米国小児科学会(AAP)は8月26日、Pediatrics 9月号に「未就学児の吃音に関する研究『4歳までの吃音の自然史、前向き地域研究』」を発表しています(PRESCHOOLERS WHO STUTTER DO JUST FINE EMOTIONALLY AND SOCIALLY, STUDY FINDS)。



研究方法としては、
・吃音症であるオーストラリア人の4歳児1619人を対象
・Early Language in Victoria Study(ELVS)に携わる研究者が調査を行った。
・累積吃音発現率、経過/治療結果を観察

といったものです。

その結果は、以下のようなものでした。
・4歳までの累積吃音発現率は11%、回復率は発症から12カ月で6.3%
・発症しやすいのは、「男児、双生児、大卒の母親を持つ幼児」
・回復率は女児よりも男児の方が高かった。
・4歳で吃音が精神面または気質に与える影響は特定できず、未就学時期の吃音が優れた言語発達と非言語能力と関連する

とのことです。

むしろ、吃音があると、むしろ優れた言語発達と非言語能力がある可能性がある、とのことです。
治療については、本人が悩んだり、親が心配したりしていなければ、「1年様子を見てから始める」ことを提言しています。ただ、心配であれば、医療言語知覚士または医療提供者に相談することを勧めています。

お子さんの症状にご心配されるかもしれませんが、専門家と相談しつつ、あまり心配しすぎないことが肝要なようです。

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