イギリスで40歳の男性がエナジーミントを食べた後にカフェインのオーバードースで死亡しました。ミントに含まれる大量のカフェインの興奮作用を知らずに摂取してしまったようです。
普通のミントと一緒に販売されていたこのミントですが、たった一粒で80mg、レッドブル1本分のカフェインが含まれています。12粒入りのミントを4ポンド(約630円)で近所の店で買ったジャクソンさんは、自宅で死亡しているところをパートナーのミシェルさんに発見されました。
裁判所の聴聞では、このミントの危険性に触れ、販売禁止を含めて政府に働きかけるようにとの意見が出ました。検死の結果、血液1リットルあたりに155mg、1日の摂取許容量の2倍が検出され、検死した医師も初めてみるケースだったといいます。医師は、大量のカフェインに加えて、酒飲みだったジャクソンさんの肝臓がカフェインを処理しきれなかったのも死因のひとつとしています。
遺族は「箱には1粒でエナジードリンク1缶分と表示されているが、子供が買った場合にも同じことが起こりうる」と、ミントの販売禁止を求めています。
製造元では、パッケージに24時間以内に5粒以上摂取しないことと表示してあり、消費者に危険性は知らせているという見解を出していますが、本社が出した声明によると、直ちに消費者により詳しくカフェインを含む製品のリスクについて知らせる方法を検討するとしています。
(カフェインのオーバードースで死亡―英ニュース)
問題となったエナジーミントはこちら。
HERO Energy Mint
このミントの裏書には、
「24時間以内に5粒以上摂取しないこと」とあります。
カフェインは大脳皮質を中心として中枢神経系を興奮させ、脳幹網様体の賦活系を刺激することにより知覚が鋭敏となり、精神機能が亢進されて眠気・疲労感が除去されるという作用があります。
そのため、眠気や倦怠感を訴える患者さんに投与されることもあります(1回0.1〜0.3g 1日2〜3回)。無水カフェインとして、一般消費者向けの総合感冒薬に入っていることが多いです(催眠性の強い抗ヒスタミン剤の副作用を緩和する目的)。
ですが、1g以上の摂取は、思考が混乱したり、不整脈などを生じ、10g以上では痙攣発作や死に至る可能性もあります。
血管系に対する作用として、末梢の血管平滑筋に直接作用し、血管を拡張させます。心臓に直接作用し、心筋の収縮力を増強し、冠動脈を拡張します。また、脳細動脈においては、直接作用して脳血管を収縮し、抵抗性を増加させて脳血流量を減少させます。
腎臓に対する作用としては、糸球体の輸入血管拡張と尿細管への直接作用によるNaイオンやClイオンの再吸収抑制により、利尿作用を示します(コーヒーを飲むと、トイレが近くなる、というわけです)。また、胃液分泌を増大させます(胃液分泌を促進するため)。
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普通のミントと一緒に販売されていたこのミントですが、たった一粒で80mg、レッドブル1本分のカフェインが含まれています。12粒入りのミントを4ポンド(約630円)で近所の店で買ったジャクソンさんは、自宅で死亡しているところをパートナーのミシェルさんに発見されました。
裁判所の聴聞では、このミントの危険性に触れ、販売禁止を含めて政府に働きかけるようにとの意見が出ました。検死の結果、血液1リットルあたりに155mg、1日の摂取許容量の2倍が検出され、検死した医師も初めてみるケースだったといいます。医師は、大量のカフェインに加えて、酒飲みだったジャクソンさんの肝臓がカフェインを処理しきれなかったのも死因のひとつとしています。
遺族は「箱には1粒でエナジードリンク1缶分と表示されているが、子供が買った場合にも同じことが起こりうる」と、ミントの販売禁止を求めています。
製造元では、パッケージに24時間以内に5粒以上摂取しないことと表示してあり、消費者に危険性は知らせているという見解を出していますが、本社が出した声明によると、直ちに消費者により詳しくカフェインを含む製品のリスクについて知らせる方法を検討するとしています。
(カフェインのオーバードースで死亡―英ニュース)
問題となったエナジーミントはこちら。
HERO Energy Mint
このミントの裏書には、
「24時間以内に5粒以上摂取しないこと」とあります。
カフェインの作用
カフェインは大脳皮質を中心として中枢神経系を興奮させ、脳幹網様体の賦活系を刺激することにより知覚が鋭敏となり、精神機能が亢進されて眠気・疲労感が除去されるという作用があります。
そのため、眠気や倦怠感を訴える患者さんに投与されることもあります(1回0.1〜0.3g 1日2〜3回)。無水カフェインとして、一般消費者向けの総合感冒薬に入っていることが多いです(催眠性の強い抗ヒスタミン剤の副作用を緩和する目的)。
ですが、1g以上の摂取は、思考が混乱したり、不整脈などを生じ、10g以上では痙攣発作や死に至る可能性もあります。
血管系に対する作用として、末梢の血管平滑筋に直接作用し、血管を拡張させます。心臓に直接作用し、心筋の収縮力を増強し、冠動脈を拡張します。また、脳細動脈においては、直接作用して脳血管を収縮し、抵抗性を増加させて脳血流量を減少させます。
腎臓に対する作用としては、糸球体の輸入血管拡張と尿細管への直接作用によるNaイオンやClイオンの再吸収抑制により、利尿作用を示します(コーヒーを飲むと、トイレが近くなる、というわけです)。また、胃液分泌を増大させます(胃液分泌を促進するため)。
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