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医療崩壊

宿直明けも9割通常業務 勤務医6割が月3回以上

宿直をしている全国の病院勤務医のうち、約9割が翌日も通常と同じように勤務せざるを得ない状況となっており、約6割は月3回以上の宿直をこなしていることが10日、社団法人日本病院会のアンケートで分かった。医師不足を背景に長時間労働を強いられる勤務医の実態が浮き彫りになった格好。労働環境の悪化が医療事故の原因になっているとの懸念も強く、国は早急な対策を迫られそうだ。
 
アンケートは昨年7月、同会に加盟する2535病院を対象に郵送で実施。約5分の1に当たる536病院の5635人から回答があった。
 
宿直勤務をしている医師は全体の71・6%。この中で宿直明けの勤務状況について「忙しさと無関係に普通勤務をせざるを得ない」と答えた人が88・7%で、「半日またはそれ以上代休がある」「特に忙しかった宿直の翌日のみ、少し仮眠を取れる」が合わせてわずか10・8%だった。無回答が0・4%。
 
1カ月の宿直回数は「3−4回」は40・8%、「5回以上」が17・1%で計57・9%だった。「2回以内」は41・9%で無回答が0・2%。
 
増加傾向にある医療過誤の原因(選択式で複数回答)として「過剰な業務のために慢性的に疲労している」と考えている人が71・3%と最も多かった。
 
勤務医不足の要因(同)は「過酷な労働環境」が最多の61・0%。次いで多かった「(大学卒業後に2年間義務付けている)新臨床研修医制度」の44・6%を大きく引き離した。
 
宿直を除く1週間の勤務時間は、法定の40時間を超える「44時間以上」が83・4%で、内訳は「48−56時間未満」26・1%、「64時間以上」23・2%、「56−64時間未満」20・8%、「44−48時間未満」13・3%。これに対し「40時間未満」は4・1%にとどまった。
(宿直明けも9割通常業務 勤務医6割が月3回以上)


日本医療労働組合連合会のアンケート調査によると、病院の勤務医の90.0%が「医師不足」と感じ、9割以上の人が「疲れを感じている」ことが分かったそうです。

宿直の月平均は2.9回で、当直明けの勤務は「ある」人が74.5%。最長の連続勤務時間は平均32.3時間に上り、36〜41時間が36.8%で最も多く、30時間以上が71%を占めた、とのこと。

今の健康状態については、「健康」が53.1%と過半数を超えたが、「健康に不安」(34.4%)、「大変不安」(6.3%)も目立った。出産経験のある女性医師のうち、妊娠の状況が「順調」だったのは42.6%しかなかった、とのこと。

負担の軽減などを行わない限り、労働条件が過酷→辞める→さらに過酷に→辞める…といった悪循環が続いてしまうでしょうね。

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小児科医の自殺、労災認定…「それでも私は医者になりたい」

産経新聞によると(小児科医の自殺、労災認定 「医療改善の第一歩に」)、平成11年8月に自殺した小児科医、中原利郎さん(享年44歳)の遺族が、労災保険法に基づく遺族補償給付金を受けられないのは違法として、不支給を決定した新宿労働基準監督署の処分取り消しを求めた訴訟の判決で、東京地裁は14日、自殺を労災と認め処分を取り消した。佐村浩之裁判長は、中原さんの自殺が過労が原因の鬱病によるものだったと認めた。

8回の宿直勤務をこなした。その後も、部長代行として辞めた2人の後任確保に腐心しており、中原さんに仕事以外で心理的負荷をかけるようなことはほぼなかったことなどから、平成11年3〜4月に仕事が原因で鬱病になり、自殺したと結論付けられた。

当直の前後は平常勤務で、勤務時間は連続24時間以上に及んでいた。4月は連続32時間勤務が4度もあった。いつ呼ばれるか、いつ終わるか分からない勤務態勢の中で、疲労が積み重なり、「病院に殺される」とさえ家族に語っていたという。

ご家族の悲しみや憤りが、ようやく裁判での勝訴に結実したのでしょうね。

新宿労働基準監督署に労災申請したが、当直について「診療していない時間は寝られるはず」とし、勤務時間と認められなかったという。何とも実情を無視した判断で、ひどい扱いを受けておられたようです。

「医療崩壊」などと叫ばれ、もはや明るい道はないといわれているようですが、このニュースで一つとても勇気づけられることがありました。

利郎さんは自殺する前、医学部受験を希望する長女の千葉智子さん(25)に「医者にだけは、なってくれるな」と厳しく言っていた。だが智子さんは、父の亡きがらを前に「それでも私は医者になりたい」と言い、医師の道を選んだという。昨年春、医師免許を取得した智子さんは、利郎さんと同じ小児科医を目指して2年間の臨床研修に臨んでいるそうです。

キツイと分かっている労働環境に、敢えて飛び込むという千葉智子さんの姿が、何かを変えてくれるのではないか、と期待しております。

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