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心臓震盪

医療ドラマ「JIN-仁-」第03話 心臓震盪、心肺蘇生法

・あらすじ
南方仁(大沢たかお)と橘咲(綾瀬はるか)は、皇女和宮(黒川智花)に献上した安道名津(あんドーナツ)に砒素を盛った疑いを掛けられ、毒殺未遂の容疑で牢屋敷に入れられてしまう。

大牢に送られた仁は、牢名主(宇梶剛士)とその手下たちから、執拗なまでの仕打ちを受けることに。牢名主を外耳道異物(虫が耳の中に入った)から救い、その後、牢名主が平囚に胸を叩かれ、心臓震盪を起こし、心肺蘇生術により救ったことで事なきを得る。また、"命の蔓(賄賂)"があったのだが、その送り主は不明なままだった。

だが、次に仁を待ち受けていたのは、役人たちからの厳しい拷問であった。“天の裁きが下ったのだ”と、ついに死を覚悟する仁。そんな中、勝海舟(小日向文世)、坂本龍馬(内野聖陽)、橘恭太郎(小出恵介)は、新門辰五郎(中村敦夫)に協力を仰ぎ、仁を助け出そうと幕府に働きかける。

さらに、仁の逮捕を知らされた仁友堂の面々も大混乱。「こうなったのはすべて医学館のせい」と考える佐分利祐輔(桐谷健太)は、医学館出身の福田玄孝(佐藤二朗)を責め立てる。福田は、今回の一件についての御調べを任されている医学館の督事・多紀玄えい(相島一之)に、もう一度公正な御調べをするよう必死で懇願。しかし、そんな人々の願いも届かず、死罪が決まった仁は奉行所に送られてしまう。

ところが、そこで下された結果は「無罪放免」であった。玄えいが皇女和宮に働きかけ、お茶を入れた器を探し出し、調べた方が良い、と進言したことによってだった。このことから、南方は医学館に報いるため、ペニシリンの製造方法を教え、広めてもらうようにお願いする。

"命の蔓"を送ってくれたのは誰なのか、それは思わぬ所から判明する。その主こそ、野風だった。フランス人商人・ルローに身請けされ、彼女は金を牢に送ったのだった。

一連のことから、牢の中で考えていたのは現代に帰ることよりも、咲のことだったと仁は自ら悟る。江戸時代に残り、咲とともに人生を過ごすことを選び、咲に「一緒になって欲しい」と願い出る。ところが、咲は「自分ばかりが幸せになることはできない。患者のため、仁友堂を後世に残していくことこそが、自分の使命」とその申し出を断る。

このことから、仁は今できること、江戸時代の目の前の患者たちを救っていくことを決意する。

心臓震盪とは


心臓震盪は、胸部に衝撃が加わったことにより心臓が停止してしまう状態です。多くはスポーツ中に、健康な子供や若い人の胸部に比較的弱い衝撃が加わることにより起こります。

子供に多いのは、発育過程にあり胸郭がまだ軟らかいので、前胸部へ加わった衝撃が心臓へ伝わりやすいと考えられています。

心臓震盪は、ボールが胸を打ったことにより、「R on T」が起こり、結果として心室細動が発生してしまうことによります。R on Tとは、本来は心臓が収縮した後、休んでいるときに、収縮しろ、という刺激が伝わってしまう現象です。非常に危険で、致死的な心室細動を起こしてしまいます。心室細動とは、リズミカルに心臓が拍動できない状態で、全身に血液が上手く送れなくなってしまいます。

よって、心室細動に対する処置が必要なのですが、この処置として重要なのがAED(体外式除細動器)です。もちろん、江戸時代にそのような機器は無いわけで、仁先生は前胸部を叩打し、心臓マッサージを行うことで救命していました。

具体的な方法としては、以下のようなものです。続きを読む

サッカーボールが胸に当たって、亡くなった中3男子−心臓しんとう

愛媛県西条市の市立西条北中学校が3月に開いたクラス対抗サッカー大会で、胸でボールを受けた当時3年生の男子生徒(15)が心肺停止状態となり、9日後に心不全で死亡していたことが、9日分かった。

西条市は2006年度、心臓にショックを与えて救命を図る自動体外式除細動器(AED)を市内の3中学校に配備したが、西条北中学校にはなかった。

同校によると、サッカー大会は3月12日に同校グラウンドで開催。生徒は正午ごろ、試合中にボールを胸で受けた約10秒後に倒れた。数分後には心肺が停止。救急車が到着するまでの間、教員が人工呼吸と心臓マッサージを施したが、生徒は21日、病院で死亡した。

菊池篤志校長によると、生徒に心臓病の既往症はなく、家族は病院から「ボールが当たったため死亡したとは言い切れない」と説明を受けた。校長は「非常に残念だが、学校としては考えられる手だてはすべて取った」と話している。

西条市教育委員会などによると、AEDの配備は救急車の到着まで時間がかかる地域の学校を優先し、西条北中学校は本年度中に配備する予定だった。事故後、同校にも備え付け、全教職員が講習を受けた。

大阪府岸和田市の高校では4月、野球の試合中に打球を胸に受けた2年生の投手が心肺停止状態になったが、観戦していた救急救命士がAEDで蘇生させ、助かった。
(サッカーボールが胸に、中3死亡)


こういった現象を、「心臓震盪(しんぞうしんとう)」といいます。

子供の突然死の原因としてあげられます。心臓震盪は、胸部に衝撃が加わったことにより心臓が停止してしまう状態です。多くはスポーツ中に、健康な子供や若い人の胸部に比較的弱い衝撃が加わることにより起こります。

子供に多いのは、発育過程にあり胸郭がまだ軟らかいので、前胸部へ加わった衝撃が心臓へ伝わりやすいと考えられています。

どうしてこうしたことが起こるのかというと、医学的にはボールが胸を打ったことにより、「R on T」が起こり、結果として心室細動が発生してしまうことによります。R on Tとは、本来は心臓が収縮した後、休んでいるときに、「収縮しろ!」という刺激が伝わってしまう現象です。非常に危険で、致死的な心室細動を起こしてしまいます。心室細動とは、リズミカルに心臓が拍動できない状態で、全身に血液が上手く送れなくなってしまいます。

心室細動は、AEDによって蘇生できる可能性があります。
これからは、ぜひ全校にAEDを置いて、先生方がみんな使えるようになっていただきたいと思われます。

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