11月6日放送予定の「ザ!世界仰天ニュース」にて、プロテウス症候群と考えられる女性が紹介されていました(巨大化スペシャル)。

タイで暮らすごく普通の女性。しかし、彼女にはある特徴が…。なんと、手が驚くほど巨大化しているのだ。腕周りは50センチ。重さは片方で13キロもあるという。

何度も病院で検査を受けたが原因はわからない。学校では化け物と呼ばれ孤独を味わい、ようやく訪れた初恋には、あまりにも切ない結末が…。

そんな彼女に、ある医師が手術で治るかもしれないと告げる。まさに夢のような話。貧しい彼女は国からの援助を受け、手術に挑むのだが…その結果は彼女の期待を大きく裏切るものだった。一体、何が起きたのか!?



以前にも、この女性は「世界まる見えTV」で紹介されていたようです。名前はドウンジャイさんというようです。

プロテウス症候群とは


プロテウス症候群とは、手または足の巨大発育や、四肢非対称、足底過形成などによって特徴づけられる、原因不明の過誤腫性症候群のことです。生まれた時からすでにそれらの症状を発生し、成長に伴って明らかになってくる場合もあります。

エレファント・マン』の題材となったジョゼフ・メリックさんがこの疾患であると有名です。

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以前、同じ番組で紹介されていたイギリスのマンディ・シラーズさんも同様の病気で、彼女の場合は、足だけが異常に肥大化するという症状でした。上半身はおよそ30 Kg なのに対して、足の重さは90 Kg以上と、3倍もあるといいます。さらには、下肢からの感染症で、敗血症をきたしたこともあったそうです。

そこで、マンディ・シラーズさんは、下肢を切断するという選択をとりました。その後は、義足で以前よりは快適な生活をおくることが可能になったそうです。
長らく原因不明とされてきたプロテウス症候群に、原因遺伝子が特定されたと報告されています。N Engl J Med 2011; 365:611-619によると、異常増殖組織に特異的な変異として、AKT1という遺伝子に異常がみつかったそうです。AKT1遺伝子は、細胞増殖に関与するシグナル伝達経路上のリン酸化酵素をコードし、ガン遺伝子としても知られています。

このような遺伝子の変異も特定され、治療に向けた前進がみられていけば、と望まれます。

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