
国内のHCV感染者は約200万人といわれる。HCVが引き起こす慢性肝炎は肝硬変を経て、肝がんに進行することが分かっており、肝がんの約4分の3はHCV感染が原因。HCVが未発見で対策が不十分だった時代に感染した人が、10〜40年後に発がんする例が多い。グループが行った培養細胞の実験などから、HCVに感染すると肝細胞内に発現したAIDにより、がんに関連するさまざまな遺伝子に変異が生じることが分かった。
(肝臓がん:進行の仕組み解明−−京大助教らグループ)
京都大大学院の丸沢宏之助手らのグループは、ヘリコバクター・ピロリ菌が胃がんを発症させる仕組みを、人やマウスの細胞実験などで明らかにしています。
そのメカニズムといえば、なんとピロリ菌が、胃粘膜細胞をがん化するために、通常は免疫細胞にしかない「AID」と呼ばれる酵素を利用していたことを突き止めたそうです。
HCVによる慢性肝炎から肝癌へと至るのにも、ヘリコバクター・ピロリ菌が胃がんを発症させる仕組みにも「AID」が関与しているとのこと。今後、「AID」の研究が進み、他臓器の癌にも関係しているといったことや、治療への足がかりになるようなことが期待されます。
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