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健康診断

健康診断受けよう!毎年の便潜血検査で大腸癌死が減少

NEJM誌の「Long-Term Mortality after Screening for Colorectal Cancer」によると、便潜血検査を用いた大腸癌検診による大腸癌死亡リスク低減効果は、30年間の長期にわたり持続し、年1回の検診を11回受けた人々では死亡リスクが32%低下することが示されたそうです。

Minnesota Colon Cancer Control Studyに登録された被験者の最新のデータを収集して分析しています。同試験は、50〜80歳の4万6551人(割り付け時の平均年齢は62歳、女性が52%)を、ランダムに対照群(1万5394人)、便潜血検査による検診を年1回受ける毎年群(1万5570人)、隔年で検診を受ける隔年群(1万5587人)に割り付けて、各群における大腸癌死亡リスクを前向きに比較したもの。

検診は1976年から82年と、86年から1992年に実施され、毎年群には計11回、隔年群には計6回の検診機会が提供されています。一度でも検査で潜血が認められた被験者は、大腸内視鏡検査による精密検査を受け、ポリープが見つかった場合には、内視鏡下で切除を受けています。

さて、その結果は以下の様なものだったそうです。続きを読む

コレステロールが「低い」とお困りな方へ【健康診断】

某医師専用掲示板に、
総コレステロール120前後、HDLコレステロール30台後半、LDLコレステロール60台前半と、軒並み低値です。なお、BMIは26前後のやや肥満、中性脂肪は正常範囲、降圧剤を内服中、といった状況です。

コレステロールについては、いつも健康診断の正常値の下限を少し割り込む程度で、今までC判定(要観察)だったのが、今年はわずかな数値の変動でかD判定(要精密検査、場合によっては要治療)になりました。C判定でもそうだがD判定なら尚更のこと、生命保険など入りたくても入れてくれにくいので困ります。

と相談している医師がいらっしゃいました。



総コレステロールの基準値は120〜220 mg/dL、HDLコレステロール(いわゆる善玉コレステロール)の基準値は、40〜60 mg/dL、LDLコレステロール(いわゆる悪玉コレステロール)の基準値は70 mg/dl〜120 mg/dl となっています。

「コレステロールが低いなんて羨ましい」なんて方もいらっしゃるかもしれませんが、上記相談者は生命保険なども入りづらく、困ってらっしゃるようです。

さて、その原因や対処法については、以下のようにアドバイスされていました。続きを読む

健康診断の便潜血検査で、大腸癌の死亡率が減少

ミネソタ大腸癌対照試験の参加者4万6551人を対象に、便潜血検査の大腸癌死亡率減少効果を30年の追跡で検証。

通常ケア群に比べ、年1回検査群と隔年検査群で大腸癌死亡率が減少した(相対リスク0.68、0.78)。全死因死亡率は低下しなかった。

隔年検査群の大腸癌死亡率は、女性に比べ男性で大幅に低下した(交互作用P=0.04)。
(Long-Term Mortality after Screening for Colorectal Cancer)

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健康診断で貧血を指摘された33歳女性

読売新聞の医療相談室で、以下のような相談がなされていました。
勤務先の健康診断で、「正球性正色素性貧血の疑い」と診断されました。どのような貧血なのでしょうか。(33歳女性)

この相談に対して、日本医科大病院血液内科教授である檀和夫先生は以下のようにお答えになっています。
貧血とは、体内の赤血球の量が減少している病気の総称で、その中には多くの病気が含まれています。

診断には血液検査が必要で、特殊な装置により、血液中の赤血球の数や大きさ、その中に含まれている赤い色素のヘモグロビン量などを調べます。

この検査の数値により、すべての貧血症は、赤血球が小さく色素の量が少ない「小球性低色素性貧血」、赤血球の大きさに異常はない「正球性正色素性貧血」、赤血球が大きい「大球性貧血」の三つに分けられます。

貧血とは、末梢血液中の赤血球数(RBC)、ヘモグロビン(Hb)濃度あるいはヘマトクリット(Ht)値が低下した状態を指します。一般には、成人男性でHbが 14g/dl 未満、成人女性で 12g/dl 未満、高齢者では男女ともに 11g/dl 未満を貧血とします。

貧血は、赤血球の産生低下、破壊の亢進、出血による喪失、そして体内での分布異常によって発生します。Hb濃度の低下に基づく組織の低酸素症状は共通していますが、基礎疾患にそれぞれ特有な症候があり、それらにも注意を払って鑑別診断を進めていきます。

貧血の診断では、末梢血液検査が最も重要であり、次のようにスクリーニングを行っていきます。まず、血球検査(血算)にてRBC、Hb濃度、Ht、網赤血球数(Ret)、白血球数(WBC)、血小板数を測定します。

さらに、平均赤血球容積(MCV)、平均赤血球血色素量(MCH)、平均赤血球血色素濃度(MCHC)を次式で求め、貧血を分類します。
MCV(fl) = Ht(%)/RBC(106/μl) × 10
MCH(pg) = Hb(g/dl)/RBC(106/μl) × 10
MCHC(%) = Hb(g/dl)/Ht(%) × 100

また、血球だけでなく、各血球の形態を観察し、形態学的変化の有無を調べます。各種貧血や骨髄異形成症候群(MDS)では、それぞれに特徴的な所見があります。また白血病では、特徴的な白血病細胞が出現してきます。

血液生化学検査では、Fe、総鉄結合能(TIBC)もしくは不飽和鉄結合能(UIBC)、フェリチン、ビタミンB12、葉酸、間接ビリルビン、LDH、ハプトグロビン(Hp)などを検査し、貧血患者を鑑別診断します。

ほかには、尿検査で腎疾患による貧血を鑑別し、便検査では、便の潜血反応を調べます。

上記のような式で、小球性貧血、正球性貧血、大球性貧血などが判明した場合、以下のような疾患が疑われます。続きを読む
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2006年02月27日より運営している医学系ニュースサイトです。
当初はレポートの掲載や医師国家試験の問題解説を行っていましたが、そちらは『医学生のレポートやっつけサイト』に移行しており、こちらは医学ニュースを取り扱うこととなりました。
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