ダイキン工業とアイシェアは10日、「人とペットが共生する室内環境と空気の課題」に関する意識調査の結果を発表した。あわせて、赤坂動物病院 副院長の柴内晶子氏にインタビューを行っている。

ペットのための適切な室温はコレ!


赤坂動物病院副院長の柴内晶子氏は、「空気の質・清浄」に加え、「温度・湿度のバランスと管理」が重要だと指摘している。動物も熱中症になるが、とくに犬は、人間のように全身に汗をかく機能が発達していないこともあり、人間よりも熱中症になりやすいという。

品種改良により作られた鼻の短い犬種、たとえばフレンチブルドッグやシーズ、ボストンテリアなどは、呼吸効率が良くないため、特に暑さに弱いとのこと。そのうえで「一概には言えませんが、夏は、温度:25〜28度/湿度:50〜60%くらい、冬は、温度:20〜23度くらいを目安にします」とアドバイスしてくれた。

具体的な暑さ対策は?


柴内氏は、「季節ごとの、とくに真夏日と真冬日の室内環境を把握しておくことがまず重要」と指摘。外気温が30度を超すような真夏日に、エアコンなどの空調機器なしで、室内の温度や湿度がどうなるか把握せずに放置することは危険なため、夏場の外出時には、エアコンをつけて、25〜28度くらいの室温を保つようにするようアドバイスしている。“動物と室内で健康的に暮らすためには、空調機器の電気代は必要経費”だという。
(この夏、留守番ペットの熱中症対策は大丈夫?……適温知らない飼い主が8割以上)

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熱中症とは


熱中症とは、具体的には以下のようなものを指します。
熱中症とは、外気においての高温多湿などが原因となって起こる症状の総称です。体内に溜まった熱を下げることができず、体温が異常に上昇することで様々な障害が出てきます。

人体においては、深部体温が42℃以上になると生命の危険が出てきます。そのため、視床下部にある体温中枢は、食事・運動による熱産生の亢進または高温・多湿による熱放散の低下によって体温が上昇すると、皮膚の血流増加と発汗によって放熱を促し、核心温を約37℃に維持しようとします。

ですが、脳の温度が上昇すると体温中枢が障害され、発汗が停止して体温が急激に上昇して40℃以上となってしまいます。結果、細胞障害などから昏睡、けいれん、ショック、溶血、横紋筋融解、腎不全、多臓器不全、DICなどの致命的な病態を生じてしまうことがあります。

熱中症は、高温多湿で輻射熱があり風のない環境下で、運動や作業を始めた初日に起こりやすいです(皮膚にある汗腺は、暑熱な環境で運動や作業をして4日目頃から効率的に発汗する)。また、乳児、高齢者、肥満者、暑さに馴化していない人、脱水状態の人、食事をしていない人、通気性や吸水性の悪い衣服を着ている人に起こりやすいです。

特に今年は非常に室内が高温となりやすいようです。ぜひとも、室内で飼われているペットのためにも、室温についてお気をつけください。

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