5月27日に発売される週刊少年ジャンプ(集英社)の26号、6月3日発売の27号において、尾田栄一郎「ONE PIECE」が休載すると発表された。
これは尾田が扁桃周囲膿瘍で入院することになったため。連載再開は6月10日発売の週刊少年ジャンプ28号を予定している。ファンは尾田の回復を祈りつつ連載再開を待とう。
なお週刊少年ジャンプ26号のアンケートハガキには印刷の工程上、修正が間に合わず、「ONE PIECE」が掲載されているので注意。同じく26号の休載告知において、病名が「扁桃炎」となっているが、正しくは「扁桃周囲膿瘍」だということが分かった。
(尾田栄一郎が扁桃周囲膿瘍で入院、ONE PIECEは2週休載)
よく「扁桃腺が腫れた」などと言いますが、この状態が急性扁桃炎です。さらに、その炎症が口蓋扁桃を包む扁桃被膜を破り、咽頭収縮筋という筋肉との間に波及したものが、「扁桃周囲炎」。さらに進行し、そこに膿瘍(要は膿が溜まる)を形成した状態が、「扁桃周囲膿瘍」です。
通常、片側にできて、20〜40歳代の男性(男女比2-3:1)に多く、喫煙者に多発する傾向があります。小児ではまれです。
症状としては、咽頭痛,嚥下痛がきわめて強く、耳への放散痛を伴います。炎症が内側翼突筋に波及すると開口障害(口が開きづらい)を認め、口蓋帆(のどちんこ)の腫脹や咽頭下方への炎症進展から発語は含み声となり、喉頭蓋の腫脹から呼吸困難を生じることもあり、注意が必要です。
さらに、発熱と摂食障害による脱水症状を呈することが多いです。周囲炎では、扁桃周囲、特に外上方の軟口蓋の著明な発赤を認めます。血液検査で炎症の程度を把握し、膿瘍形成が疑われたら造影CTで病変の進展範囲を確認する必要があります。
扁桃周囲膿瘍の治療としては、以下の様なものがあります。
これは尾田が扁桃周囲膿瘍で入院することになったため。連載再開は6月10日発売の週刊少年ジャンプ28号を予定している。ファンは尾田の回復を祈りつつ連載再開を待とう。
なお週刊少年ジャンプ26号のアンケートハガキには印刷の工程上、修正が間に合わず、「ONE PIECE」が掲載されているので注意。同じく26号の休載告知において、病名が「扁桃炎」となっているが、正しくは「扁桃周囲膿瘍」だということが分かった。
(尾田栄一郎が扁桃周囲膿瘍で入院、ONE PIECEは2週休載)
扁桃周囲膿瘍とは
よく「扁桃腺が腫れた」などと言いますが、この状態が急性扁桃炎です。さらに、その炎症が口蓋扁桃を包む扁桃被膜を破り、咽頭収縮筋という筋肉との間に波及したものが、「扁桃周囲炎」。さらに進行し、そこに膿瘍(要は膿が溜まる)を形成した状態が、「扁桃周囲膿瘍」です。
通常、片側にできて、20〜40歳代の男性(男女比2-3:1)に多く、喫煙者に多発する傾向があります。小児ではまれです。
症状としては、咽頭痛,嚥下痛がきわめて強く、耳への放散痛を伴います。炎症が内側翼突筋に波及すると開口障害(口が開きづらい)を認め、口蓋帆(のどちんこ)の腫脹や咽頭下方への炎症進展から発語は含み声となり、喉頭蓋の腫脹から呼吸困難を生じることもあり、注意が必要です。
さらに、発熱と摂食障害による脱水症状を呈することが多いです。周囲炎では、扁桃周囲、特に外上方の軟口蓋の著明な発赤を認めます。血液検査で炎症の程度を把握し、膿瘍形成が疑われたら造影CTで病変の進展範囲を確認する必要があります。
扁桃周囲膿瘍の治療
扁桃周囲膿瘍の治療としては、以下の様なものがあります。
扁桃周囲炎で食事可能であれば、病院で抗菌薬とステロイドの点滴静注を行えば改善することも多いですが、症状が強ければ膿瘍形成の可能性があり、下咽頭・喉頭の診察および外科的処置が必要であるので、耳鼻咽喉科専門医での治療が必要です。
食事ができなくて、脱水があれば入院のうえ、点滴・抗菌薬・ステロイドの点滴静注が必要で、膿瘍形成があれば穿刺や切開で排膿を行います。さらに、待機的に口蓋扁桃摘出術を考慮する必要があります。
原因菌は、好気性菌ではA群β-連鎖球菌や化膿性連鎖球菌、肺炎球菌、ブドウ球菌などのグラム陽性球菌が多く、嫌気性菌ではペプトストレプトコッカス、プレボテラ、バクテロイデスなどです。抗菌薬は広域スペクトルをもつセフェム系またはペニシリン系とクリンダマイシンを併用することが多いです。強い消炎作用を期待して、また深頸部感染症、敗血症、DIC(播種性血管内凝固症候群)などへの進展を阻止するため原則としてステロイドを併用します。切開して排膿することも重要です。
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食事ができなくて、脱水があれば入院のうえ、点滴・抗菌薬・ステロイドの点滴静注が必要で、膿瘍形成があれば穿刺や切開で排膿を行います。さらに、待機的に口蓋扁桃摘出術を考慮する必要があります。
原因菌は、好気性菌ではA群β-連鎖球菌や化膿性連鎖球菌、肺炎球菌、ブドウ球菌などのグラム陽性球菌が多く、嫌気性菌ではペプトストレプトコッカス、プレボテラ、バクテロイデスなどです。抗菌薬は広域スペクトルをもつセフェム系またはペニシリン系とクリンダマイシンを併用することが多いです。強い消炎作用を期待して、また深頸部感染症、敗血症、DIC(播種性血管内凝固症候群)などへの進展を阻止するため原則としてステロイドを併用します。切開して排膿することも重要です。
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