台湾の新竹県に住む男性(42)が、人気映画3D映画「アバター」を見ている最中に気分が悪くなり、病院に運ばれたが死亡した。台湾紙などが報じた。最新技術を駆使した3D映像と死因の因果関係は分かっていないが、男性には高血圧の持病があり、地元報道は「3D映画は強い刺激となる。血管に病気を抱える人は刺激を避けた方がよい」と報じている。
台湾紙・中國時報の電子版「中時電子報」などによると、男性は今月3日、台湾北部の新竹市の映画館で、家族とアバターを鑑賞。上映中に気分が悪くなった。映画の途中から、3D眼鏡を外して目を休ませるなどしていていたが、体調は悪化し座っていることができなくなったという。男性は映画館から病院に運ばれたが、脳内出血を起こしていて14日に死亡した。
地元テレビ局・TVBS(電子版)は死因について、当日の気温が15度前後と台湾にしては寒かったことに触れつつ、「3D映画を見ることは、ジェットコースターに乗るのと同じで、強い刺激となる」との専門医のコメントを紹介。「高血圧の人は、あまりにエキサイティングな活動をしてはいけない。血管が破裂することにつながりかねない」と注意を促している。
(台湾で映画「アバター」鑑賞の男性が死亡 「刺激的な内容」が原因?)
脳出血とは、何らかの原因によって脳の動脈が破れて出血し、脳実質内に出血(血腫)を形成したものです。微小動脈瘤の破裂が起こり、それに続いて二次的に発生する静脈破綻などが原因となって脳出血を起こします。
脳血管障害の3大疾患である、脳梗塞、くも膜下出血とともに、脳内出血はその内の1つです。富山県、岩手県脳卒中統計では、年間10万人当たり50名前後との報告が多く、脳卒中全体の25〜30%前後を占めています。
以前は日本での発症率が、欧米諸国に比べて高い傾向にありましたが、生活環境の変化や高血圧管理の普及とともに、減少しつつあります。全体の発生数および重症例は近年明らかに減少傾向にあります。年齢別発症率では、60〜70歳代にピークがあり、男性に多いという特徴があります。
リスクファクターとしては、高齢、性別(男性)、高血圧、飲酒、血清低コレステロール値などがあげられます。また、最近では抗凝固療法、抗血小板療法なども重要となります。さらに、高血圧などを伴わない脳内出血では、もやもや病、アミロイド脳症、転移性脳腫瘍、血管腫などが考えられます。
原因としては、高血圧性脳出血が60〜80%であるといわれています。その他、脳動脈瘤、脳動静脈奇形、血管腫、脳アミロイド血管障害、脳腫瘍、出血性素因などがあります。
高血圧症以外明らかな原因病変がない出血では、部位別頻度で被殻40〜60%、視床20〜30%、脳葉、小脳、橋が各々5〜10%となっています。被殻出血では、対側の片麻痺、言語障害(失語症、構音障害)、眼症状(病巣を睨む共同偏視)が特徴的です。
特に若年者の出血では、脳動静脈奇形などが疑われます。脳葉出血や小脳出血をきたし、血管撮影でも確認できないoccult AVMが出血源となる例も多いといわれています。
脳動脈破裂は突発性頭痛で発症する例が多いです。動脈瘤が脳組織に癒着、埋没するような形態の場合、出血はくも膜下出血よりも脳内出血が主体となります。中大脳動脈、前大脳動脈動脈瘤で多くみられます。
高血圧の既往を有する例が多く、日中、労作時の発症することが多く、症状としては、突発性の意識障害、局所脳神経症状で発症します。神経症状としては、片麻痺や言語障害(失語症、構音障害)、眼症状(瞳孔変化、共同偏視、眼振)などがみられます。
また、頭痛やめまい、嘔吐のみの発症例(小脳出血、皮質下出血など)もあります。症状としては、持続性または進行性に推移します。再出血による急激な増悪もあります。
脳出血の治療としては、以下のようなものがあります。続きを読む
台湾紙・中國時報の電子版「中時電子報」などによると、男性は今月3日、台湾北部の新竹市の映画館で、家族とアバターを鑑賞。上映中に気分が悪くなった。映画の途中から、3D眼鏡を外して目を休ませるなどしていていたが、体調は悪化し座っていることができなくなったという。男性は映画館から病院に運ばれたが、脳内出血を起こしていて14日に死亡した。
地元テレビ局・TVBS(電子版)は死因について、当日の気温が15度前後と台湾にしては寒かったことに触れつつ、「3D映画を見ることは、ジェットコースターに乗るのと同じで、強い刺激となる」との専門医のコメントを紹介。「高血圧の人は、あまりにエキサイティングな活動をしてはいけない。血管が破裂することにつながりかねない」と注意を促している。
(台湾で映画「アバター」鑑賞の男性が死亡 「刺激的な内容」が原因?)
脳出血とは
脳出血とは、何らかの原因によって脳の動脈が破れて出血し、脳実質内に出血(血腫)を形成したものです。微小動脈瘤の破裂が起こり、それに続いて二次的に発生する静脈破綻などが原因となって脳出血を起こします。
脳血管障害の3大疾患である、脳梗塞、くも膜下出血とともに、脳内出血はその内の1つです。富山県、岩手県脳卒中統計では、年間10万人当たり50名前後との報告が多く、脳卒中全体の25〜30%前後を占めています。
以前は日本での発症率が、欧米諸国に比べて高い傾向にありましたが、生活環境の変化や高血圧管理の普及とともに、減少しつつあります。全体の発生数および重症例は近年明らかに減少傾向にあります。年齢別発症率では、60〜70歳代にピークがあり、男性に多いという特徴があります。
リスクファクターとしては、高齢、性別(男性)、高血圧、飲酒、血清低コレステロール値などがあげられます。また、最近では抗凝固療法、抗血小板療法なども重要となります。さらに、高血圧などを伴わない脳内出血では、もやもや病、アミロイド脳症、転移性脳腫瘍、血管腫などが考えられます。
原因としては、高血圧性脳出血が60〜80%であるといわれています。その他、脳動脈瘤、脳動静脈奇形、血管腫、脳アミロイド血管障害、脳腫瘍、出血性素因などがあります。
高血圧症以外明らかな原因病変がない出血では、部位別頻度で被殻40〜60%、視床20〜30%、脳葉、小脳、橋が各々5〜10%となっています。被殻出血では、対側の片麻痺、言語障害(失語症、構音障害)、眼症状(病巣を睨む共同偏視)が特徴的です。
特に若年者の出血では、脳動静脈奇形などが疑われます。脳葉出血や小脳出血をきたし、血管撮影でも確認できないoccult AVMが出血源となる例も多いといわれています。
脳動脈破裂は突発性頭痛で発症する例が多いです。動脈瘤が脳組織に癒着、埋没するような形態の場合、出血はくも膜下出血よりも脳内出血が主体となります。中大脳動脈、前大脳動脈動脈瘤で多くみられます。
高血圧の既往を有する例が多く、日中、労作時の発症することが多く、症状としては、突発性の意識障害、局所脳神経症状で発症します。神経症状としては、片麻痺や言語障害(失語症、構音障害)、眼症状(瞳孔変化、共同偏視、眼振)などがみられます。
また、頭痛やめまい、嘔吐のみの発症例(小脳出血、皮質下出血など)もあります。症状としては、持続性または進行性に推移します。再出血による急激な増悪もあります。
脳出血の治療
脳出血の治療としては、以下のようなものがあります。続きを読む