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脳科学

スーパーコンピューターでネズミの脳活動の再現に成功

IBMアルマデン研究所とアリゾナ大学の研究者による共同研究グループがスーパーコンピューター「ブルー・ジーン/L(BlueGene/L)」を使ってネズミの大脳皮質による思考をシミュレートするプログラムの開発に成功していたことが27日、同研究所の発表により明らかとなった。

IBMのスーパーコンピューター「ブルー・ジーン/L」は米ロスアラモス研究所などで核物理学の研究用に持ちいれられていることで知られている世界最高速級のスーパーコンピューター。

IBMアルマデン研究所のラジャゴパル・アナンサナラヤナン博士と米アリゾナ大学の
ジェームズ・フライ博士などを中心とする研究グループは、ネズミの思考を司る大脳皮質の構造を詳しく研究。その上で、独自のリアルタイム・ネズミ大脳皮質シミュレーション(Real-Time Mouse-Scale Cortical Simulations)というシミュレーション・モデルを用いることで、スーパーコンピューター内の1TBのメモリー空間に800万ニューロン、1ニューロンあたり6300シナプスで構成されたネズミの大脳皮質を再現し、ニューロンによるスパークスをシミュレートすることに成功した。

研究に用いられたブルー・ジーン/Lはネバダ大学で運用されているもので、合計4096個プロセッサ(1プロセッサーあたり256MBメモリ)が用いられたモデルとなる。

研究グループはこのプログラムを使って、実際の動物の脳で見られる大脳皮質内での神経インパルスの流れをシミュレートし、その過程でコンピューター内に再現されたニューロンが自発的にグループ化することなどを再現することに成功したと述べている。

ただし、このシミュレーターで再現できたニューロンの数は実際のネズミのものよりも少なく、また、プログラムの実行速度も実際のネズミの脳の約10分の1にしか過ぎないなど、多くの制約も持っているという。

研究グループでは今後、動作速度の向上を図るなどの改良を加えた上で、大脳皮質内でニューロンやシナプスがどのように思考を形成していっているのか、シミュレーターを通じて解明していきたいと述べている。
(IBM研究所、スーパーコンピューターでネズミの脳活動の再現に成功)


神経細胞 (neuron)とは、神経系を構成する細胞で、その機能は情報処理に特化しています。神経細胞の基本的な機能は、神経細胞へ入力刺激が入ってきた場合に、活動電位を発生させ、他の細胞に情報を伝達することです。ひとつの神経細胞に複数の細胞から入力したり、活動電位がおきる閾値を変化させることにより、情報の修飾が行われています。

神経細胞は主に3つの部分に区分けされ、細胞核のある細胞体、他の細胞からの入力を受ける樹状突起、他の細胞に出力する軸索に分けられます。前の細胞の軸索終末と後ろの細胞の樹状突起の間の情報を伝達する部分にはシナプスと呼ばれる構造が形成されています。

神経細胞の中には、光や機械的刺激などに反応する感覚細胞や、筋繊維に出力する運動神経の細胞などもあります。

ヒトの脳の大脳皮質の神経細胞の数の計測値は、およそ100億から180億くらいのばらつきがあります。そこで、一般には平均値をとってヒトの大脳皮質の神経細胞の数は140億個であるとされています。小脳や脊髄にも沢山の神経細胞があります。小脳だけでも1000億以上の神経細胞があるという概算もあります。従って、中枢神経全体の神経細胞の数は1000億と2000億の間と推定されます。

…ここまでくると、ヒトの脳全体を再現するのは遠い未来だとすぐに分かります。
ですが、子供の頃に抱いていた"スゴイ未来"が着実に近づきつつあるという頼もしいニュースではないでしょうか。

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光によって脳の神経細胞(ニューロン)の活動を自在に操ることができる最新技術がネイチャー誌に報告された。

ニューロンの活動はすべてイオンの流れ(ナトリウムやカルシウムイオンなど)によるものである。脳の活動はすべてイオンの流れであると言っても過言ではない。今回の研究技術は、遺伝子を外部から導入することによって、このイオンの流れを制御することができるチャネルやポンプをニューロンに人工的に埋め込むというものだ。

導入されたチャネルやポンプは、レーザー光を当てることによって自在に活性を操ることができる。実験者としては、祭りの射的ゲームのように、ニューロンをレーザー光で狙い撃ちして、脳の活動を自由に操ることが可能となるのだ。

運動したり、考えたりすることができる脳の機能は、すべてニューロンの活動によるものである。この技術によって、特定のニューロンのみを選択的に制御できれば、思考や行動を、外部から自在に操作することができるだろう。

実際に、この技術を開発した研究グループは、少なくとも線虫の水泳行動などは、光を当てることによって自在に制御できることを実証している。より大きな動物を用いても同様の結果が実現できる可能性が高い。

遺伝子操作というと危険なイメージがつきものだが、ここでいう遺伝子操作とは、クローン動物などとはまったく異なり、あくまでも脳の一部の活動を補うというものなので、機械や薬による治療・制御と本質的には変わらないものである。

しっかりとした安全性の検証はこれからの研究次第だが、これがヒトにも応用できるとすれば、異常な興奮が脳で起こってしまう「てんかん」の治療や、体が自由に動かせない人への介護システム(脳とロボットの連動など)の開発につながり、これまでにない新しい医療が実現される可能性もある。今後の研究の進展に期待がもてる。
(光で脳を操る技術登場 「てんかん」治療などに期待)


てんかんの定義とは、「さまざまな原因で起こる慢性の脳疾患で、大脳神経細胞の過剰な放電からくる繰り返す発作(てんかん発作)を主な徴候とし、多種多様な臨床及び検査所見を伴う」というもの。

脳神経細胞はお互いに電気的信号によって通信していますが、一群の神経細胞から異常な電気信号が発射されるとてんかん発作が起ります。

てんかんには3種類あります。
1)症候性てんかん:てんかんで原因が明確な場合
2)潜因性てんかん:原因が推定される場合
3)特発性てんかん:原因不明の場合で、最も頻度が多い
てんかん発作は年齢、性、人種にかかわらず外傷、中毒、脳卒中、脳腫瘍、発生異常など種々の原因でも起ります。

治療としては、抗てんかん薬による内科的治療と外科的治療の2つがあり、通常、内科的に薬物投与します。大発作には、デパケン、アレビアチン、テグレトール、エクセグラン、マイスタチン、小発作には、ザロンチン、ミノ・アレビアチン、デパケン、ミオクローヌス発作には、リボトリル、デパケン、精神運動発作には、テグレトール、アレビアチン、デパケン、エクセグラン、マイスタチンなどを投与します。

現在でも、偏見などがあり、苦しんでいらっしゃる患者さんも多いと聞きます。
上記のような外科的治療により、発作の恐怖から自由になれるようになれば、と期待しております。
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