
関係者によると「全く自覚症状がなかったようで、偶然の早期発見だった」といい、「手術は無事に成功した」という。
古村は「今年に入り『子宮頸部上皮内癌』が判り、手術を受けましたが、先日無事退院しました」と認めた。そして「最初は戸惑いました」といい「これからは女性として、この病気とちゃんと向き合い、毎日をそして仕事を充実させていきたいと思います」と語った。
(古村比呂、子宮頸がんで手術していた)
子宮頸癌とは
一般に子宮癌と呼ばれていものには、子宮頸癌と子宮体癌の2種類があります。子宮の入り口(頸部)にできるのが子宮頸癌であり、奥の袋状の部分(体部)にできるのが子宮体癌です。
子宮頸癌の好発年齢は40歳程度で、その時期に発生率が高いとされています。年齢別にみた子宮頸部がんの罹患率は、20歳代後半から40歳前後まで増加した後横ばいになり、70歳代後半以降再び増加します。近年、罹患率、死亡率ともに若年層で増加傾向にあります。
組織学的には、扁平上皮癌が80〜90%と最も多くみられ、腺癌は5〜10%程度です。扁平上皮癌の発癌にヒトパピローマウイルス(HPV)、特にハイリスク・タイプである16型、18型などの関与が示唆されています(子宮頸癌患者さんの90%以上からHPVが検出されるという)。HPVは、性交渉によって感染します。
子宮頸癌は、子宮腟部の扁平上皮と頸管腺組織の境界領域(SCジャンクションといいます[squamocolumnar junction])の頸管側に扁平上皮化生や異形成を経て発生します。この過程に、ヒトパピローマウイルス(HPV)の関与しており、HPVが持続感染(他のタイプのHPVは、一時的に感染しても治癒することが多い)することで、子宮頸癌が発生すると考えられています。
子宮頸癌患者の90%以上から、HPVが検出され、ハイリスク・タイプ(16型や18型など)で浸潤がんへの進展がみられやすいとされています。HPVは、100種類以上の型があります。子宮頸がんに関連するのは、15の型に絞られます。そのうち16、18、33、52、58型が高危険型に分類され、欧米で7割の子宮頸がんが16、18型に起因するそうです。日本人には比較的52、58型が多いですが、16、18型がやはり全体の6割を占めます。
症状としては、浸潤前癌は無症状であり、子宮がん検診などで細胞診による検診で発見されます。癌検診が行われていることにより、結果、進行癌が減少し前癌状態である異形成や上皮内癌を含む早期癌で発見される頻度が増加しています。現に、最近では子宮頸部上皮内癌(0期子宮頸部癌)で発見される症例が、全子宮頸癌の半数以上を占めるようになってきています。
初期の浸潤癌に進行すると、帯下や性器出血の症状を呈することがあります。接触出血を起こすこともあり、性交後の点状出血などが典型的にみられます。腫瘍の発育が進むにつれ帯下の量は多くなり、膿性を呈してきます。性器出血は月経時以外に、多量の出血としてみられることもあります。
痛みが生じてくるのは、進行頸癌で認められる症状です。また、進行し膀胱や直腸を侵した場合、頻尿や尿意切迫、血尿、便意切迫、直腸出血などの症状が出現します。腰痛や下肢痛は、大きな腫瘍や尿管閉塞により腰仙部神経の圧迫や腰仙部神経根への癌浸潤の症状として現れます。
子宮頸癌の治療としては、以下のようなものがあります。続きを読む