ミネソタ大腸癌対照試験の参加者4万6551人を対象に、便潜血検査の大腸癌死亡率減少効果を30年の追跡で検証。

通常ケア群に比べ、年1回検査群と隔年検査群で大腸癌死亡率が減少した(相対リスク0.68、0.78)。全死因死亡率は低下しなかった。

隔年検査群の大腸癌死亡率は、女性に比べ男性で大幅に低下した(交互作用P=0.04)。
(Long-Term Mortality after Screening for Colorectal Cancer)

便潜血検査とは


便潜血検査とは、肉眼的に分からない糞便中の血液を検出する方法であり、化学的反応と免疫学的反応とがあります。

科学的反応は、ヘモグロビンが有するペルオキシダーゼ活性を利用した呈色反応であり、ヒト以外のHb(ヘモグロビン)、あるいはHb以外のペルオキシダーゼ活性を有するものとの反応による偽陽性があります。この欠点を補うためヒトHbとのみ反応する免疫学的便潜血反応が開発され、便潜血法の主流となっています。大腸集検(2日法)における成績では進行癌の90%、早期癌の50%が陽性となると言われています。

もし便潜血検査が陽性であった場合、下部消化管内視などで検査をすることが勧められます。

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