生体常在菌や病院環境に特有の弱毒性耐性菌がその原因菌となることも少なくないです。
頻度の高い原因菌としては、MRSAを中心とする黄色ブドウ球菌、あるいは緑膿菌、肺炎桿菌、大腸菌などのグラム陰性桿菌群などであり、市中肺炎と同様の肺炎球菌や嫌気性菌群も重要な原因菌となります。
また、経気道的に侵入した病原微生物が肺葉全体に炎症を起こしたものを大葉性肺炎、気管支と連続した肺胞にのみ炎症がみられるものを気管支肺炎と呼ぶこともあります。このような解剖学的分類は、胸部X線の所見としてよく用いられることがあります。
治療としては、以下のようなものがあります。
肺炎の治療とは
市中肺炎の治療に際してまず重要なことは、外来で治療をするか、入院させて治療をするかといった判断です。
高齢者や肺炎の経過に影響を及ぼす合併症や基礎疾患を有する患者さん、経口摂取のできない患者さん、頻脈、頻呼吸、低血圧、低酸素血症、意識レベルの低下などを認める患者さんでは、入院による治療が必要となると考えられます。
市中肺炎の治療に関しては、肺炎球菌を目標に薬剤を選択します。したがって、ペニシリン系抗菌薬が第1選択であり、そのほかにセフェム系抗菌薬も選ばれますが、日本では特にペニシリン耐性肺炎球菌(PRSP)の増加が問題となっています。
また、マクロライド耐性肺炎球菌の増加も著しく、耐性の肺炎球菌に対してもペニシリン系抗菌薬の注射剤であれば、十分な濃度が肺炎の局所で達成されるため、有効であり、第1選択となりえます。
マイコプラズマやクラミジア、レジオネラなどによる非定型肺炎に対しては、マクロライド系抗菌薬やテトラサイクリン系抗菌薬、フルオロキノロン系抗菌薬が有用であると考えられます。このような薬剤を適宜用いて、治療を行っていきます。
院内肺炎の治療では、重症度にかかわらず積極的かつ強力に行い、素早い感染症の制圧を心がける必要があります。抗菌薬の選択は、重症度よりもむしろ肺炎悪化の危険因子の有無に応じて行います。危険因子のある場合、メロペンなどの広域で強力な抗生剤の選択が行われることが多いようです。
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