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日焼け止め

皮膚科医が勧める日焼け止めの使い方

米国皮膚科学会(AAD)は5月20日、日焼け止め選びに役立つ基本情報を紹介した。学会ウェブサイトでは「日焼け止めの選び方」パンフレットも閲覧できる。

 「何度も使えるタイプの日焼け止めがベスト。広い波長域のUV(紫外線)を防ぎ、SPF(紫外線防御指数)は30以上で、耐水性のものを選んでほしい」と皮膚科医Henry W. Lim氏は述べている。

ポイントとしては、
1)SPF 30で紫外線は97%遮断される。SPFが高くても100%遮断はできないので、屋外等では2時間おきに塗り直したい。
2)6カ月未満の乳児は直射日光下を避け、日焼け止めは使わないのが理想。6カ月以上の子どもには肌に優しい成分のものを選んで使用可能。
3)日焼け止め成分の毒性や健康への害の懸念より、日焼け止め使用による皮膚癌予防の利点の方が上回る。
4)スプレー式は吸い込まないよう、顔や口周りに使わないことや使用時の風向きに注意が必要。

日焼け止めにはUV防止効果の高いものから、子どもの皮膚に合った成分を含むものまで様々。家族全員にとって最適な日焼け止めを選ぶと同時に、肌の露出を避ける服装やサングラスの着用、日陰利用などの他のUV対策を併用することをAADは推奨している。また、どの日焼け止めにしても、製品表示にあるUV防止効果を得るには、たっぷりしっかり塗ることが大事である。
(日焼け止め、学会が質問回答 【米国皮膚科学会】)

皮膚癌とは


皮膚悪性腫瘍は、悪性黒色腫(メラノーマ)と非黒色腫性とに大別されます。
悪性黒色腫(メラノーマ)とは、メラニン色素を作る細胞であるメラノサイトが癌化によって生じる悪性腫瘍です。多くは黒褐色の病変として皮膚に生じてきます。ホクロと似た形状であるため、放置や診断において見逃されるケースもあります。

発生様式としては、正常メラノサイトが直接癌化する場合と、既存の異型母斑(dysplastic nevus)、色素細胞性母斑が癌化する場合と、2つの過程を経て生ずる可能性があります。早期より血行性リンパ行性転移を起こし、極めて予後の悪い癌です。

国内で年間1,500人〜2,000人が発症し、転移すると90%が5年以内に死に至るといわれており、転移を生じやすく、きわめて悪性度の高い腫瘍であることが分かるかと思われます。発生頻度は人種差が大きく、人口10万に対して白人10〜20、日本人1〜2、黒人1以下と、かなりの開きがあります。

頻度としては、世界的に増加傾向が著しいがんの1つであるといわれています。その誘因の1つに、過度の紫外線照射が挙げられています。ちなみに、皮膚以外にも口腔・鼻腔粘膜、脈絡膜、脳軟膜からも発生します。

病型は、悪性黒子型、表在拡大型、結節型、末端黒子型の4型があり、粘膜型を区別することもあります。日本人では掌蹠、爪甲部の末端黒子型が40%を占めていますが、最近体幹や下腿に発症する表在拡大型が増加傾向にあります(白人では体幹や四肢に好発し、表在拡大型が大多数を占める)。

非悪性黒色腫の皮膚悪性腫瘍では、有棘細胞癌、基底細胞癌、Merkel細胞癌および表皮内癌であるBowen病、Paget病が重要となります。

皮膚癌の治療


皮膚癌の治療としては、以下のようなものがあります。続きを読む

日焼けとは:自動車用触媒が日焼け止めに

塗り心地がよく、付けた後も肌が白っぽく見えない日焼け止め化粧品の原料を、東北大多元物質科学研究所の佐藤次雄教授が開発した。この原料は、排ガスを浄化する自動車用触媒などに使われる酸化セリウムを、肌の上で滑りやすい物質に添加した構造。

酸化セリウムはしみやしわの原因となる紫外線をカットし、塗った後も肌が自然に見えることは知られていたが、感触などが悪かったという。佐藤教授は使い心地を高めるため、肌と相性が良く、滑りがいい物質に着目。この物質の表面に、直径20ナノメートル(ナノは10億分の1)の酸化セリウムの結晶をまぶして原料を製造し摩擦係数を調べた。その結果、市販の化粧品とほぼ同じで、さらさらした感触を実現できたという。

化粧品メーカーとの共同研究で量産技術も確立。来春をめどに、この原料を使った化粧品の実用化を目指す考えだ。佐藤教授は「肌が白っぽく見えやすいという従来の化粧品の欠点を克服できた。塗っても違和感のない日焼け止めになり、女性には使いやすい」と話している。
(エッ?自動車用触媒が日焼け止めに 東北大が開発)


日焼けとは、紫外線を皮膚に浴びることにより、皮膚が赤く炎症を起こす症状(サンバーン)および、メラニン色素が皮膚表面に沈着すること(サンタン)をいいます。メラニンの成分量は個人差がありますが、一般に、より浅黒い肌の人々は色白の人より多くのメラニンを持っており、これは浅黒い肌の人は日焼けがしにくいことを意味しています。

紫外線はUVA(長波長紫外線)、UVB(中波長紫外線)、およびUVC(短波長紫外線)に分けられます。

サンバーンは、UVBが表皮を透過し、真皮乳頭体まで達した結果、乳頭体内の毛細血管が炎症反応として充血を起こし、皮膚の色が赤くなった状態を指します。その際、紫外線量がメラニン色素の防御反応を超えていると、細胞組織が傷を受け、発熱や水泡、痛みが起きます(日光皮膚炎)。

サンタンは、UVAがメラノサイトに働きかけ、メラニン色素の生成を促します。メラニン色素を多く含んだ表皮細胞が基底層から角質層に達するまで新陳代謝による時間のズレがあるため、紫外線を浴びてからしばらく後で皮膚が浅黒く変色するのはこのためです。UVAは、発赤や炎症を伴うことはありませんが、真皮の深部まで到達しシワ、タルミの原因にることが言われています。

上手く日焼けするためには、最初にサンスクリーン剤(日焼け止め剤)をムラなく肌に塗って、サンバーン(炎症)を起こすUVBをカットしながら段階的に焼いていくことが重要です。

日焼けの危険性は、将来の皮膚ガンのリスク増加をもたらす点です。紫外線は、細胞レベルでDNA損傷を引き起こし、皮膚ガンのリスク増加をもたらします。破損した細胞は死に、吐き気と熱の原因となる毒素を放出し、多くの細胞が死んだ結果、皮膚剥離が生じます。また、紫外線にさらされると、表皮にシミやソバカスなどの色素沈着を助長し、トラブルの原因となることが多いです。

できれば、日焼けはしないに越したことはないようです。そのためには、日焼け止めをしっかりと使用した方がよさそうです。

日焼け止めの効用として、SPFというものがありますが、SPFとはSun Protection Factorのことです。SPFとは、日焼け止め等の効力を表す数値です。薬剤を使用した上で直射日光に曝され続けて皮膚に紅斑ができるまでの時間と、何も使用しないときに皮膚に紅斑が現れるまでの時間の比のことです。

SPFが50程度あれば、非常に紫外線の強い場所や紫外線に過敏な人であってもUVBによる炎症を防止できるとの考えから、SPF測定法により測定した結果、SPFが50より有意に高い場合には、「SPF50+」と表示しています。また、「PA」という効果の表示法がありますが、PAとはUVAの防止効果を表しています。

日常の行動(散歩や買い物)などでは、SPF10〜20程度で良いそうです。出かけるときには、日焼け止めを塗った方がいいかもしれません。

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