女性漫才コンビ「海原さおり・しおり」の海原(うなばら=本名・網谷)しおりさんが3日午前8時33分、脳腫瘍のため大阪・豊中市の協和会千里中央病院で死去した。58歳だった。2012年8月に脳腫瘍が見つかり手術。その後は通院治療で復帰を目指したが、先月下旬に病状が悪化し、再入院していた。相方の海原さおり(年齢非公表)は「『今までありがとう』しか、言葉が見つかりません」と悲しみに包まれた。
上方漫才まつり <昭和編> 第3集
闘病生活を乗り越えて、漫才復帰に意欲を燃やしていたしおりさんが、その夢をかなえることのないまま、旅立った。
相方さおりとの名コンビではボケ役として活躍し、上方漫才大賞の新人奨励賞(81年)などを受賞。そんなしおりさんが病魔に襲われたのは一昨年7月だった。舞台出演後にめまいを訴えて診察を受けたところ腫瘍が見つかり、同8月29日に手術を受けて休養に入った。当初は初期の脳腫瘍と発表され、しおりさんも「大好きな漫才で一日も早く舞台に戻れるように頑張ります!」とコメントしていた。
その後も通院しながら復帰を目指したが、先月23日に体調を崩し、再入院。それでも相方の海原さおりによると、見舞いに訪れた同30日はまだ会話ができる状態だったという。
「誰が来たか分かる?と聞いたら『ヒロ(さおりの本名・日呂子から)』と答えてくれて。復帰できると信じていた」とさおり。しかし、亡くなる前日の2日に容体が悪化。さおりも病室に駆けつけたが、すでに意識は遠くなっていたという。その後、さおりはいったん帰宅。病室には長女だけが残ったが、すぐに容体が急変し、さおりは最期を看取ることはできなかったという。
この日、吉本興業を通じ「気持ちの整理がつきません。本人は舞台復帰を一番望んでおりまして、本当に残念でたまりません。今は相方に『今までありがとう』しか、言葉が見つかりません」とコメントを発表したさおり。「覚悟はしていたけど、もっと先だと思っていた。一生分の涙を出し尽くしました」と気丈に振る舞う一方、「今後は分かりません。もう漫才はできませんしね…」と、憔悴(しょうすい)した様子で話した。
(海原しおりさん死去 脳腫瘍で闘病、2日に容体急変)
脳腫瘍とは頭蓋内に発生する新生物の総称であり、原発性脳腫瘍と転移性脳腫瘍に大別されます。
原発性脳腫瘍は、年間10万人当たり約10人程度発生するといわれています。男女差はなく、発症年齢は 5〜15歳と40〜50歳の2つのピークをもつといわれ、欧米に比較して日本では松果体の未分化胚細胞腫が多いといわれています。
原発性脳腫瘍の約1/3が脳内から発生する神経膠腫であり、脳内に浸潤性に発育するため根治的手術が不可能なため基本的に悪性と考えられます。
脳実質由来の神経膠腫、脳を包む髄膜から発生する髄膜腫、脳神経鞘から発生する神経鞘腫、脳下垂体前葉から発生する下垂体腺腫で原発性脳腫瘍の80%を占めます。
頭蓋内ではあるが脳実質外に発生する腫瘍としては髄膜腫(約25%)、下垂体腺腫(約15%)、神経鞘腫(約10%)が重要であり、これらは脳を圧排しながら成長するので根治的手術も可能であり良性腫瘍とされます。
それ以外に頭蓋咽頭腫(鞍上部)、胚細胞腫(松果体部、鞍上部など)、中枢神経系悪性リンパ腫などがあります(それぞれ約3%)。頭蓋咽頭腫、胚腫・胚細胞性腫瘍などは本邦に比較的多いです。近年では、悪性リンパ腫も増加傾向にあります。続きを読む
上方漫才まつり <昭和編> 第3集
闘病生活を乗り越えて、漫才復帰に意欲を燃やしていたしおりさんが、その夢をかなえることのないまま、旅立った。
相方さおりとの名コンビではボケ役として活躍し、上方漫才大賞の新人奨励賞(81年)などを受賞。そんなしおりさんが病魔に襲われたのは一昨年7月だった。舞台出演後にめまいを訴えて診察を受けたところ腫瘍が見つかり、同8月29日に手術を受けて休養に入った。当初は初期の脳腫瘍と発表され、しおりさんも「大好きな漫才で一日も早く舞台に戻れるように頑張ります!」とコメントしていた。
その後も通院しながら復帰を目指したが、先月23日に体調を崩し、再入院。それでも相方の海原さおりによると、見舞いに訪れた同30日はまだ会話ができる状態だったという。
「誰が来たか分かる?と聞いたら『ヒロ(さおりの本名・日呂子から)』と答えてくれて。復帰できると信じていた」とさおり。しかし、亡くなる前日の2日に容体が悪化。さおりも病室に駆けつけたが、すでに意識は遠くなっていたという。その後、さおりはいったん帰宅。病室には長女だけが残ったが、すぐに容体が急変し、さおりは最期を看取ることはできなかったという。
この日、吉本興業を通じ「気持ちの整理がつきません。本人は舞台復帰を一番望んでおりまして、本当に残念でたまりません。今は相方に『今までありがとう』しか、言葉が見つかりません」とコメントを発表したさおり。「覚悟はしていたけど、もっと先だと思っていた。一生分の涙を出し尽くしました」と気丈に振る舞う一方、「今後は分かりません。もう漫才はできませんしね…」と、憔悴(しょうすい)した様子で話した。
(海原しおりさん死去 脳腫瘍で闘病、2日に容体急変)
脳腫瘍とは
脳腫瘍とは頭蓋内に発生する新生物の総称であり、原発性脳腫瘍と転移性脳腫瘍に大別されます。
原発性脳腫瘍は、年間10万人当たり約10人程度発生するといわれています。男女差はなく、発症年齢は 5〜15歳と40〜50歳の2つのピークをもつといわれ、欧米に比較して日本では松果体の未分化胚細胞腫が多いといわれています。
原発性脳腫瘍の約1/3が脳内から発生する神経膠腫であり、脳内に浸潤性に発育するため根治的手術が不可能なため基本的に悪性と考えられます。
脳実質由来の神経膠腫、脳を包む髄膜から発生する髄膜腫、脳神経鞘から発生する神経鞘腫、脳下垂体前葉から発生する下垂体腺腫で原発性脳腫瘍の80%を占めます。
頭蓋内ではあるが脳実質外に発生する腫瘍としては髄膜腫(約25%)、下垂体腺腫(約15%)、神経鞘腫(約10%)が重要であり、これらは脳を圧排しながら成長するので根治的手術も可能であり良性腫瘍とされます。
それ以外に頭蓋咽頭腫(鞍上部)、胚細胞腫(松果体部、鞍上部など)、中枢神経系悪性リンパ腫などがあります(それぞれ約3%)。頭蓋咽頭腫、胚腫・胚細胞性腫瘍などは本邦に比較的多いです。近年では、悪性リンパ腫も増加傾向にあります。続きを読む